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4年3か月ぶり3%台となった米国10年国債利回りをどう考える?

2018年04月26日

4年3か月ぶり3%台となった米国10年国債利回りをどう考える?


 昨日(4月24日)、代表的な米国長期金利である10年国債利回りが一時3.02%まで上昇し、2014年1月以来4年3か月ぶりの3%台となりました。

 FRBが利上げを継続しているため、現在の政策金利であるFF翌日物誘導金利は1.5~1.75%ですが、ドルの代表的短期金利である3か月LIBOR(銀行間金利)は9年ぶりの2.35%台まで上昇しており、あわせて米国では(あるいは世界的に)金利水準が上昇していると報道されています。

 いつも書くことですが、ドルの短期金利はFRBの金融政策に影響され、ドルの長期金利は米国経済の先行き見通しに影響されるもので、必ずしも同時に上がったり下がったりするものではありません。

 そこで本日はドルの代表的な長期金利である10年国債利回りを中心に考えてみます。

 まず米国10年国債利回りとは、米国経済の先行き見通しが明るくなれば上昇し、逆に悪くなれば低下します。必ずしもその時点における米国経済の状況をリアルタイムに反映するものではありません。

 米国10年国債利回りが同じように3%台となった2014年1月とは、バーナンキ議長(当時)が量的緩和(QE3)の縮小に踏み切った時期で、その時点では「もう量的緩和を縮小してもいいほど米国経済の見通しが明るくなっていた」と思われていたはずです。それを反映して10年国債利回りも3%台となりました。

 ところが量的緩和の縮小が進むにつれて米国経済の見通しが悪化していったようで、イエレン議長が就任していた同年(2014年)10月に量的緩和が(FRBの債券買入れが)完全に終了した時点では、10年国債利回りが2.0%まで低下していました。

 さらにそれから2度の中国ショック(2015年8月と2016年1~2月の人民元急落)や英国ショック(2016年6月の国民投票によるEU離脱)などが重なり、10年国債利回りは2016年7月には1.35%まで低下してしまいました。

 それだけ米国経済の見通しが悪化していたことになり、需給関係の悪化(FRBが新規の買入れを終了させたこと)にもかかわらず10年国債りは大きく低下していきました。

 トランプ氏が大統領選に当選した2016年11月以降は、その積極的な経済政策への期待が盛り上がり、10年国債利回りは1.8%程度から同年12月には2.6%まで上昇しました。そこからいったん期待感がはげ落ちて2.0%まで低下したものの、2017年10月から株高や大型減税などにより再び米国経済への見通しが明るくなり、10年国債利回りも久々の3%台となりました。

 これだけなら米国経済に対する見通しが明るくなっているため「大変に結構なこと」となりますが、実は10年国債利回りに代表される長期金利が上昇する理由は、それだけではありません。

 昨年末に承認された10年間で1.5兆ドルにもなる大型減税や歳出拡大による財政赤字拡大で米国経済やドルの信認の低下、さらに人件費の高騰や強硬通商政策による世界的な資源高がインフレ率を加速させても長期金利=10年国債利回りは上昇します。

 最大の問題は、今回の10年国債利回りの3%台は、純粋に米国経済の先行きが明るくなった「良い金利上昇」なのか、それより米国財政赤字の拡大やインフレ加速などを懸念した「悪い金利上昇」なのかがはっきりしないことです。

 これが「良い金利上昇」であるなら米国経済はますます拡大していることになり、株高やドル高にもなるはずです。しかし「悪い金利上昇」が混じっているなら米国株は上昇せず、ドル高にもなりません。

 昨日まででNY株式は5日連続安となり、ドルの水準を表すICEドルインデックスはここ数日こそ上昇気味ですが、昨年11月上旬からは大きく下落したままです。少なくとも株高とドル高が同時にくる「良い金利上昇」であるとは思えません。

 少なくともクリントン政権下の1990年代の半ば以来、米国経済やドルの信認低下による「悪い金利上昇」となり、株安とドル安が同時に襲って来たという記憶はありません。しかし米国の連邦債務はクリントン政権が終わった2001年末の5.6兆ドルが現在では21兆ドルをこえているはずです。

 そこで「悪い金利上昇」が続き、世界中でドル資産(ドル債)が敬遠されるようなことになれば、その影響は想像もつかないほど大きく世界経済にダメージを与えるはずです。そう考えると、決して注意を怠ってはいけない米国10年国債利回りの上昇となります。


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コメント
金利上昇は良くないという考えは間違いだ。これまでが異常に低すぎるのだ。世界的に金利はある程度上昇したほうがよい。

米国政府が米国債の元利金返済能力を失ってデフォルトする可能性はゼロである。日本人も、そしてアメリカ人の多くも、その理由を知らないようだ。

米ドル札(フェデラル・リザーブ・ノート)は実は銀行券ではなく、法律的には無利子米国債であり、TノートやTビルのような通常の米国債の償還はこのフェデラル・リザーブ・ノートの支払いで済む。つまり、米国債の償還をフェデラル・リザーブ・ノートという別の米国債で行っているだけのことである。

日本の場合は、これと同じことができない。日本国債の発行体は日本政府(財務省)であり、日銀券の発行体は日本銀行である。だから、双方にデフォルトのリスクがある。しかし、アメリカの場合は絶対にデフォルトはない。借金の返済を自分の発行する借金証明書でもって償還することが法律上の規則になっているからだ。全く都合のよい設計である。

このようにIQが100よりは200に近いジョージ・ワシントン達が合理的に設計した国家はかくも頑健なのである。

中央銀行の独立性ということが叫ばれるが、それは中央銀行による金融政策の独立性のことであって、通貨の発行体が政府であってはならない、ということではないのだ。米国の場合は、通貨も国債も発行体は米国政府なのである。全く合理的だ。

今後の問題は、米国債の入札状況だけである。新発債の入札に誰も応募してくれなければ、それは問題だ。しかし、十分に金利が上がればだれも新発の米国債を買わないということはありえない。魅力ある金利水準になれば、競って入札してくる。10年物で3.25%なら魅力があるというのが常識だ。


世界の警察
アメリカが世界の警察やめるなら、ご機嫌取りで各国はアメリカ国債買い支える必要ないですからね。
もしアメリカが北朝鮮とICBMのみ破棄で決着するなら、日本はアメリカ国債投げ売りして、その金で対抗する核を配備すべきです。
>アメリカが世界の警察やめるなら、ご機嫌取りで各国はアメリカ国債買い支える必要ないですからね。
=>
元々その必要があって米国債を買ってきたわけじゃないんだよ。必要があってやってきたと思うほうが馬鹿だ。好きでやっているんだ。だから、これからも米国債を買い続けるだろう。

>もしアメリカが北朝鮮とICBMのみ破棄で決着するなら、日本はアメリカ国債投げ売りして、その金で対抗する核を配備すべきです。
=>
そうできるなら、そうしたいもんだね。米国債を投げ売りしたら、超円高になって、日本は深刻なデフレとなる。だから日本は米国債の投げ売りは出来ない。

そもそも、アメリカが北朝鮮とICBMのみ破棄で決着するはずがない。両国ともICBMを温存し、対峙し合いながら、腹の探り合いを行い、にこやかに談笑するだけだろう。前提が間違っている。
連動する日本株とアメリカ株のエリオット波動カウント
連動する日本株とアメリカ株のエリオット波動カウント

NYダウ【0800】 株価 チャート
https://kabutan.jp/stock/chart?code=0800

NASDAQ 【0802】 株価 チャート
https://kabutan.jp/stock/chart?code=0802

0104:日経平均ドル換算値
http://www.miller.co.jp/chart.cgi?0104I

0123:TOPIXドル換算値
http://www.miller.co.jp/chart.cgi?0104I

_____


ダウ 長期 (日足) 日本エリオット波動研究所
http://jewri.org/post-1409/

225アウトルック 日本エリオット波動研究所
http://jewri.org/post-2194/

によると、

アメリカ株は

1932.07 スーパーサイクル波 (Ⅰ)波 始点
1937.03 スーパーサイクル波 (Ⅰ)波 ピーク
1942 スーパーサイクル波 (Ⅱ)波 ボトム
1968 スーパーサイクル波 (Ⅲ)波 ピーク
1982 スーパーサイクル波 (Ⅳ)波 ボトム

現在はスーパーサイクル波 (Ⅴ)波 上昇中


1982 スーパーサイクル波 (Ⅴ)波, サイクル波 Ⅰ波 始点
1987.07 スーパーサイクル波 (Ⅴ)波, サイクル波 Ⅰ波 ピーク
1987.10 スーパーサイクル波 (Ⅴ)波, サイクル波 Ⅱ波 ボトム(ブラックマンデー)
2000.01 スーパーサイクル波 (Ⅴ)波, サイクル波 Ⅲ波 ピーク(ITバブル)
2009.03 スーパーサイクル波 (Ⅴ)波, サイクル波 Ⅳ波 ボトム(リーマンショック)

現在は スーパーサイクル波 (Ⅴ)波, サイクル波 Ⅴ波 上昇中


___________


225アウトルック

225は図1(225CFD週足)のように、1月23日にプライマリー級の⑤波が終了し、09年のリーマン後安値を起点に続いていたサイクル級の上昇波動が終わったとカウントできる。

このようにカウントした場合、プライマリー級④波の終点付近で、サイクル級の上昇インパルスが0.618と0.382という黄金比率で分割できる。あくまで「④波の終点付近」であってぴったりではないが、インパルスとしては理想に近い比率関係を示現していると言っていいだろう。

図1 

また、図2のように、このサイクル級のインパルスは、③波が延長しているが、その場合①波と⑤波が大きさと時間という二つの面でほぼ等しくなると いう「波の均等性」のガイドライン(エリオット波動研究 148ページ参照)にも見事に適合している。

また、図示はしていないが、⑤波の中でも延長した副次波の(5)波の1波と5波が1.000対0.618という比率関係にあるなど非常に美しい。

さらに、①波と③波を結んだ線と、②波と④波を結んだ線がほぼ平行でありきれいなチャネルを形成しているようにも見える。

このようなことからも1月23日高値をもってサイクル級の上昇波動が終了したと見るのが妥当だというのが当研究所の見解である。

もちろんそうではない可能性を示唆する代替カウントも存在するが、それはこの見方が明らかに間違いだと確認できたときに改めて提示しようと思 う。

つまり、リーマン後安値から約9年間に渡って続いてきた上昇相場はもう終わってしまったということだ。

サイクル級の上昇波動が終わったのなら、次に来るのはサイクル級の修正波動ということになる。

9年間の上昇波動に対する修正波動だから、半年やそこらで終わるとは到底思えない。最近の下落を見て、大底をつけたとか滅多にない押し目だという声も聞かれるが、まだまだ修正の初期段階にしか見えない。

9年間の上昇に対する修正だから、2年から3年の時間を要すると考えていいのではないだろうか。

図2

修正の価格的ターゲットとしては、図3のように上昇率全体を1.000とした時のの0.382戻し地点である15000円付 近を一つの目安として提示したい。その地点は「the previous fourth wave of lesser degree」という「修正波の深さ」に関するガイドライン(エリオット波動研究 180ページ参照)にも適合する。

図3

2018年3月2日記
エリオット波動研究所  所長



__________


株価が景気を反映しなくなった理由

ポートフォリオ投資とHFT(超高頻度売買)を組み合わせた売買シェアが、60%まで増えています。10年代の国際金融は、ネットワークで、リアルタイムに連結されているからです。

世界中の国債や株の売りも買いも、コンピュータ画面で一瞬です。株と債券の金融市場は、インターネットで変容しています。売買を叫ぶ「場立ち」があった「のどかな市場」ではない。

それでなくても、わが国の日経平均は米国ダウの子供です。米国株を売買しているヘッジファンドがポートフォリオ(分散投資)で、日本株をたとえば12%と一定割合にしているからです。米国株が下がると、ポートフォリオの中の米国株が減少します。かわりに、12%枠と決めている日本株の構成比が上昇します。これでは日本株の下落リスクが大きくなる。

株価罫線を分析するトレンド理論(傾向理論)とは違う、ランダムウォークの理論では、向こう3ヶ月で10%上がる確率があるときは、10%下がる確率も同じです。このため、ポートフォリオでのリスクが、コンピュータが自動計算する数値で大きくなる。

従って、米国株が下がると日本株を売って減額調整するプログラムが組み込まれています。ヘッジファンドのほとんどの売買で行われているHFT(超高頻度売買)がこれです。人間は関与せず、現物・先物・オプションの売買を組み合わせ、瞬時に売買が行われます。

