闇株新聞 the book


闇株新聞 the book
発売中です。
よろしくお願いします。

ケンブリッジ・アナリティカが廃業(破産) 

2018年05月11日

ケンブリッジ・アナリティカが廃業(破産) 


 ゴールデンウィーク中の5月2日、闇株新聞でもメルマガ「闇株新聞 プレミアム」でも何度か取り上げたケンブリッジ・アナリティカが廃業(破産)を申し立てたと「ひっそりと」報じられていました。

 直接の原因は、3月17日にニューヨーク・タイムズやCNNなどが、5000万人分(後に8700万人分に訂正)ものフェイスブック利用者のデータが、ケンブリッジ・アナリティカによって不正に利用されていたと報じたからで、その直後に同社のアレクサンダー・ニックスCEOが停職となり、ほとんどの顧客が離れたため事業の継続が難しくなったからとされています。

 ケンブリッジ・アナリティカとは英国法人で、2016年6月のEU離脱を巡る英国国民投票では独立派である英国国民党の依頼を受け予想外の英国離脱を実現させ、同年11月の米国大統領選挙では「親中のヒラリーだけは大統領にしてはいけない」と考える超保守派の依頼を受け(当初はテッド・クルーズ候補を支援していましたが)これも予想外のトランプを当選させた「実績」があります。

 当然に世界中で同じように選挙結果に大きな影響力を発揮していたはずです。

 とくにトランプの当選には、ケンブリッジ・アナリティカが対立候補であるヒラリー・クリントンの印象を悪くするために、有権者をその行動パターンによって細かく分類し、それぞれに有効なネガティブ・キャンペーンをきめ細かく行っていたとされています。

 そのためには有権者の行動パターンが読める大量の個人情報が必要で、当時からフェイスブック利用者のデータが最も有効であると言われていました。そしてそのフェイスブックから5000万人分とも8700万人分とも言われる大量のデータが不正に取得されたわけですが、実際はケンブリッジ大学にいたアレクサンドル・コーガン博士が「純粋に研究のため」と偽って格安で購入していたものでした。

 ご丁寧にコーガン博士は、より有効なデータが得られるように「クイズアプリ」まで考案してフェイスブックに提供していたようです。

 この件で最初に集中砲火を浴びたのはフェイスブックで、4月上旬にはザッカーバーグCEOが上下院の公聴会に召喚され、合計10時間も集中砲火を浴びましたが、あくまでもフェイスブックも被害者との立場を崩さず、逃げ切ってしまいました。

 しかしフェイスブックが(だけではなく同じような業界全体が)顧客データを外部に売却して巨額利益を得ていることは否定しません(できません)でした。

 フェイスブックの株価も事件発覚前の185ドルから3月下旬には152ドルまで下落していましたが、昨日(5月9日)には182ドルと、ほとんど事件発覚前の水準を回復しています。
 
 つまりフェイスブックは(だけでなく同じような業界全体が)、今後は多少の顧客データ管理を厳格にする程度で、完全に逃げ切ったことになります。

 それでは同じようにケンブリッジ・アナリティカの支援で米国大統領となったトランプと、そのケンブリッジ・アナリティカの最大出資者と言われ、最強ヘッジファンドであるルネッサンス・テクノロジーズCEOのロバート・マーサーはどうでしょう?

 そもそもトランプが大統領選当時、そのケンブリッジ・アナリティカの支援について具体的に知っていたかどうかは確かに不明です。しかしマーサーは個人でもトランプへの大口献金者であり、トランプ政権発足時には「手下」のスティーブ・バノンを政権内に送り込み(後に解任)、さらに最近のホワイトハウスは再び超保守派が力を取り戻しています。つまりトランプと超保守派の中心人物であるマーサーとの関係は、より強固となって現在も続いていると考えた方がよさそうです。

 したがって、もちろんこの2人がこの件で責任を追及されることは考えられません。

 それではケンブリッジ・アナリティカだけが「一人負け」となったのかというと、それも違います。その最大の資産である蓄積された大量の個人データは消えているわけではなく、今後もその個人データの供給元であるフェイスブックなども逃げ切っているため、形だけ変えて(つまり別会社で)同じような選挙対策を請け負っていくはずです。

 つまりケンブリッジ・アナリティカの廃業(破産)は形式的なものにすぎず、同じような世界の選挙戦の支援は「もっとえげつなくなって」存続していくはずです。つまり一時的に大騒ぎとなった今回の個人データの大量流出は、「大騒ぎするより静かに存続させた方がいい」と判断されたようです。

 ケンブリッジ・アナリティカについては、2017年2月23日付け「ケンブリッジ・アナリティカとは?」と、2018年3月21日付け「トランプ大統領を当選させた最大の武器が明るみに」に書いてあります。


ダイヤモンド版「闇株新聞プレミアム」のお申し込みはこちらから
インフォカート版「闇株新聞プレミアム」のお申し込みはこちらから

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:1 | TrackBack:0
関連記事
コメント
そのとおりです。破産させれば、それ以上の責任は追及できません。

新しい法人を設立して、似たようなことを、別の機会に、もっと巧妙にやるのでしょう。
コメントの投稿
闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム
Ads by google
Ads by Google
最新記事
最新コメント
全記事表示リンク
フェイスブック
カテゴリ
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

10月 | 2018年11月 | 12月
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -


ブログ内検索
Loading
お問い合わせ

※ページが見れない・表示されないという方はお手数ですが、原因究明のためお使いのOSとブラウザを記述の上お問い合わせ頂けますようお願い致します。

名前:
メール:
件名:
本文:

闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム