闇株新聞 the book


闇株新聞 the book
発売中です。
よろしくお願いします。

ドイツ国債「札割れ」の意味

2011年11月25日

ドイツ国債「札割れ」の意味

 ちょっとしたことを大げさに騒ぐのが大嫌いな私なのですが、これは「えっ」と考え込んでしまいました。

 昨日(11月23日)に行われたドイツ10年国債の入札で、予定額の60億ユーロ(6200億円)に対して応札が39億ユーロしかない、いわゆる「札割れ」状態になりました。
 
 落札利回りがそれでも低めの1.98%と発表されているので、かけ離れた利回りの応札が認められていないのかもしれないのですが、結果的にユーロ圏すべての国債の利回り上昇と、欧州株式(特に国債保有の多い銀行株)と米国株式の急落を招きました。

 日本では、単に欧州各国の国債利回りが順番に上昇しており、それがドイツ国債にも波及した程度の報道となっています。

 そんな単純なことではありません。

 考え方によっては、「非常に大変な」ことなのです。

 世界中には金融緩和の影響で投資資金は潤沢にあるのですが、その潤沢な資金が株式や不動産などの「リスク資産」を避けて国債などの「安全資産」に集中しています。

 国債といっても、ギリシャやイタリア国債などは「リスク資産」で、数少ない世界の「安全資産」は日本・米国・ドイツの国債だけなのです。

 だから、日本10年国債の利回りが1%以下、米国10年国債とドイツ10年国債利回りも2%以下となっているのです。

 別に、日本・米国・ドイツのファンダメンタルズが素晴らしいわけではなく、それぞれ問題を抱えているのですが、国の経済規模が大きいとか、政情が比較的落ち着いているとか、発行量や流動性が大きいなど、あくまでも「相対的」な理由で選好されているのです。

 ですから、日本の国債発行残高が急増しようとも、米国国債が格下げになろうとも、「絶対に」利回りが低下し続けるという「確信」があったのです。

 特にドイツ国債は、株式などの「リスク資産」からの逃避資金と、ユーロ圏のほとんどの国債からの逃避資金の双方の受け皿となり、需要が非常に強いはずなのです。

 そのドイツ国債が「札割れ」を起こしたのです。

 実際、本日(11月24日)の欧州市場ではドイツ10年国債利回りが2.2%前後まで上昇しています。イタリア10年国債が6.9%、スペイン国債が6.5%、フランス国債も3.6%程度まで上昇しているのですが、従来はこれらの国債利回りが上昇すればするほどドイツ国債の利回りは低下していたのです。

 債券投資の資金とは、仮にイタリア国債を売却すればもっと安全な国債を買わなければならないのです。それは米国国債や日本国債でもいいのですが、やはり同じユーロ建てのドイツ国債のはずなのです。

 今後の展開によっては、日本国債や米国国債の利回が低下を続けるという「シナリオ」を修正しなければならないかもしれません。

 基本的には、ドイツ国債の利回りが低下していた理由と、米国国債と日本国債の利回りが低下している理由は同じだからです。

 つまりドイツ国債の今後の動向によっては、同じ「安全資産」である米国国債や日本国債の利回り水準が大きく変化してしまう可能性が、「ほんの少し」出てきたのです。

 幸い今のところ、米国国債も日本国債も利回りがほとんど変わっていません。単なる危惧に終わる可能性の方が大きいのですが、私が15年ほど変えていない「財政赤字にかかわらず日本国債の利回りは低下を続ける」と、それを受けて「財政赤字にかかわらず米国国債の利回りも低下を続ける」という「シナリオ」が崩れる可能性が、ドイツ国債の「札割れ」によって「ほんの少し」出てきたのです。

 しばらくの間、ドイツ国債から目が離せません。

 話は全く変わるのですが、もう1つ「えっ」と思った話です

 野村証券(ホールディングス)の株価が224円と安値を更新していますが、野村不動産と野村総研の株式の売却を複数のファンドに打診しているそうです。

先輩たちが必死で大きくしてきた「グループの財産」を、現経営陣の経営ミスの穴埋めに切り売りすることは許されません。

 すぐに旧・リーマンの部門を閉鎖して、役員報酬をゼロにしてやり直すべきです。

 どうしても売却するなら、渡部・柴田の両首脳は辞任して「けじめ」をつけるべきです。

平成23年11月25日

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:6 | TrackBack:0
関連記事
コメント
米国の場合は、少し違うように思いますけど。

