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ロシアゲート疑惑捜査の実質的終了

2018年05月18日

ロシアゲート疑惑捜査の実質的終了


 2016年11月の米国大統領選挙において、ロシアが介入してトランプ当選(ヒラリー落選)を実現させたという、いわゆる「ロシアゲート疑惑」を捜査するモラー特別検察官が5月16日、トランプ大統領本人を起訴することはないとの結論に達したようです。

 「ロシアゲート疑惑」の捜査のためにモラー特別検察官(元FBI長官)が2017年5月17日に任命されていたため、ちょうどその1年が経過するタイミングに合わせてトランプ大統領は捜査を終結させようとしています。

 そもそもモラー特別検察官の権限は、クリントン元大統領の現職時にいわゆる「ホワイトウォーター疑惑」を捜査したケネス・スター独立検察官のような強大なものではなく、司法省への報告義務があり、その司法省は行政の最高責任者であるトランプ大統領の指揮下にあるため、当初から「ロシアゲート疑惑」の完全解明は難しいと考えられていました。

 余談ですがスター独立検察官は、ホワイトウォーター疑惑(実際にクリントン夫妻の「友人」が47人も変死しています)捜査の中で出てきたモニカ・ルインスキーとの「不適切な関係」で、クリントン大統領(当時)を史上2人目の弾劾裁判に追いこんでいます(評決は無罪)。

 モラー特別検察官はその限られた権限の中で、トランプ陣営の元選対本部長だったポール・マナフォートや元国家安全保障問題担当補佐官のマイケル・フリンらを起訴し、2月には「実行犯」とされるロシア人13名と3企業を起訴しました。もちろんロシア人は米国に入国しない限り裁判が開かれることはありません。

 またモラー特別検察官は最後までトランプ大統領本人の事情聴取を行おうとしており、トランプ大統領も何度か司法省に圧力をかけてモラー特別検察官を解任しようとしていましたが、ここまでだったようです。

 しかし「ロシアゲート疑惑」の捜査そのものは、仮にモラー特別検察官の捜査が終結しても、FBIの独自捜査は続いており、また議会の各委員会も調査を続けて弾劾裁判の可能性もないわけでもなく、本年11月の中間選挙で訴追権限のある下院で民主党が多数を占めるとまた蒸し返される可能性はあります。

 だからというわけでもありませんが、昨年末からトランプ大統領は大型減税や対中国への強硬通商交渉などで、中間選挙対策を強化しています。

 実は「ロシアゲート疑惑」の大きなポイントとなるべきだった事件は、3月に発覚したフェイスブックから8700万人もの個人データが、英国のデータ処理会社(実態は特定の候補が有利となるように工作する会社)であるケンブリッジ・アナリティカに不正に取得されていたものです。

 しかし結局のところフェイスブックのザッカーバーグCEOは議会公聴会の事情聴取をなんとか潜り抜け、ケンブリッジ・アナリティカも破産となり消滅し、不自然なほど騒ぎが大きくならないうちに「蓋がされて」しまいました。

 これら大量の個人データを不正取得したケンブリッジ・アナリティカのアレキサンダー・コーガンはロシア系米国人であり、引き続きFBIの(海外にいればCIAの)捜査対象となるはずです。つまり将来に有力証拠がポロっと出てこないとも限りません。

 ところが解任されたコミー長官の後任となったクリストファー・レイは「誰それ?」と言いたくなるほど無名で大ボスのトランプに逆らえるはずがなく、CIA長官から国務長官に横滑りしたマイク・ポンペオはトランプに負けない超タカ派であり、その後任でCIA副長官から長官に昇格したジーナ・ハスペルは「水責めの女王」と言われる拷問の達人で実績を積み上げた女傑です。

 こういった顔ぶれを見ている限り、トランプの在任中に再び「ロシアゲート疑惑」が持ち上がることもなさそうで、本年11月の中間選挙で共和党が大敗しない限り(しないと思います)このまま幕引きとなってしまうはずです。

 それでは「ロシアゲート疑惑は本当にあったのか?」あるいは「あったなら誰が主導したのか?」は、実際のところどうだったのでしょう?

 答えは「ロシアの大統領選への工作(介入ではありません)は確かにあった」で、主導したのはロバート・マーサー(ケンブリッジ・アナリティカの実質オーナーです)ら超タカ派と、ヘンリー・キッシンジャーの2ルートです。

 ここでロバート・マーサーら超タカ派は、純粋に親中のヒラリーだけは大統領にしてはならないと考え身銭を切りロシアも利用しただけですが、キッシンジャーは自らのビジネスのためだけに「中国に次ぐ重要顧客」であるロシアをトランプに近づけたもので、動機が全く違います。

 それでは最後に「トランプ自身はこのロシアからの工作を知っていたのか?」ですが、そこはあえて書かないようにします。しかし本年4月になってからトランプはロシアへの経済制裁を「初めて」強化しており、自身に対する「ロシアゲート疑惑」は消滅したと考えたはずですが、それまではビクビクしていたことになります。


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八百万ゲート事件
日本は官民総出で
八百万ゲート事件を常時起こしています
でもさほどニュースになりませんね

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