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オリンパス第三者委員会調査報告書を読んで

2011年12月07日

オリンパス第三者委員会調査報告書を読んで

 本日(12月6日)、オリンパスの第三者委員会の調査報告書が、オリンパスを通じて開示されました。

 どうでもいいことから書きますと、第三者委員会の調査報告書の中には社内外の関与者の実名も、将来の捜査のための重要情報も含まれている可能性があるため、そのまま開示することに問題があると思うのですが、受け取ったオリンパスの判断で(というか、よく考えずに)全文を開示したようです。

 せっかくなので全部(200頁近くもありました)読んで、気の付いたところを書きます。
 
 まず、不正な会計処理で隠していた損失合計1177億円に対して、これを含めて損失の解消に使った費用が1348億円とされています。

 つまり、損失隠しにかかった費用が171億円もあるということです。この中には本当に必要な法務費用などや、ジャイラス買収に際して本当のアドバイザー(特定されていませんがワッサースタイン・ペレラです)に支払った費用の1220万ドル(当時の為替で12億円)なども含まれているのですが、それにしても150億円以上の「株主資本」が「外部関係者」によって山分けされたことになります。

 それから現在も未処理の「のれん代」が416億円と、従来の報道よりさらに膨らんでいました。これは12月14日に発表される(はず)の2011年9月中間決算で「全額償却」されるはずです。

 あとは、下山・岸本・菊川の歴代社長の「関与」については、少なくとも「知りうる」立場にいたと断定しています。

 監査法人の責任についても、前任の「あずさ」・現任の「新日本」とも「問題なしとせず」としながらも「責任あり」とはなっていません。特に、一番重要と思われる「不正に水増しされた資産」を発見できたはずの「外銀に対する残高確認」については、明らかに「担保に供しているかどうか」の確認を怠っているにもかかわらず「やむを得なかった」で済んでいます。

 150億円を山分けした多数の外部ブローカーのうち、特に重要な役割を果たした中川昭夫氏(佐川肇氏も併記されています)と横尾宣氏のみ実名で書かれていますが、その責任を問う表現にはなっていません。

 それから「反社会的勢力」とのかかわりと、社内関係者による「私的流用」については、「ない」と断定しています。

 ただ、「不法行為に加担した関係者は、その法的責任を追及されるべきことを指摘せざるを得ない」と付け加えられているのですが、ここでいう「不法行為に加担した関係者」とは、流れをよく読んでみても山田・元常任監査役と森・元副社長の両名のみが該当するように書かれています。

 つまり、極めて予想通りというか危惧した通りの結論なのです。

 また、隠していた損失をどのようにて解消したかについては非常に懇切丁寧に説明されているのですが、私が一番知りたかった「そもそも損失はいつ、いくら発生して、どのように巨額化していったのか」については、ほとんど満足すべき説明がされていません。

 本当に「運用による損失」だけだったのかという漠然とした疑問があるのです。トレーダーとしての「違和感」です。

 1990年以降の損失額については、1995年頃に数百億円、1997年頃に950億円、1999~2000年頃に960億円と書かれているだけです。

 その発生原因についても大半が特定金外信託(特金)による運用損とされていますが、その残高のピークが1997年3月の450~470億円とされており、残高以上に損は出来ないため、せいぜい300億円程度の損失ではなかったかと思います。

 また、スワップ取引などのデリバティブ取引や、金利先取り商品での損失もあると書かれていますが、どうして海外への「飛ばし」が始まった1999年頃に960億円もの損失になったのかについての具体的な説明が何もありません。

 もし、ここに「闇」があったとしても、今回も決して表に出ないまま終わってしまいそうなのです。

最後に、本日(12月6日)付けで東京証券取引所がオリンパス株を監理銘柄(審査中)に追加指定しています。これは調査報告書を受けた本日のオリンパスの開示に、決算数字に重大な変更があることを予想させる内容が含まれていることによる機械的な措置です。

