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米国国債格下げへの対処  号外版

2011年08月07日

米国国債格下げへの対処  号外版

 8月5日に米国格付け機関のStandard and Poor’sが、米国国債の格付けを最上位のAAAからAA+へと1段階格下げしました。
 
 7月に入ってから、米国債務上限引き上げに伴う財政赤字の削減を、向こう10年間に4兆ドル以上にしないと格下げすると「警告」していたところ、実際の削減額が2.4兆ドルだったため、振り上げた拳を下ろせなくなった結果のようです。

 将来の計画にすぎない削減案を格下げの理由にするのは、過去あまり聞いたことがなく、通常目の前で状況が悪化するまで放っておいて、あわててヒステリックに格下げする傾向の強い格付け機関としては「随分先走った」決定です。

 格下げについてはもっとヒステリックなMoody’sと、モーゲージ関連商品でAAAを連発していたフィッチは、暫くは最上格を維持するようです。

 まあ、所詮民間企業であり、その仕事についての責任を一切負わない格付け機関の「ご託宣」を、市場がどの程度深刻に考えるかによって週明けの金融市場の動向が決まるため、あまりいろいろ予想することは意味がないのですが、直感的に以下のように考えます。

 まず、日本国債を最初に最上格から引き下げたのは1998年11月のMoody’sでした。日本政府はこの辺りから、経済が少し立ち直るとすぐに増税などの財政再建政策をとってしまい、ついぞ現在に至るまで経済を長期低迷させているのですが、そのきっかけとなったのがこの格下げだったのです。

 だから、今回のこの米国国債の格下げも、米国経済が財政再建を重視し、結果的に経済を長期低迷させるきっかけとなってしまう恐れが強いのです。
 1998年から財政再建をしているはずの日本は経済が低迷を続け、結果的に国債発行残高が急増し、しかも10年国債の利回りが1%なのです。

 今回の格下げは、米国をこの日本の「間違った13年」と同じ道へ引き込むのです。

 もうひとつは、本日(8月7日)中にG7の電話会談がセットされるようですが、それに先だって各国首脳が積極的に電話会談をしているようです。

 我が菅首相のところには、誰からも連絡がないそうです。

 何度も言っているのですが、この危機は日本のプレゼンスを上げる格好の機会なのです。なぜなら米国債やドルの逃避先として、真っ先に「円」が挙げられているのです。この流れを利用して、国際金融におけるドルの地位の一部でも「円」が肩代わりする「円の基軸通貨化」と、どうせ円に向かう世界の資金に対して「円建て国債」を発行して、日本の財源も確保するチャンスなのです。

 今こそ、日本がリーダーシップをとって、会話に参加して行かなければならないのです。

 どうせ、また円高になってドル買い介入をしなければならないのですから、世界の中央銀行等からドルあるいは米国国債を直接引きとり、代わりに円建て国債を発行して割り当てればよいのです。

 なにも難しいことではなく、今やっている為替介入は、ドルを買って、そのドルで米国資産(普通は短期の米国国債)を買い、その資金は日本で短期国債を発行して調達しているのだから同じことなのです。

 引き取る米国国債の償還期限と割り当てる「円建て日本国債」の償還期限を大体同じにすれば良いのです。引き取るドルは日本の外貨準備に入り、「円建て国債」の発行資金はこのドルの購入資金になるため、新たな財源としては使えませんが、結局ドル買い介入することになるので、どこの誰のものか分からないドルを買うのであれば、はっきりとその資金で「円建て国債」を買ってもらい、「円の国際化」「円の基軸通貨化」が進む方が良いのです。

 最大のポイントは、そのアナウンスメント効果が、ドルの急落を防ぎ、結局日本の外為特別会計の評価損急増を防ぎ、「円の基軸通貨化」が一歩進み、さらに今度は新たな「円建て国債」の発行(これは新規財源に使える)への道が出来るのです。

 これはほんの一例ですが、少なくとも今この時間、日本当局者は「のほほん」としていてはいけないのです。

 緊急を要するので、号外版にしました。

平成23年8月7日  午後1時

 

 

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コメント
いつも興味深く拝見しています。そこで少し分からないところがありますので、ご質問です。国債の償還比率の1.6%はどういう根拠で出ているのでしょうか?ご教授願います。
国債の額、これを60年で除します。
100÷60=1.666(償還比率)
国債の残額×1.6%=償還額
ではないでしょうか。
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