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「かぼちゃの馬車」・スルガ銀行・日本の金融行政

2018年03月29日

「かぼちゃの馬車」・スルガ銀行・日本の金融行政


 コメント欄にリクエストを頂いていた話題ですが、考えさせられるところも多く「ああ、またか」で済ませることもできないため、本日の話題となりました。

 簡単に言うと、わずか4年ほどの間に800棟もの女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を販売していたスマートデイズ (本社・東京、旧社名・スマートライフ)が、販売先(オーナー)に約束していた家賃保証が継続できなくなったため事業が成り立たず、実質的に破綻したものです。

 そのやり方は最初から「行き詰まる」ことを承知で突っ走っていたとしか思えず、実際に創業者は本年1月に突然辞任してしまいました。また「かぼちゃの馬車」の大量販売で得た巨額資金は確保したままで、既に新たに不動産を取得して新しいビジネス(?)を準備しているとも噂されています。

 しかしこんな出鱈目なビジネスに乗せられて「かぼちゃの馬車」を、ほぼ全額の銀行ローンで購入してしまった約700人ものオーナーは、家賃収入が全く入って来なくなっても、銀行ローンの元利金支払いが容赦なく毎月続くことになります。

 何人かのオーナーは返済猶予を求めて集団訴訟となっているようですが、過去の経験では「融資などの契約書類等が完璧に作られているため」返済が免除になることは考えられません。

 ところでこの「かぼちゃの馬車」事件で最も特異なところは、投資家(オーナー)に対する融資のほとんど全額を静岡県沼津市に本社のあるスルガ銀行が融資しており、その貸付利息も年3.5~4.5%と高く、何よりも融資希望者の資産内容を改竄してまで審査を通していた形跡まであるようです。
 
 スマートデイズが行き詰まった直接の原因は、このスルガ銀行が昨年(2017年)11月に突然方針を変更して、「かぼちゃの馬車」への新規融資を実質的に止めてしまったところにあるようです。

 しかしこれも過去の経験から考えると決して珍しいことでもなく、金融庁に対しては「高収益を得るためにいろいろ工夫して実行していたが、最近になってリスクが増大してきたと感じるため、新規融資を止めて回収にかかっている」とでも答えれば、優等生となります。

 ここでスルガ銀行とは、1895年に地元の岡野喜太郎が設立し、1963年には株式上場している名門で老舗の地方銀行です。代々岡野家が経営を取り仕切っており、現在は5代目の岡野光喜氏が会長(元社長)を務めていますが、なかなか高収益の銀行です。

 静岡県にはもちろん大手で堅実経営で知られる静岡銀行がありますが、スルガ銀行は全く正反対となる積極経営で高収益を上げているため、両行ともJPX日経インデックス400の採用銘柄となっています(400銘柄のうち銀行は20行です)。

 確かに2016年2月に導入された日銀のマイナス金利政策は、長期貸出金利を含む日本の長期金利の水準を大きく押し下げ、日本の金融機関の業績を急激に悪化させてしまいました。

 日銀が発表する本年1月の貸出約定平均金利は長期貸し付けで0.779%(地方銀行だけでは0.872%)となっており、同じ短期貸し付けの0.612%と大差が無くなってきています。つまり日本では貸出先のクレジットリスクを取らなければ利鞘がほとんど得られなくなっています。

 これは日銀の金融政策が2016年9月から、短期金利をマイナス0.1%(368兆円もある日銀当座預金のうち20兆円ほどに適用されているだけで、実際にはゼロと考えるべきです)、長期金利(実際は10年国債利回り)もゼロ%に釘付けされているため、日本の10年までのイールドカーブが「すべてゼロ」となっており、ここで銀行は収益改善のためには「かぼちゃの馬車」のような仕組みを考えださなければならないと理解できないわけではありません。

 しかし日本では、ここで何かあっても「被害はその銀行の利用者」に及ぶだけで、銀行側から見れば「やった方が(そして早く逃げ出した方が)勝ち」となってしまいます。

 日本では地方銀行と第二地銀を合わせて105行もあり、日本で「最も業界再編が進んでいない業界」となります。最近になっていくつかの銀行が持ち株会社方式で経営統合するケースが出ていますが、これも持ち株会社の下に統合された銀行が旧社名のままそれぞれ存在しているケースがほとんどで、とても経営統合のメリットが出ているとは思えません。