ファンドマネジャーの関与は、ポートフォリオの割合(パラメータ)を変えるときです。以上の売買構造が増えたため、日米の株価の動きは同時化します。日米だけではない。

世界の株式市場(時価総額6000兆円:世界のGDPの1倍)が、ほとんど瞬間連動して動きます。基礎的な経済指標によるファンダメンタル理論(端的に言えば、景気がよくなると株価が上がる)は、ほとんど関係がなくなっているのです。

_____


アメリカ株とドル換算した日本株の月足チャートはリーマンショック以降は殆ど同じ動きをしている。
従って、どちらかが下降トレンドに入いれば、もう一方も連動して下降トレンドに入っていると判断できる:


___

問題は、全然違うカウントがエリオット波動の権威とされている専門家から出されている事です:

三菱UFJモルガン・スタンレー証券 チーフ・テクニカルアナリスト 宮田直彦
エリオット波動マーケット分析


日経平均・TOPIXは今、サイクル第(Ⅴ)波、プライマリー第(3)波、インターミーディエト第3波

【日経平均・TOPIX】
(サード・オブ・サード上昇入りの可能性が高まっている)

日経平均の 2016 年 6 月安値(14,864 円)からの上昇はプライマリー第(3)波とみており、その中のインターミーディエト第1波は今年 1 月高値(24,129 円)で終了したとカウントできる。

そして今年 3 月 26 日安値(20,347 円)からプライマリー第(3)波のインターミーディエト第3波、すなわち「サード・オブ・サード」という、もっともダイナミックな強気トレンドに突入した可能性が高まっている。

その通算上昇幅(率)は、プライマリー第(3)波のインターミーディエト第1波(9265 円、62%)に等しいか凌駕すると予想でき、それだけで日経平均 は 3 万円に達する可能性がある。


_____


NYダウ・S&P は今、スーパーサイクル第(Ⅴ)波、サイクル第Ⅴ波、プライマリー第⑤波、インターミーディエト 第(4)波、マイナー B波


【ダウ工業株平均・S&P500】
(中期レンジ相場が継続する可能性)

S&P500 は 1 月高値(2872)以来、インターミーディエト第(4)波の調整にあるとみている。この見方通りならインターミーディエト第(4)波は、今後半年~1 年程度の期間でレンジ相場(トライアングル、フラットなど)を形成する可能性が比較的高いだろう。


(17 年サイクルボトムに向けた動き)

米国株は長期的に概ね 17 年周期で停滞期と上昇期を繰り返してきた。
S&P500 は 17 年停滞期を終えつつあり、新たな 17 年上昇期に入ることになるだろう。

4 月 2 日のダウ平均は一時 23,344 ドルまで下落、17 年 11 月 15 日以来の安値となった。同じ日の S&P500 は 一時 2553 と 2 月 9 日安値(2532)に接近した。17 年サイクルボトム形成に向けての動きが続いている模様。

(インターミーディエト 第(4)波中 マイナー B 波のリバウンド入りか)

インターミーディエト 第(4)波中のマイナー A 波は終り、4 月 2 日以来マイナー B波のリバウンドが始まったとみられる。

4 月 2 日というのはダウ平 均が年初来安値(23344 ドル)を付けた日である。一方 S&P500 の年初来安値(2532)はダウ平均より 2 ヵ月前、2 月 9 日に付けた。つまり二つの指数の形状は強気ダイヴァージェンスであり、しばらく米国株マーケットが 上昇するとみている理由のひとつである。

___

円表示の TOPIX や TOYOTA の月足チャートを見れば、宮田直彦さんが

日経平均・TOPIXが今、

サイクル第(Ⅴ)波、プライマリー第(3)波、インターミーディエト第3波

というカウントにした理由は良くわかるのですけどね:

日経平均 【0000】 株価 チャート
https://kabutan.jp/stock/chart?code=0000

TOPIX【0010】 株価 チャート
https://kabutan.jp/stock/chart?code=0010

トヨタ自動車【7203】 株価 チャート
https://kabutan.jp/stock/chart?code=7203


しかし、エリオット波動のカウントをする際には

1.チャートは縦軸の株価スケールが対数目盛のものを用いる

2.円表示ではなくドル表示のチャートを見て判断する。

3.米国株と日本株のカウントをなるべく合わせる

を厳守すべきです。

宮田直彦さんの場合は これらをすべて無視しているのが問題なんですね。








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