 12月14日に、2011年9月期の決算発表と過去5年分の有価証券報告書の訂正が行われれば、問題なく解除(上場維持)となるはずです。

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コメント
私も全文読みましたが、非常に表面的で退屈でした。
ここで述べられています不明な情報をなんとかして引き出してください。 期待しています。
すみません。初めて投稿する者です。
オリンパス株を高値で持っています。
こちらは大変参考にさせてもらっています。
質問ですが、

>12月14日に、2011年9月期の決算発表と過去5年分の有価証券報告書の訂正が行われれば、問題なく解除(上場維持)となるはずです。

とありますが、提出すれば(確認中)は解除となりますが(審査中)も同時に解除というのはありうるのでしょうか?
過去の例ですと何か月か掛かるようですが?
私は、オリンパスが上場廃止となる可能性は高いかと推察します。

昨日、東証は、第三者委員会の調査報告書を受けて、12月6日<火>から監理銘柄<審査中>の追加指定をしましたが、12.14日までに提出される24.3月期半期報告書及び監査報告書の提出、オリンパスが過去5年間の有価証券報告書の訂正及び感報告書の訂正報告書の提出を受けて後、東証は、有価証券報告書への虚偽記載があったと判断して上場廃止とする可能性が高いかと!そして、整理銘柄入りにと!

混乱を招かないようにと、第三者委員会の報告書提出で、12.6日に監理銘柄<審査中>の追加指定は、そのための予告かと思いますけど!
第三者委員会 調査報告書  2011.12.6 を読んで・・・

<損失先送り及び寝室解消についての実態解明>
1990年台頃から有価証券投資等にかかる損失先送りを行い、それを解消する手段として、国内3社及びジャイラスの買収案件を利用した。

<オリンパスにおける巨額の金融資産運用損の累積>
1985年以降、円高で大幅に営業収益が減少したので、下山敏郎社長が、財テクを経営戦略とし、金融資産の積極的な運用に乗り出す。

しかし、1990年にバブル崩壊し、投資金融資産の損失が増大する。損失を取り返すため、ハイリスク・ハイリターンの金融商品に手を出すも裏目にでて、運用損は飛躍的に膨れ上がる。1990年代後半には1000億円を少し下回る巨額に含み損は拡大。

1993年6月、岸本正壽が社長に就任するも、金融資産運用損の抜本的な解決に着手をせず。

<金融資産運用担当者>
1985年<下山時代>頃、運用は、前監査役の山田秀雄がしていた。
1987年、前副社長・森久志が、1988年には、中塚誠が加わる。

<損失処理策の策定>
1997年~1998年に金融資産の会計処理を、取得原価主義→時価評価主義に転換が本格化した。

時価評価により含み損が表面化することになるからその事態回避する方策の検討をした。

そこで、山田及び森は、アクシーズ・ジャパン証券の中川昭夫及びアクシーズアメリカ社長佐川肇とで、連結決算対象とならないファンドを利用して含み損である金融商品を「飛ばす」方策を検討し開始。

その方法は、連結決算から外れるファンドの含み損がある金融商品を「簿価」で買い散りさせて含み損を表面化させない方法。その含み損ある商品を買うファンド<受け皿ファンド>を用意し、買い取り資金が必要であったので、オリンパスの預金等を担保に銀行から資金を調達したり、オリンパスがファンドを設立し、受け皿ファンドへ資金を提供。

連結決算対象外の「飛ばし。受け皿ファンド」の構築です。・・・1998年ケイマン籍ファンドを創設。

1999年6月前後に前社長菊川剛は、岸本から含み損の損失処理策を聞いていて、2001年1月までには、山田から菊川に、損失処理策の詳細及び実行事実が報告され、菊川も承知。

<損失処理策及び実行状況を知っていた人物>
山田、森、下山、岸本、菊川、太田。

含み損ある運用金融資産を受け皿ファンドへ買取りさせる資金は、オリンパスが金融機関から調達したので、返済しなければならず、その返済資金捻出するために、ファンドが安く購入したベンチャー企業<日本の3社>をオリンパスが高額で買い取り、或いは、M&Aでファンドへの支払い手数料<ジャイラス>を支払い、還流させる方法であった。

オリンパスが、3社買収及びジャイラスのFAへ支払う余分な金額は、「のれん資産」とし、段階的に償却していき損失処理をしていこうと考えていた。

ところが、2007年の会計基準変更で、21.3月期<2009.3月>決算で、一気に処理したので、損失処理に仕方から問題化したのかと!

