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アマゾンとウォルマートの株価を比べて思い付くこと

2018年02月23日

アマゾンとウォルマートの株価を比べて思い付くこと


 一昨日(2月20日)のNY株式は255ドル安の24964ドルとなりましたが、最大の「悪役」となったのがウォルマートでした。

 ウォルマートの株価は先週末(2月16日)の104.78ドルから13.67ドル(12.6%)も下落して94.11ドルとなり(終値、以下同じ)、昨日(2月21日)も91.52ドルと続落しています。時価総額も2711億ドル(29兆円)まで低下していますが、PERは20倍です。

 じゃあウォルマートに相当の「悪材料」が出たのかというと、実際には2月20日に発表された2017年11月~2018年1月期決算で(ウォルマートは1月決算)、米国内の総売り上げが前年同期比3.4%増の865億ドルとなり、さらに重要な既存店総売り上げも同2.6%増となり、依然として成長が止まっていないことになります。

 ただ同期間の純利益は前年同期比42%減となり、通年でも純利益は前年の136億ドルから27%減の98億ドルとなっていますが、やはり既存店ベースの純利益は前年比1.3%増となっており、収益ベースが足元から大幅に悪化しているわけでもありません。

 それではウォルマートの株価がそこまで下落した理由は何なのか?というと、Eコマースの売り上げが前年同期比23%増となり、前期の同50%増から大幅に鈍化していたからのようです。

 ここでウォルマートは全米に5400店舗と3500店舗のスーパーを展開する世界最大の小売企業であり、確かに最近はEコマースに力を入れてはいるものの、その総売り上げに占める比率は4%程度であり、(しかもその売り上げも減少したわけではなく)やや鈍化しただけで、株価が10%以上も下落したことになります。

 もちろんこれはAmazon Effect(アマゾン効果)というもので、世界中の小売企業がすべてアマゾンの発展に飲み込まれてしまうという「一種の集団恐怖症」のようなものです。

 2月1日に発表されていたアマゾンの2017年10~12月期決算では(アマゾンは12月決算)、総売上高は前年同期比38%増の605億ドル(小売りだけでなくクラウドビジネスなども含まれています)、営業利益は同69%増の21億ドルと、必ずしも毎期の利益計上は重視していないアマゾンとしても高収益だったと言えます。

 またアマゾンは今後も設備投資や企業買収や顧客に対する値引きに、稼いだキャッシュフローを惜し気もなく使っていくはずですが、それでも昨日(2月21日)のアマゾンの株価は一時初めて1500ドル台となり、終値は1482ドル、時価総額は7179億ドル(77兆円)とマイクロソフトを抜いてしまいました。

 ちなみに昨日におけるアマゾン株式のPERが325倍となります。

 ここで本誌は単純に、アマゾンの株価が高すぎるとか、ウォルマートの株価が安すぎるとか、Amazon Effectを気にしすぎているなどと言っているわけではありません。いつも書いているように「相場は常に正しい」と考えるからです。

 しかし昨日付けで、正体がよくわからない仮想通貨と、一応は埋蔵原油に連動するはずの「ペトロ」があまりにも仮想通貨市場での評価が違いすぎると書いたように、株式市場においてもEC、AI、EV、それに仮想通貨関連が無条件に評価されている状態も「そろそろおかしいのでは?」と考えてみるべきタイミングに来ているような気がします。

 まあバブルというものは、こういう否定的な意見が出ているうちには、なかなか弾けないものですが、かといってここから1年以上も同じ状態であるとも思えません。


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アマゾンはもはや単なるEコマースの企業ではない。よってウォルマートに比べて割高感があるというだけでは、正しい投資判断にはつながらない。

アマゾンは、世界の大手企業、特に金融機関に対してクラウド・サービスを施している企業である。そのシェアははマイクロソフトやグーグルを超えている。アマゾンのクラウドがあるから某メガバンクも暗号通貨を行内で使うことが可能になるのである。

アマゾンの利益率は低いとよく言われる。実際、そうだ。しかし、それは意図的にそうしているのである。アップルなどと違い、アマゾンは大量の商品在庫を持つため、アップルのような阿漕な租税回避地を使った節税がしにくい。よって、その分、研究開発費にカネを使ってしまうという誘因が働きやすい。そのことがかえって、AWSというクラウドサービスを発展させる契機になったものと思われる。

アマゾンの売り上げが鈍化した時こそ、危機だと言えるが、売り上げが伸びている限り、株価も何ら問題ないと思われる。
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