 つまり「かぼちゃの馬車」とは、こういう特殊な日本の銀行業界では「出るべくして出た事件」に過ぎず、また形を変えて続発するような気がします。

 米国では東南部の地銀だったネーションズバンクが周辺の銀行を次々と買収し、ついには西海岸にあった大手のバンカメまで買収して、社名にしてしまいました。

 日本の地方銀行の中からもこのネーションズバンクのような銀行が出てきて、合併で巨大化してメガバンクの一角を占めるようになってほしいと以前から考えていましたが、夢物語のようです。


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コメント
融資を行ってきたのはスルガ銀行の中でも9割以上が横浜東口支店でした。この支店の行員とスマートデイズの関係は非常に興味深いものです。
加害者:スマートデイズ、オーナー
被害者:スルガ銀行

なのに、何故かオーナーが被害者面している不思議。
融資が1支店に集中していること自体は何も不思議では無い。業者持込案件の場合は、双方の事務合理化を目的に1支店に集中させる事がある。
特にシェアハウスなんて、手慣れた実績があったり手慣れた支店を通じた方がスムーズになると容易に想像できる。
個人的な癒着があったのかもしれないが、怪しいとは言い切れない。
共謀罪は騙されたふり罪になれるか
改ざんに気づいていないことはほぼないらしいです。
特定の業者からなんですから与信調査で気づくでしょう。
この不正にストップかけられる人は社員にいなかったか、
言い出したら更迭されたのだと思います。
ほかの事件でも似たような人はいますよね。

与信が甘い銀行もあります。
銀行員にも融資の実績が必要です。
「騙されたふり」なら後で貸し剥がしもしやすい。

この投資被害者は契約書も読まない一般の人たちだと思います。
改竄なんて日本じゃどこでもやってますから。
みんな思考が麻痺してるんです。
官公庁も改竄。上場企業も改竄。

じゃ、自分も投資でやっていいよね?
まさか自分までたたかれないよね?
何でおれだけ逮捕なんだ!みんなやってるだろ!
なんか既視感が。。。
今週は重大ニュースがいっぱいあったのに
休刊が多かったがっかり新聞
スルガ銀行を絶賛していた森信親金融庁長官の責任も問われますね。
シェアハウスよりみんなのクレジットの方が遥かに悪質です。
被害を拡大しないために闇株新聞でも取り上げて頂けないでしょうか?
投資は自己責任だから、オーナーがかわいそうだとは思わないな。
スルガ銀行も与信費用増加で下方修正きそうw
スルガが下方修正しても
成績出した支店と
その当時の社長は降格になりますかね?
会社がどうなろうとサラリーマンは個人成績が大事ですから

こうした手法はどうも昔からあったようです
森友問題もそうですよね
手法が広まると改竄が下手くそな劣化コピーになりばれます

だから、誰かを叩いて終わりにしたいのです。

銀行員も官僚も異動がありますよね。
問題の根源は解明されないままでしょう。
異動の時期ですが担当部署の闇から解放される人、新任地の担当部署でパンドラの箱をみて気づいていても自分の責任になるため気づかないふりをする人が出るのでしょうね。

お疲れさまです。
地銀は一部の例外を除いて、すべて壊滅する。

スルガ銀が過去に高収益だとしても、スルガ銀をメインバンクとして成長を続ける企業がどれだけあるか次第で今後が決まる。もちろん、このことはスルガ銀だけではなく、すべての銀行について言える。

都市部に強い大手銀行は、日本の都市経済に強いから安全なのではなく、顧客の国際化に伴って国際的な業務に強くなったから、収益源をグローバルに分散できるのである。

地銀がいくら合併しても、それだけでは意味がない。しかし、このままでは合併による固定費削減しかやることがないだろう。そして、合併後も日本の金利が上昇していなければ固定費削減だけでは生き残れず、どんどん潰れていくはずだ。
そういえば、サブリースとは聞きなれない言葉でしたが
又貸しによる委託契約なんでしょうか。
普通の人たちはこんな契約しない、と不動産関係者がおっしゃってました。

この件とは別件で気になるのが
公務員も不動産投資(笑)を結構してるみたいです
採算あわなくなったらどうするのでしょうね
退職金が担保代わりに狙えるので融資側としてはいいのかもしれませんけど

借金抱えて不正を働くとか、ないといいんですけどね
とうとう、金融庁の検査が入りましたね・・・
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