<損失隠し維持費用>
1348億円・・・日本3社取得資金のうち、ファンドに流出した716億円+ジャイラス買収で支払ったワラント及び配当優先株式の取得額632億円。

<あずさ監査法人>
1999.9月に「飛ばし」を発見。

<新日本監査法人>
配当優先株買い取りの会計処理に関して、会計上問題ある報酬ののれんへの計上を容認した点に関し、問題あり!

監査法人が十分機能していなかった!

財テク損失はオリンパスだけではなく他の上場企業でもあったが、適正な会計処理で損失をだし、本業で収益を回復させたのに、オリンパスは、その損失処理を怠った。

その原因は、オリンパスのワンマン体制からきており、会社内部で異論を述べる状況になかった。風通しが悪く、自由に意見が言える企業風土じゃなかった。また、役員の間には、会社を私物化する意識が蔓延し、株主に対する忠実義務等の意識が希薄であった。


展開予想。

日本では上場維持でお茶を濁す予定が、US当局とUSファンドが結託して厳しい処分をちらつかせて日本の当局にねじ込んで上場廃止。

ただちに準備していたウッドフォード、
外資ファンドand外国企業がTOBで取得。

ウッドフォードは論功行賞で高額報酬をせしめ、外資も安くオリンパスを買えて高笑い。

長銀の二の舞になりますかね・・・
オリンパス社長秘書(女性)、
2年前までオリンパス役員秘書で現・衆議院議員公設秘書(女性)、
さらに現・衆議院議員(2年前に総理補佐官)公設秘書で
同時に「株コンサルティング」会社の代表取締役をしている男性。

この三者の接点が証明できる証拠が、いまこの目の前にあるのですが、
これってどこに送れば追求してもらえるんでしょうか?
とても不可解な接点なんです。
含み損の飛ばし、会社は周到にやっていますね。特に外銀預金の担保について、その設定を監査法人に知られないよう、会社自ら金融機関に隠蔽を指示している当たりは唖然とさせられます。
昔から言われていることですが、監査法人が監査をする企業から報酬を貰う制度、何とかなりませんかね?
特に最近は監査法人も自業自得の不況で苦しい中、やっと獲得したクライアントの主張を安易に受け入れてしまう傾向が強くなっていると聞きます。
あずさは頑張ったと思います。最後は監査契約の解除も覚悟して会社に諫言した訳ですから。
いつもブログ読ませていただいております。

>「そもそも損失はいつ、いくら発生して、どのように巨額化していったのか」については、ほとんど満足すべき説明がされていません。

まったく同感です。そういう意味ですごく違和感を感じます。

せめて、国税当局くらいは「国士」として活躍してもらいたいものです(←無駄な期待かもしれませんが。)。
オリンパスに関する解説を関心を持って
読ませてもらってます。

「上場廃止はない」とかなり断定的に書かれていることについて一言いわせてください。

Yahooの掲示板には「闇株新聞に上場
廃止はない、と書いてあります。」という
趣旨の投稿が散見されています。
一人の投稿者の裏には数百人の読み専の方が
おられると思います。
あとあとトラブルにならないようあいまいな
表現に代えられたほうがよいのではないでしょうか?

お察しのとおり、私はオリンパスをショート
しています。アメリカではヤクザは経済制裁
対象団体です。いわば、オリンパスがアルカイダに
千億円単位のお金を流した疑惑があると
同じ意味なのです。金融庁は、課徴金で
と考えているようですが、FBIと連携している
警視庁は徹底解明を目指しているのではないでしょうか?井上工業を今頃引っ張り出してきたのも
この流れではないではないでしょうか?
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