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米10年国債利回りの2.75%は重要なポイントだった

2018年02月06日

米10年国債利回りの2.75%は重要なポイントだった


 米国の長期金利と株価の関係については本日(2月5日)配信のメルマガ「闇株新聞 プレミアム」で詳しく解説してありますが、重要なところなのでポイントを絞ってここでも解説しておきます。

 本日(2月5日)の日経平均は592円安の22682円(終値、以下同じ)となり、直近高値となった1月23日の24124円から、短期間で1442円(6.0%)も下落してしまいました。

 その理由は先週末(2月2日)の米国市場でNYダウが665ドル安の25520ドルとなり、史上最高値を更新していた1月26日の26616ドルから、もっと短期間で1096ドル(4.1%)も下落したからですが、さらにその理由は米国長期金利(10年国債利回り)が2.84%まで上昇していたからです。

 米国長期金利は金融政策でも需給関係でもなく、米国経済の見通しに大きく影響されるもので、つい最近まで米国経済見通しの改善=長期金利の緩やかな上昇=米国株高=ドル高=日本株高という公式が有効でした。米国長期金利の代表が10年国債利回りなので、ここからは「米10年国債利回り」とだけ書いていきます。

 ここで米10年国債利回りの緩やかな上昇=ドル高の公式は、すでに昨年(2017年)11月上旬から「崩れて」おり、ドルの水準を示すICEドルインデックスは2014年以来の安値となっています。

 そして今度は米10年国債利回りの緩やかな上昇=米国株高=日本株高という公式まで「崩れて」しまったことになります。本誌でもたびたび米国長期金利と日本株の連動性について書いていますが、最近までは米10年国債利回りが緩やかに上昇すればドル高(円安)となり、ほぼタイムラグなしに日本株も上昇していました。

 米10年国債利回りは、2016年11月の大統領選直前は1.6%台でしたが、トランプが当選するとその経済政策への期待が集まり同年12月中旬には2.6%まで上昇していました。しかしすぐにメッキが剥げたため、昨年(2017年)9月上旬には2.03%まで低下していました。
 
 今回の世界的な株価上昇は、その昨年9月上旬をスタートラインとしており、米10年国債利回りの緩やかな上昇=米国株高=日本株高という「公式」がつい最近まで有効でした。

 ところが先週は米10年国債利回りの急激な上昇=かなりの米国株安=かなりの日本株安となってしまいました。確かに米10年国債利回りの上昇も「緩やかな」ではなく「急激な」ものでしたが、つい最近までの動きとは正反対となりました。

 その理由は、米国市場では昨年末頃から10年国債利回りには「好ましい金利水準」と「好ましくない金利水準」があり、その境目が2.75%であるとのコンセンサスがほぼ出来上がっていました。

 そして先週末(2月2日)、10年国債利回りがその2.75%を一気にこえたため、株式市場に混乱が広まったことになります。「好ましくない金利水準」とは、高すぎて経済活動にブレーキがかかるだけではなく、財政赤字拡大などによる米国への信認低下も暗示している金利水準とも言えます。

 それではなぜその境目が2.75%なのかですが、これは2%弱といわれる米国の潜在成長率と、これも2%弱の予想インフレ率の合計から、米国債の流動性や信用力に対するプレミアム(0.5~1.0%と言われています)を差し引いた数字です。

 つまり米10年国債利回りが2.75%をこえると、米国経済にいろいろ不都合が生じるということになりますが、そんなに科学的な数字ではありません。

 また、そんなに気にする必要もありません。つまりここからさらに米国株式が下落するとか、米国経済にとって不都合が生じるなら、その米10年国債利回りが真っ先に低下するはずだからです。

 そのうちFRBの利上げペースも減速予想が出てくることも考えられ、あわせて米国株には(日本をはじめ世界の株式にも)好材料となるはずです。

 しかしこれはあくまでも目先だけで、長期的に米国は財政赤字拡大などによる信認低下から「悪い金利上昇」や「悪いドル安」となる可能性もあるため、米国株式だけでなく世界の株式にとっても予断を許さないことになります。


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コメント
米国金利は上昇しても、米国株式は上昇し続ける。
ただし、今年の米国株式市場は乱高下する。特に秋口が危ないだろう。今年は素人筋を振り落して、きれいさっぱりしてから、その後本格的な上昇となるだろう。

そして、米国株式が上昇しても、米国のマクロ金融上の覇権と軍事上の覇権は衰退していく。価値のある米国企業をアジアや欧州の資金が買いあさっていくというのが実態だ。

米国に追従すれば何とかなるだろうと思っている単純な日本は、その自立心の無さゆえに、改憲しようがしまいが衰退していくだろう。保守派が集団安保法制の後に憲法改正議論を始めようという考え方は、主権を重視していらず、自主性の放棄である。本来ならばいきなり改憲するべきであった。その時点で、日本の行く末は決まった。
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