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たくさんある「重大事件」それぞれの行方  その2

2012年04月02日

たくさんある「重大事件」それぞれの行方  その2

 先週書いた「東京電力の資本注入申請」で、公的資金による資本注入(つまり増資)の申請を3月末までに行っても、それで3月期の債務超過を解消できると考えているのはおかしいと書いたのですが、「報道が混乱しているが、東京電力が3月期に反映するのは賠償支援の8459億円だけで、資本増強の1兆円は反映しない」とのコメントを頂きました。

 もう一度、各紙の報道を読み返してみたのですが、債務超過のために必要なのは賠償支援だけなのか資本注入も含むのかが正確に読み取れません。確かに「賠償支援」だけだとすれば、これは「タダ貰い」なので「特別利益」に計上することが出来、しかも「資本勘定」と違って3月期計上のためのハードルも1段低いため、問題は無いような気がします。

 だとすると、3月末に間に合わせる必要のない資本注入を、リストラ案や役員構成の変更を含む総合特別事業計画を出せない(出さない)時点で、つまり最も重要な議決権の議論が出る前に、わざわざ一緒に申請した背景が違って見えてきます。

 つまり公的資金(国民の税金)による資本注入を、必要条件とされるリストラや役員派遣や議決権などをうやむやにしたまま既成事実化してしまうことです。だから報道各紙にわざわざ不明瞭な説明をして報道を混乱させているのかもしれません(確かめればよかっただけなのですがね)。

 きりがないので、この話題はいったん終わりにして次に進みます。

 その3「消費増税法案が閣議決定」

 実は、1月5日付け「2012年に起こりそうなこと  その7  どうしようもないほど混乱しそうな消費税引き上げ」で、これに関連して3月までに野田内閣が瓦解すると予想したのですが、確かに「どうしようもないほど混乱した」ものの「増税に絡んだ政府内や官庁のリストラの議論」が全く出ないまま「増税法案だけが閣議決定」されました。

 言い訳ではなく、予想が外れる時は「いくらかでも政府や官庁のリストラや特別会計の精査などと引き換えに増税法案が出来上がり、野田政権が延命する」ケースのはずでした。ところが「引き換えるものが全くない無条件の増税法案が、野田政権も全く犠牲を払うことなく閣議決定された」のです。つまり野田政権は全く国民の方を見ていなかったのです。

 辛うじて期待した「増税実施のための経済成長条件」もうやむやにされてしまいました。

 つまり官僚組織は何ら犠牲を払うことなく増税だけを「丸のみ」させたのです。これは前述の東京電力(これも官僚組織です)が、何も失わずに資本注入させようとしていることと全く同質のものです。一応、東京電力と政府(特に経産省)の争いが多少予想されますが、これは単に官僚間の勢力争いと同じで、国民の立場は全く無視されているのです。

 消費増税法案に話を戻しますが、結局は「政治家は言い訳だけ出来るようにしてやれば、最終的には保身を図り反対しない」ことを「官僚組織」に見透かされているのです。

 これは、民主党議員も離党とか役職辞任と言っていますが、最終的には増税法案は「意味のほとんどない修正(これが政治家の言い訳になります)」だけ加えて国会で可決されてしまうことを意味します。もちろん解散もありません。

 これ以上議論する気にもなれないので次に進みます。

 その4「オリンパス事件で被告7名を起訴」

 オリンパス事件は先週28日に被告7名が起訴されて捜査が終了しました。しかし、間もなく第2幕が開くような気がします。

 それは、オリンパスが米国から証券詐欺で訴えられ、巨額の罰金が課せられることです。

 参考になるのは1995年に発覚した大和銀行(NY)の米国国債売買による巨額損失事件です。これは損失を被ったのは大和銀行であり米国政府や米国国民に何ら迷惑が掛かっていないにも拘らず、3億4000万ドル(当時の為替で350億円)の罰金と、米国からの追放となりました。

 大和銀行(NY)は米国金融当局の監督下にあり、損失を米国金融当局に報告せずに隠蔽したのが直接の罪状となりました。オリンパスも米国市場でADR(預託証券)を発行・流通させているため、米国の連邦機関である証券取引委員会(SEC)の監督下にあり、巨額証券詐欺事件となります。罰金の額は隠蔽した損失(大和銀行の場合は11億ドル・1100億円)に比例するわけではないのですが、米国の基準も当時に比べて格段に厳しくなっているため、軽く1000億円以上になると思われます。

 もう1つ、米国籍のアクシーズ・アメリカに巨額の資金(損失補てん分も含めて)が入金されているのも、全額所得と認定され課税対象となります(入金口座はオフショアだと思いますが全く関係ありません)。米国では税金(源泉税)は支払った方(オリンパス)にも請求できるため、これも間違いなく請求が来ます。

 あくまでも未確認で推測なのですが、まず間違いないのは、日本で起訴を免れた佐川肇氏は米国捜査当局(FBI)と(多分、税当局とも)司法取引をしています。つまり米国当局にとって有利な証言(つまりオリンパスにとって不利な証言)をすることと引き換えに、米国での訴追を免れたはずです。米国で有罪となればかなり長期の懲役刑になるからです。

 つまり日本で逮捕状が出ている佐川氏を、犯人引き渡し条約のある米国が引き渡さなかったことは、(佐川氏が米国居住者であることを考慮に入れても)非常に重要な意味があるのです。


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東電への新株発行増資前に、原子力損害賠償機構法を利用して、24.3月期3Q決算で見られます、

9501<東電>四半期報告書・平成24.2.14日提出
23.4.1~23.12.31
営業収益     3兆8008億円
営業利益      △1443億円
経常利益      △2205億円
純利益       △6230億円
純資産合計      9792億円
資産の部・固定資産
未収原子力損害賠償支援機構資金交付金  1兆216億円
※未収となっていますから、まだ受け取りしていない交付金ですけど、固定資産に計上ですね。
特別利益
原子力損害賠償支援機構資金交付金   1兆6198億円
特別損失
原子力損害賠償費           1兆6445億円

としておけば24.3月期通期で、貸借対照表上、債務超過を回避できるかと<3Q時点で未収野資金交付金は、期末までに既収となるのかと>。

定時株主総会で、発行可能株式数変更する定款一部変更決議をし、優先株を含む新株発行等の増資計画かと思われます。

私は、機構からの交付金処理を「貸借対照表上「資産」計上できることが大きな「カラクリ」なのかと・・・この資金が貸金なら「負債」計上となり、24.3月期通期での債務超過を回避できるか怪しいですから。

後は、300%ルールに抵触しないように優先株発行<普通株式への転換するには、ロックアップ条項をつけ>等を実施すれば、資本増強になり、以後、機構からの交付資金も資産勘定となりますから、貸借対照表上・純資産額で債務超過にはならないかと思料します。

発行された優先株は、数年の時間経過後、東電が利益剰余金、或いは、大規模公募増資の資金で、優先株を東電が取得し、消却していけばいいだけかと。

因って、原子力損害賠償支援機構法は、東電が被害者へ賠償金支払いする法と聞こえはいいんですけど、官僚主導の東電上場廃止<債務超過決算や300%ルール等>を阻止する、互いに親方日の丸「法」だけかと!
会計と税務の違いを利用かと

支援機構資金交付金を「資産」計上ですけど、東電は、特別負担金を支援機構へ交付国債が現金化された分まで返済しなければなりませんから、交付金の実体は「借入金」かと思います。

ところが、貸借対照表上、債務超過回避する新手はないかと苦肉の策が交付金とし「資産」計上と、実体からの税務処理とは違う会計処理とするのかと思います。
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