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「急成長会社」グリーの陰り(臨時版)

2012年04月01日

「急成長会社」グリーの陰り(臨時版)

 本日(3月31日)の夕刻にメルマガで配信した記事ですが、行間が不ぞろいで大変読みづらい形で配信してしまいました。誠に申し訳ありませんでした。

 そこで、かなり加筆して臨時版としてアップさせて頂きます。また「闇株新聞」では個別銘柄の株価に関しては出来るだけ書かないようにしていますので、その分も修正してあります。以下本文です。

 今年に入ってから大幅に株価を上昇させた企業が多い中で、「急成長会社」グリーの株価が低迷しています。

 昨年の震災直後の990円から11月には2840円まで上昇していた株価が、3月30日には2089円となっています。しかし同日の時価総額が4864億円と「先輩格」DeNAの3458億円を完全に逆転しています。

 業績の方は絶好調で、経常利益は2011年6月期の308億円から、2011年12月中間期ですでに389億円となり、2012年6月期の予想が800億円となっています。

 さて、グリーは言わずと知れたソーシャルゲームの代表企業なのですが、ソーシャルゲームの市場規模は2008年の50億円程度から、2009年にSNSの大手3社(Mixi, DeNA, グリー)が次々とソフト開発技術をオープン化して内外のゲーム開発業者を引きこんでから急成長し、2011年度は2600億円、2012年度は3400億円市場になると予想されています。

 その中でもグリーの成長が際立っているのですが、基本無料のはずのゲームが実際は有料アイテムを買わざるを得ない仕組みになっており、気がつけば多額の請求書が届いたり、最近では希少アイテムを複製して換金する会社(RMT・リアルマネートレード)まで出てきています(グリーは3月30日にRMT業者へ出品停止と削除を要請しました)。

 まあ、ソーシャルゲームそのものが社会的に有益なものとは言い難く、RMTについては厳密に言えば日本銀行の「通貨発行権」や銀行の「信用創造機能」の侵害となります。さらに厳密に言えば、これは「通貨発行」や「信用創造」のノミ行為で、この収益は別の誰かの負担となっているため国民経済全体では何の「価値」も創造されていないのです。

 しかし何はともあれソーシャルゲーム市場がここまで拡大し、グリーのような「急成長会社」が出てくるのは、現在ソーシャルゲームを直接規制する法律がなく、従って監督するか官庁もなく、日本では非常に稀な「ほぼ完全に自由競争のできる」業界だからです。

 つまり日本では「規制する法律や監督する官庁」がなくて自由競争が出来て初めて、急成長して株価が長期的に上昇する企業が出てくるのです。逆に言えば、日本では大半の業界には何らかの形で「規制する法律や監督する官庁」があり、その結果自由競争や新規参入が阻害されて成長や株価の上昇が損なわれているのです。

 そのソーシャルゲーム業界にも監視と規制が「山ほど」出てくるはずなのですが、今のところは意外に動きが鈍いようです。

 監督官庁になるはずの新設の消費者庁は、何故か「規制の対象外」と宣言してしまい、経産省も通販・訪販を規制する特定商品取引法だけでは戦えず、ソーシャルゲームで潤う通信キャリアを抱える総務省は最初から規制にしり込みしています。

 まあこれらは、とりあえず新たな仕事(まず法律から作る必要があります)を抱え込みたくないのと、利権がある所管の業界の利益を損ねたくないという「消極的」な理由からです。

 もう少し積極的に既存の利権であるパチンコ業界を擁護するためにソーシャルゲームを規制(あるいは摘発)しようとしているのが警察です。パチンコ業界は90年代の年間売上高30兆円から長期低落し、今や20兆円を割り込んでおりホールの廃業が相次いでいます。ソーシャルゲームとパチンコでは利用層が重なるのです。

 しかし何といっても、伸び盛りの業界を叩き、規制・監督の受け皿団体をつくらせ、天下り先に取り込む手口はどこの官庁でも同じで、水面下で「利権獲得のための思惑」が始まり「山ほどの規制と監視」がソーシャルゲーム業界にかけられるようになるはずです。

 そして「急成長会社」グリーは、監視と規制に飲み込まれてあっという間に「普通の会社」になってしまうのか、それともライブドアのように潰されてしまうのか(会社としてのライブドアは、ごく普通の会社として生き残っています)、それとも日本を捨てて完全に海外の会社になってしまうのか(日本での雇用と税収が無くなることを意味します)、いずれにしても日本の株式市場におけるグリーの「絶頂期」が終わりに近いことだけは確かなようです。


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コメント
日銀の方針に関する質問です。

1.
日銀のやり方は上手いのでは?
10兆円の緩和だけのブラフでここまで株価を上げたのはうまいと思うのですが。(ただ、ここから緩和をするぞという会見を続けてかつ緩和しないのならさらにうまいですが、それも失望を買いますかね)

国際協調性がないのが日銀の問題だと言っていますが、これは、世界が緩和によって景気を刺激しようとしているのに日本はそうしないことへの批判なのですよね。
だた、いかにいうように通貨価値の毀損は中小企業にダメージを与え、結果的に日本経済の足を引っ張ります。ということは、ほかの国に緩和させて、日本は緩和せずに便乗する(またはその逆)が正解なのでは?


2.
緩和しない日銀は正解なのでは?
通貨価値を保つのは正解だと思います。
なぜ、通貨価値の毀損が正解だと思うのですか?

実際、ジム・ロジャーズは一貫して通貨価値を保つのが正解と言っています。

私も円高のほうが、
庶民は安く物を買え、輸出企業は損をする=所得格差が縮まる
となります。
当然、所得格差が小さいほうが、より日本の経済にとってプラスです。これは所得格差の小ささと経済成長が相関するという理論を私が信じているからです。
追伸

日銀の政策は伝統に縛られ硬直的だというのは全くその通りだと思います。
海外の多くの国では、射幸性の高いオンラインゲームはすでに法規制されてます

むしろ日本でここまでグリー等が伸びたのは、射幸性の高いオンラインゲームを規制する法律が無く、どんどん射幸性を高めたゲームが出てきてるからでしょう

どこの国でもギャンブルは規制されるのはあたりまえで、規制されたくなければギャンブル要素を抑えるか、ギャンブル要素を高めたまま規制業種になるかのどちらかしかないでしょう
はじめまして。いつも拝見させていただいております。

今後、グリーの株価はどう推移すると思われますか?
どうかご教授下さい。
宜しくお願い致します。
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