それは、長期債利回り<長期金利>が上昇しないように、FRBが30年債を買い入れ、短期債を売却することを実施しています。

そのことは、欧州債務危機から、安全資産としての債券に買いが集まることを予想した政策でもあるかと思います。

30年債利回りは、1年前には4%超でしたが、ギリシャ債務問題が顕著になった以後利回りは低下し、現在は、概ね2.8%台で推移しています<債権価額は上昇>。

ですから、新発長期債は、FRBが大半を消化し、投資家の取得は限られて、市場に流通する分が少なくなり、売りが減少しますから債券価額の下落防止にもなるかと思います。

FRBは、したたかかと!

今後、米国が第三次の量的金融緩和策を実施するかに注目が集まっています。買い入れしなきゃならない債券がまだ、あるなら 買い入れの為には、三次の量的緩和策の実施もあるかと思います。

このことは、米国には、ドル安誘導にもなり、米国の輸出企業には恩恵がありますし、雇用も維持できますから、やはり、米国の政策かと!日本の金融政策とは違います!

当初は、ドル下落で代替資産としての金価格が上昇<ピークは、2011.8.22日>と見ていましたが、要因はそれだけではなく、投機資金の流入もあったのかと!

また、WTI/原油価格は、11.16日に100ドルを超えて高値113ドル、今後、原油需要が増加するからではなく投機資金の流入かと。原油は期先上昇は、商社等は、ヘッジ売りをしますから、投機資金引き揚げで、急落していくかと!期近物が安い時の方が実需としての原油買いは多いですから!

期先物:金利+保管料がありますから!

期先物売り建て、期近物買いで、サヤ利益ですね!

野田政権は、財務官僚の「ポチ」ですから、この時期なのに<デフレ脱却もしていない>、大震災復興を悪用した「増税」「増税」ですから!大震災復興のための増税なら仕方なしとする国民感情を利用しているのかと。

話は、変わりますが、阪中さんの野村証券の大手金融機関の子会社となる確率「50%」に興味深々です!銀行は、のれんを資産へ計上でき、それを自己資本にも会計上できるならば、増資の株式希薄化を防止して自己資本の増強をできますし、野村は、個人富裕層顧客に野村の記入商品をアドバイスでき、互いにメリットはあるかと思います。

ドイツ国債の過去の入札状況は調べられましたか?
ドイツ国債の札割れはよくあること・・・
なぜここにきておおげさにピックアップされたのか意味不明です。
>野村証券(ホールディングス)の株価が224円と安値を更新していますが、野村不動産と野村総研の株式の売却を複数のファンドに打診しているそうです。<

背に腹は変えられぬですか?

24.3月期決算対策のことかと!と、言うことは、今後の株式市場の暗示をもしているのかも?買い入れている欧州国の国債の問題もありますから<評価損の増大>!

東京市場の売買代金低迷で、媒介手数料、融資金利、貸株料も減少しますし、この情勢じゃ、企業の先行投資の増資も少なくなり、増資引き受け等に関わることによる収入の増加も望めませんから!
井上工業

思いだしました

1円張り付けの被害者の1人です

ダイヤ建設と言うのもあり

こちらでも死亡経験あり

ただ低位は簡単に株価が倍になるので


本日のWST(英語版)に、日本国債の海外購入者である外銀行が資産圧縮の方向で国債購入から撤退したのと、日本国債の格下げも加わり、邦銀に更なる購入圧力がかかってきた→Yield上昇になってきた」との記事が掲載されています。もともと外国人の国債保有率は極少ですが、それでも影響が出るんですね。
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
コメントの投稿
闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム
Ads by google
Ads by Google
最新記事
最新コメント
全記事表示リンク
フェイスブック
カテゴリ
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

06月 | 2017年07月 | 08月
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -


ブログ内検索
Loading
お問い合わせ

※ページが見れない・表示されないという方はお手数ですが、原因究明のためお使いのOSとブラウザを記述の上お問い合わせ頂けますようお願い致します。

名前:
メール:
件名:
本文:

闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム