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水面下で進行している「懸念すべき動き」

2012年03月06日

水面下で進行している「懸念すべき動き」

AIJ投資顧問事件が表に出たので、しばらくは年金に関する問題点が取り上げられます。まあ厚生省(現在は厚生労働省)が、如何に公的年金を「利権の塊」にしていたかは今に始まったことではないのですが、何か「きっかけ」がないとなかなか国民が知る機会がないものなのです。

 そこで、目立つ「きっかけ」がないため見落としているのですが、水面下で進行している「懸念すべき動き」を1つ取り上げます。

 それは日本からの「資本の逃避」が猛烈に起こっていることです。

 「資本の逃避」とは「対外投資に伴う資本の流出」とは全く違います。「対外投資」とはあくまでも日本にある資産(資金)で海外の資産を取得するもので、その「果実」は(納税を含めて)日本国内に帰ってくるはずです。

 ところが、「資本の逃避」とは資産(資金)そのものが、そっくり海外に移転してしまうことなのです。

 もう少し分かり易く言うと、日本の経営者が「会社」そのものをそっくり海外に移転してしまうことや(工場を海外に作るのとは全然違います)、富裕層の個人が海外に「活動拠点」を移してすべての活動を海外で行うことなどです。

 つまり「資産」そのものが海外に移転してしまうので、その資産(資金)が日本経済に全く貢献しなくなり、生産活動であれば雇用や設備投資などの日本経済への波及効果が全くなくなり、当然そこからの税金(相続税を含む)が日本政府に全く入らないということになるのです。そして一度「逃避」した資産は、まず帰ってきません。

 これは日本の国力を著しく減退させます。

 基本的には、日本に正式の営業拠点を持っていないはずの(従って日本の金融庁の管理下でない)海外のプライベートバンクが、各種「紹介者」を介在して日本の経営者や富裕層に接近しているのです。

 彼らの「営業妨害」も出来ないため(別に非合法ともいえないため)、どういう「手法」があるのかはここでご紹介出来ませんが、「信じられない」ほどの巨額な資産が海外に「逃避」していることは事実なのです。

 こういう人々は、日本でそれなりに成功した人々やその子女であり、こういう経営者や資産家ほど真剣に「資産」を海外に移そうとしているのです。

 その背景は「官僚が支配する規制だらけの日本」「税金が上がる一方の日本」「いつ検察当局や税務当局のターゲットにされて犯罪者にされてしまうかもしれない日本」「地震は天変地異としても明らかに人災の原発問題を引き起こしてしまう日本」など、つまり「全く将来に希望の持てない日本」に嫌気がさしてきているのです。

 さらに、「武富士一族」の海外を使った露骨な「相続税逃れ」が最高裁で「合法」とされ、400億円もの「金利」(もちろん国民の税金です)を付けて還付したことも「追い風」になっているはずです。昨年10月7日付け「司法の危機」に書いてあります。

 事の本質は違うのですが、オリンパスで大儲けした指南役も香港に移住していたようですし、大王製紙の元会長も海外カジノで散財していたのは、儲けたら海外で活躍(豪遊?)しようと思っていたからなのです。

 この「資本の逃避」は、放っておくと日本経済に壊滅的なダメージを与えます。

 財務省も、消費増税に賭けるエネルギーの1割くらいを掛けて対策を考えたほうが良いと思うのです。

 先日世界有数の銀行グループであるHSBC(旧・香港上海銀行)が、日本での富裕層向けのビジネスから撤退すると発表していました。違うかもしれませんがその背景は、本格的に日本の超富裕層にHSBCの全チャネルを使ってビジネスをするためには、日本の金融庁の管理下でないほうがやり易いと判断したからかも知れません。

 ますます「資本の逃避」が続きそうな気がします。

平成24年3月6日



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コメント
 蝶富裕層は対策済み、今はやっているのは小金持があわてて香港のHSBCへ駆け込んでいるみたいでね。
 この前税理士に聞いたら、対外資産5000万以上保有者は自己申告させる制度設計が動いているといっていました。(という事は5000万円まではお目こぼしですかね)

 先生のお見立ては「財務省も、消費増税に賭けるエネルギーの1割くらいを掛けて対策を考えたほうが良いと思うのです。」ですが、規制すれば規制するだけブラックの方へ逃げていきますから、それよりも嫌気がおこらないような政策を取るのが正解だと思いますが、まあむりでしょうね。

「天下ハ破レバ破レヨ、 世間ハ滅ビバ滅ビヨ、人ハトモアレ、我身サヘ富貴ナラバ」今は応仁の乱の時代でしょうか。
 
きっかけがないと、国民が知る機会のない現状については、なるほどそうなんだろうと拝察します。そこでお訊ねしたいのですが、我々一般国民が知る機会を得、以て自己防衛を図るには、どうする必要があるとお考えですか?漠然とした質問で申し訳ないのですが、お考えをお示し頂けると有り難いです。
時代の流れは、日本の中の社会主義的部分が崩壊しているのでしょう。つまり今、堕ちて悪徳の限りを尽くしている公務員に厳しい時代が来るということです。今、その過程にあるということだと思います。日本にはまだまだ金融緩和の余裕があるから、日本の中の社会主義的部分は崩壊させればよいと思います。その後、新しい時代を作ればよい。
こんにちは。

