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フェイスブックの危機 トランプの危機

2018年04月06日

フェイスブックの危機 トランプの危機


 ようやく日本の報道でも取り扱いが「森友学園」より大きくなってきましたが、本誌は3月17日に第一報が伝えられた直後から、フェイスブックもトランプ大統領も「原爆級」のダメージを負うと考えています。

 フェイスブックのザッカーバーグCEOは4月4日、世界で21億人いるとされる会員の大半について、個人情報が悪用されるリスクが「あった」と電話による記者会見で認めました。「あった」と過去形になっているのは、すでにその対応を始めているというだけで、問題はすでに「起こってしまった」事実への対応であるはずです。

 その「起こってしまった事実」とは、3月21日付け「トランプ大統領を誕生させた最大の武器が明るみに」で書いたように、2016年11月の大統領選挙でトランプ側のデータ分析会社であるケンブリッジ・アナリティカの関連会社がフェイスブックから会員の行動パターンを読み取れるデータを会員の「お友達」も合わせて8700万人分も(当初の発表では5000万人分でした)不正に取得していたというものです。

 直接の実行犯は(なぜか最近の報道では名前が出なくなっていますが)ケンブリッジ・アナリティカのアレクサンドル・コーガン博士(ケンブリッジ大学教授)で、フェイスブックに対しては「研究目的」であると偽って「それでも有償で」取得していたものです。

 これらデータの分析は、最初にケンブリッジ・アナリティカ(の前身会社)が接近した同じケンブリッジ大学教授のミハエル・コジンスキー博士が2013年に考案したOCEANという心理統計モデルを、コーガン教授がそっくり「パクった」もののようです。

 これらのデータは属性毎に細かく分類され、それぞれに最も有効な宣伝手法が考えだされ、見事に対立候補のヒラリー・クリントンを「いやな女」に仕立て上げてトランプ大統領を僅差で(総得票数では負けていた)当選させました。

 トランプとヒラリー両候補が獲得した一般投票数の合計は1億2880万票ほどだったため、不正に取得されたその最大8700万人も、たぶん米国人で実際に大統領選に投票しそうな会員を選んでいるはずで、その効果は「絶大だった」はずです。

 ケンブリッジ・アナリティカは2016年6月のEU離脱を巡る英国の国民投票でも、英国独立党のファラージ党首側について、確信犯的な無責任発言を繰り返させて「EU離脱」としてしまい、直後にさっさと(無責任発言の責任を取らされないように)辞任させていました。

 またケンブリッジ・アナリティカは英国法人ですが、実質オーナーは最強ヘッジファンドであるルネッサンス・テクノロジーズCEOのロバート・マーサーで、正真正銘の超保守派(超タカ派)です。親中国のヒラリーだけは米国大統領にしてはならないと考えたはずで、ホワイトハウスに送り込んだバノンは解任されたものの、最近になってトランプ政権は再び超保守派(超タカ派)に旋回しており、依然としてトランプ政権に強い影響力を維持しているようです。

 さてここで表題にあるフェイスブックの危機とは具体的に何を指すのでしょう。

 ザッカーバーグCEOは4日の記者会見では、会員の電話番号による検索機能を廃止し、会員データは売っているのではなくより良いサービスを提供するために利用していると強調し(会員データを外部に販売していることは否定していない)、会員データの不正流出と個人情報が悪用されるリスクはあくまでも別問題であるなど、強気な姿勢を崩していません。

 ザッカーバーグCEOは4月10日に、上院の司法委員会と商業委員会、11日には下院エネルギー・商業委員会の公聴会でそれぞれ証言する予定ですが、その態度によっては辞任に追い込まれる可能性もあり、フェイスブックも議会や政府によって大幅に事業内容を制限される恐れもあります。最も怖いのは上院の司法委員会でしょう。

 フェイスブックの株価は、事件発覚前日(3月16日)の185ドルから、昨日(4月4日)の155ドルまで16.2%も下落し、時価総額も900億ドル(9.5兆円)が吹っ飛んでいます。

 それではトランプの危機とは何でしょう?

