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MLB(Major Baseball League)の近況  その2

2012年03月19日

MLB(Major Baseball League)の近況  その2

 休日の谷間ですので、この話題にしました。

 MLBではオープン戦が佳境に入り、4月初旬の開幕に向けて最終登録メンバー(25人)の絞り込みが行われています。何人かの日本人選手も当落線上にいるようです。

 球場外での最大の話題はロサンジェルス・ドジャースの買収合戦です。ドジャースは昨年6月に破産法を申請しているのですが、離婚問題や球団資金の流用問題を抱えるマッコート・オーナーの時間稼ぎの作戦でした。

 事態はマッコート氏の思惑通りに進みつつあります。マッコート氏は2004年にドジャースを4億3000万ドルで買収したのですが、ドジャース買収に多数の投資家グループが手を挙げており、12億ドル~15億ドルあたりの史上最高値での買収となりそうです。

 フォーブスがMLB球団の価値を算定しており、最新が昨年5月のものなのですが、トップがヤンキースの17億ドルで、以下レッドソックスの9.12億ドル、ドジャースの8億ドル、シカゴ・カブスの7.73億ドル、マドフ事件に絡んで3億ドルの支払い命令を受けたウイルポン氏のニューヨーク・メッツの7.47億ドルと続きます。

 ヤンキースの球団価値は、金融危機以前の2007年は12億ドルでした。その他の球団もそれぞれ大きく価値を増やしています。NY株式市場がまだ2007年の高値を更新していないので、MLBの球団への投資は株式投資よりはるかに収益率が高かったことになります。

 MLB全体の2011年の総収入が72億ドル(6000億円)で、これは2000年の30億ドル、1995年(ストライキ直後の低迷期)の14億ドルから急増しています。因みに2011年の人件費の総額が30億ドル(2500億円)で、これも2001年の20億ドルから急増しています。

 つまりMLBの球団経営は、ビジネスとしても投資としても非常に魅力があり、オーナー希望者が殺到するのです。最近では2011年(シーズン終了後)にヒューストン・アストロズが6億1000万ドル、2010年にテキサス・レンジャースが5億ドル、2009年にシカゴ・カブスが8億4500万ドルと、それぞれその時点の球団価値を上回る金額で買収されています。

 さて現時点でのドジャース買収の最有力候補は、ヘッジファンドのSACキャピタルを主宰するスティーブ・コーエン氏のようです。コーエン氏はここ数年コンスタントに10億ドル以上の報酬を得ており、昨年もニューヨーク・メッツ買収に手を挙げています。コーエン氏の買収チームには松井選手やダルビッシュ投手の代理人を務めたアーン・テレム氏がおり、買収が出来たら球団社長となるようです。

 さて何回も書いているのですが、MLBには野球を面白くする工夫が徹底的に取り入れられており、結果的に世間の興味が集まり収益が上がるのです。その面白く見せる工夫とは、各チームの戦力が均等化するようにルールを作り、そのルールの中で徹底的に競争することに尽きます。

 その戦力の均等化のための重要なルールにドラフト制度があります。MLBのドラフトは前年の成績下位の球団から指名していく完全ウェーバー方式であり、FA(Free Agent)で有力選手を失った場合には補償指名権(1位指名権と、1位と2位の間の補完指名権)が得られます。

 映画「マネーボール」でビーンGMが「野球は非常に不公平なビジネスだ」というシーンが出てくるのですが、実際は「非常に公平なビジネス」で、工夫さえすれば「10分の1の年俸総額のチームでも優勝争いが出来る」のです。それこそGMの重要な役割なのです。

 簡単に言うと、ドラフトで指名したらどんな有力選手でもメジャー昇格後の6年間は所有権があり、しかも最初の3年間は最低保証の48万ドル(昨年は41万4000ドルでした)で使えるのです。
 つまりMLB球団にとっての「最大の含み益」は、どんな有力選手でも3年間は最低保証で使えることなのです。FA市場に出てくる大半の有力選手の年俸は1000万ドルを超えているのですが、同じあるいはそれ以上の活躍を最低保証(今年から48万ドル)の選手がすることも多いのです。

 最近発覚した「巨人の高額契約金」問題についてはコメントしませんが、プロ入り前で何の実績もない選手に高額の契約金を「こっそり」支払うことは「博打」以外の何物でもなく、野球を面白く見せることにも、球団経営の収益化にも、日本の野球界の発展にも、何の意味もないのです。


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