資本(資産)の海外への逃避は気になるところですね。

先生がおっしゃるように、その背景は「官僚が支配する規制だらけの日本」「税金が上がる一方の日本」「いつ検察当局や税務当局のターゲットにされて犯罪者にされてしまうかもしれない日本」
この要因が大きいと私も考えます。

武富士専務の海外資産については、生活実態のある居住地が国内か海外かというのが主たる争点でしたが、あの判例の重要な法的評価は、従来から国税が行ってきた裁量行政に警鐘を鳴らしたということだったと思います。
判決では、「(税関係の法律に関し、国税当局が)安易に拡張解釈、類推解釈、権利濫用法理の適用などの特別の法解釈や特別の事実認定を行って、租税回避の否認をして課税をすることは許されない…。」としています。

租税法定主義といいながら、国税当局は自身の判断による法の拡大解釈や歪曲解釈によって課税判断をしてきました。
税法は、本文の10倍を超える「括弧書き」や「但し書き」が政権党の税務調査会の意向に沿って、毎年加筆されます。

こうして、税法が難解な法律となったことをいいことに、国税庁からの大量の通達や基本通達の解釈通達といったものが出されています。
税法が実体法なので、一定の手続法は整備される必要があるのでしょうが、法律と違って通達という国税庁独自の解釈が、国会の審議も経ずに実質的な課税基準となっているのです。
言い換えると、国税当局が実質的な法律を創っているのです。
つまり、国税当局が、「あそこは儲けているらしいから、何か理由をつけて税金をとってやろう。」と考えれば、何かの解釈を考え出して課税できるのです。
逆らえば検察に告訴します。
検察官は、税法の知識がないので、国税当局のシナリオどおりの調書を作成して起訴・求刑します。
これでは、どこかの独裁国家と同じです。

資産家は、資産は海外に逃避させた方が安心だと考えるでしょう。

私にはこの資本(資産)の逃避に対する処方箋は見つかりません。
単に、課税の透明性のみでは難しそうです。
漠然としていますが、居住すべきメリットや魅力のある国になる必要がありそうです。

先生には何かご提案はあるのでしょうか。
機会があれば、ご教示ください。

ポチッ
報道にある資金フローを見ると、明らかに不自然ですね。当該投資顧問は真っ黒ですが、付随する?証券会社、、信託銀行、、。確信犯なんでしょうか? いやはや、世も末です。

追記

・・・

富と道徳は反比例? 人は裕福になるほどずるくなる 米大学
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=59258

・・・ 

プロでもないのに自称プロが多過ぎるからですね、おそらく。「賢い」というのを大きく錯覚するのでしょうか。
(#゚Д゚)y-~~
ユニクロの柳井社長もオランダに
資本移転しましたね。

まぁ億単位で節税できるんだから
当たり前ですが。
日本は100兆円も金融緩和すれば、税金のない世界にできると思います。資金は未来に投資しなければなりません。方法はいくらでもあります。たとえば、発電事業を国有化し、電気料金を国家の歳入にします。そして、自動車会社にはガソリン自動車を電気自動車に変えることを義務付するなど。要するに、国家が持つ資産がお金を生み出すようにすれば、税金は0(ゼロ)にできます。電力が確保されれば、国防も強化されます。他にもいくらでもアイデアは出ると思います。海底資源開発や藻から石油を作る技術の開発など。一部官僚はそのような方向に動いているようにも見えますが、まだ未来への投資という発想ができる官僚は少ない。責務と使命を果たさず、悪徳の限りを尽くし、何もしないのであれば、自然の法則として官僚自身に最終的にツケが回るということだと思います。日本国民は増税だけは許してはならないと思います。
AIJ事件は更なる波紋を呼ぶことが必至と思われます。いわゆる「総合型基金」と呼ばれる零細年金基金の純資産が年金負債の現在価値をはるかに下回っていることは業界周知の事実。解散すると母体の中小企業が追加拠出を求められ破綻。計画的な破綻もあったようです。厚労省は立場もあり、これらの基金を国費で救おうと画策中-20兆円くらいの負担になります。
海外流出の中には億単位の詐欺も含まれますね。
有名な121FUNDは200億円も海外に持っていかれました。
にもかかわらず、日本の警察は見て見ぬふりをしています。
HSBC(プレミア)の日本撤退についてですが、ご指摘のように『本格的に日本の超富裕層にHSBCの全チャネルを使ってビジネスをするためには、日本の金融庁の管理下でないほうがやり易いと判断した』というのは間違っていないとは思いますが、この撤退の理由はもっとシンプルで、富裕層ビジネスであるHSBCプレミアは日本開設後4年経過していますが、銀行ビジネスを理解していない素人に近いマネジメントのもと、ひたすら赤字の垂れ流しでした。最終的にまともな銀行サービスも提供できないような状況でした。
指摘されているような理由も大きいかとは思いますが、運営に失敗したという側面が大きいと思います。
お世話になります。とても良い記事ですね。
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