 トランプも直接ケンブリッジ・アナリティカによる会員データの不正取得に関わっていた可能性は低いと思いますが、それでも第19代大統領のラザフォード・ヘイズ以来の「いかさま殿下(資格に疑問の余地のある選挙人20名がヘイズに投票して185:184で辛勝した)と呼ばれるようになり、ヘイズと同じように1期でお役御免となりそうです。


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コメント
つくづく貴方は「森友学園」を矮小化したいんだな
具体的に何を流したか分かりませんが8700万もの人に心理兵器ツールを用いてヒラリーに不利な情報流せば、ヒラリー含め1万人くらいは変だと気付くだろうし、何か対策したでしょう。そもそもメディア全体でお互いに中傷しあってたから埋もれて気付かれないかな。つまり、その程度じゃないかな、と。

日本でもこういうツールはあるでしょうが、効果はどうなんでしょうね。例えば5chで森友学園を矮小化するなって情報操作(っぽいもの)があっても、別に?って感じですし。

でもメディアの影響力自体は否定しません。今のこの状況も、実はフェイスブックの心理兵器という本当はあんまり影響なかったものが大きな効果をもたらした不正だっていう世論を形成する心理兵器ツールの効果だったり・・もう訳分からんね
あのー原爆級は不適切じゃないですか?
そういう表現はやめたが良い。残念です。
同感 違う表現に差し替えてほしいですね~
今はもう、超ド級(ドレッドノート級)なんて表現してもピンと来ないからなあ。
アメリカ大統領は、自分に有利な世界情勢を作ることができるので、選挙戦に突入した場合、普通は現職楽勝です。しかし、トランプ大統領はメディアと敵対関係にあるため、辛勝かもしれません。
彼は共和党内で高い支持率を保っており、また、彼は過激ではないので、得票数は前回を上回ると思います。低い投票率ならトランプ氏再選固い、高い投票率なら乱戦でしょう。
グローバル化を目指す輝かしい経歴の候補では、民主党はトランプ大統領に勝てないでしょう。トランプ大統領以上に庶民的?な候補でなければ勝てません。
工場の海外流出を止めようとトランプ氏は頑張っており、自分でツイッターを使い、実況中継しています。地元特産品を必死に売り込む前宮崎県知事みたいです。
モルガンチェースのダイモン氏が大統領候補になりたいようです。サンダース氏に勝って来るでしょうが、今のトランプ氏には勝てないでしょう。
トランプ氏は、若い頃は民主党員で、がちがちの保守派ではありません。民主党の候補に合わせて、共和党の政策を微調整してくるでしょう。また、ベンス副大統領の支持母体のキリスト教保守派は、民主党政権になるぐらいなら、独自政策を少し我慢して共和党政権を作った方がマシと言ってる人が多く、案外柔軟です。
>つくづく貴方は「森友学園」を矮小化したいんだな

おかしいね。元々「森友学園」は設立者が矮小なんじゃないのか?
トランプがどうであれ、アメリカの歴代大統領は北朝鮮の嘘も見抜けず、事態を放置してきたのだから、優秀な人物達ばかりではないことは明らかだ。

科学、スポーツ、技術等の分野でアメリカに優秀な人物が多いのは間違いなく明らかだ。しかし、アメリカの有権者達が本当に優秀な人物を選んでいるかどうかは、明らかではない。お山の大将を選んでいるだけである。日本もその他の国もそうかもしれないが、アメリカはその程度が甚だしくなってきている。

北朝鮮のお山の大将とアメリカのお山の大将が話し合っても何の解決にもならないだろう。

そんなアメリカの衛星国家に過ぎない日本が発展していけるはずがない。5年後、10年後はよくなってくという幻想は捨て、日本は半永久的な衰退期の入り口に入ったということを認識すべきだ。

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