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MLB(Major League baseball)の近況  その2

2012年01月20日

MLB(Major League baseball)の近況  その2

 今年になってずっと硬い話題ばかりだったので、週末でもあり少し肩の凝らない話題にします。

 本日(1月19日)未明に、ダルビッシュ投手がポスティングで独占交渉権を獲得していたデキサス・レンジャースと6年6000万ドル(推定)で合意したようです。

 最終的には年平均1000万ドルという「まあ常識的」な水準で落ち着いたのですが、レンジャースはこれ以外にポスティングの5170万ドル(40億円)を日本ハムに支払わなければならないので(昨年の日本ハムの選手年俸総額が25億円くらいなので大変な臨時収入となります)、これを入れると「常識よりかなり高額」ということになります。

 何故「常識」にこだわるかと言いますと、仮に活躍できなかった場合に「常識以上の契約をした」責任の追及が必ず行われるからです。レッドソックスのGMがクビになったのも、完全に「不良債権化」している松坂との契約が理由の1つなのです。

 ここでテキサス・レンジャースについて少し解説しておきましょう。

 1961年に首都ワシントンにセネタース(2代目)として誕生し、1972年にテキサスに移転しレンジャースと名前を変えました。1989年から前大統領のジョージ・ブッシュ(息子)が共同オーナーとなっていました。

 2010年1月に、かつてレンジャースにも在籍した大投手ノーラン・ライアン氏(現・球団社長)らのグループが5億ドルで経営権を取得しました。同時に連邦破産法11条を申請しているのですが、これは球団取得時に過去の負債整理が条件となっていたからです。

 一昨年・昨年と2年続けてワールドシリーズに進出しているのですが、ともに敗れています。しかし現時点でMLB有数の強豪チームであることは間違いありません。ただ本拠地のボールパーク・イン・アーリントンが典型的に打者有利の球場であり、また野外球場で夏場は40°C以上になることは不安材料です。

 さて、MLBは2月中旬からキャンプが始まるため、FA(Free Agent)選手の行く先もほとんど決まり、残る大物はプリンス・フィルダー一塁手くらいです。この選手も総額で2億ドル近く必要と言われているのですが、現時点で候補球団(つまり支払える予算が残っているという意味)が、ダルビッシュと契約できなかった場合のレンジャースだけだったため、とりあえず1年契約で獲得してすぐに放出して有望新人をとる「マネーボール」のビーンGMの「得意技」が出るかもしれません。

 日本人関係では松井選手が未契約で残っているのですが、もともとDHはアメリカン・リーグの14球団(つまり14人)でしか必要でなく、しかもどの球団にとっても最後の数合わせとなるポジションのため、せいぜい1年200万ドルくらいの契約になると思います(個人的には、日本に帰ってくるべきだと思います)。

 あと黒田投手が1年・1100万ドルでNYヤンキースと契約しています。MLBの先発投手として最も重視される安定性に優れ、1年契約で取れるなら球団にとってもリスクが少ないため、個人的にはもう少し高くても良かった気がします(はっきり言って代理人の能力です)。

 さて、MLBでは当然のことなのですが、必要でないポジションの選手はいくらいい選手でもとりません。日本のどこかの球団のように、とにかく有名な選手は全部欲しいということは絶対にありません。

 今年の他の日本人選手のポスティングなどを見ていて感じるのですが、明らかにFA市場の理解不足と「何が何でも行きたい」という姿勢が前面に出過ぎています。それからポスティングの構造的欠陥もMLBの代理人側から指摘されており、もう少し使いやすく改正される可能性もあるのですが、そもそも日本プロ野球機構が「例外的に認めてやっている」という姿勢なので難しいでしょうね。
 
 ソフトバンクの川崎選手が、マイナー契約でもイチロー選手のいるマリナーズに行きたいと言って本当にマイナー契約しました。マイナー契約でよいと言っている選手に球団が高額契約を申し入れることはありません。しかしこれはあとあと「悪しき前例」になります。今後、日本人選手がポスティングでもFA契約でもMLBと契約するとき、川崎選手ほどの実績ならマイナー契約という基準になってしまうからです。

 マイナー契約の年俸は最高額でもせいぜい7万5000ドル程度で(下は何と1万ドル未満)、
確かにシーズン開始までに40人ロースターに入ればメジャー契約に切り替わるのですが、この場合でもメジャー最低保証の42万ドル(3200万円)くらいの契約で、しかも球団はMLBでFA資格が出るまでの6年間を縛ってくると思われます。

 MLBでは新人を含めてマイナー契約からメジャー契約に切り替わった場合、3年間は最低保証となり(注)、4年目で年俸調停資格を得てMLBの同一ポジションの平均年俸程度の契約が認められることがあり(あくまでも可能性が出てくるという意味です)、7年目にやっとFAとなります。川崎選手はこれを理解しているのでしょうか?

 (注)新人でもワシントン・ナショナルズのストラスバーグ投手とかハーパー外野手のような「超大物新人」で代理人が「これも超大物」のスコット・ボラス氏の場合に例外的に最低保証を超える契約が結ばれたことがあります。それでも年俸100万ドルくらいです。

 極論すれば、MLB球団の最大の「含み益」とは、このメジャー契約したばかりの選手を3年間、最低保証で使えることなのです。その選手が大活躍すれば大変な経済的恩恵を受けることになるのです。

 MLBについてはまだまだ書きたいことがあるのですが、またの機会にします。

 今週はユーロについて書く機会がありませんでしたので、土曜日の昼頃発信予定のメルマガに書くつもりです。
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日本のプロ野球の選手は野球が日本で人気がなくなってることを気付いてるのでしょうね。球場が熱気につつまれるアメリカでやりたいと思うのでしょう。
松井はまだまだ守れる選手です!と思いたい・・・
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