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それでも追加量的緩和が必要と思う理由  その3

2012年04月13日

それでも追加量的緩和が必要と思う理由  その3

 今週はほとんどこの話題ばかりになるのですが、書けば書くほど奥行きが深い問題で、また参考になるコメントもたくさん頂いていますので、もう1回だけ続けます。

 その分、来週月曜日のメルマガ「闇株新聞 プレミアム」は、かなり面白く書くつもりですので是非申し込んでおいてください。今月は無料ですよ。

 まず「量的緩和は日本銀行の通貨発行権の行使」と書いたのですが、そもそも通貨発行権は日本銀行にあるのか?とのコメントを頂きました。

 これは簡単に書き過ぎたのですが、正確には「通貨発行権は国家(政府)に属し、中央銀行(日本銀行)がこれを独占的に行使する」のはずです。それでは通貨発行の権限は政府と日本銀行のどちらが強いのか?ですが、知りうる限り明確な規定はありません。

 ただ日本の中央銀行制度はドイツの制度を参考にしており、通貨発行権の行使に際して中央銀行の独立性をより広く認めているような気がします。これが日本銀行の金融政策の硬直性の根拠なのかも知れませんが、間違っていたらご指摘ください。

 確かに通貨発行権とは、日本銀行の資産取得(国債の買入れや銀行に対する貸付など)の対価として日銀券を刷って渡すだけなので、強大な利権には違いありません。

 すこし横道にそれますが。米国の中央銀行制度である連邦準備理事会は、第28代・ウッドロー・ウイルソン大統領就任直後の1913年のクリスマスに、かなりの上下院議員が休暇中の合間を縫って(どさくさに紛れて)承認可決されて設立されました。

 裏で動いたのがロックフェラー、ロスチャイルド、モルガンなどのユダヤ系銀行家で、彼らの資本で設立された連邦準備銀行が米国通貨(ドル紙幣)を発行できるようになったのですが、そもそも憲法上は通貨発行権が国家(米国政府)に属するとはっきりと書いてあり、さらに連邦準備銀行には米国政府の資本が入っていないため「ユダヤの陰謀説」が付きまとうのです。

 たから、ドル紙幣は利息の付かない小口の国債となっているようです。

 日本に話を戻しますが、デフレ対策のために「政府紙幣(貨幣)」を発行すべしという人が結構いるのですが、これは意味が全く違います。つまり「政府紙幣(貨幣)」はまるまる国家の収入なのです。

 日本の貨幣は政府貨幣で、実際の貨幣鋳造コストと額面の差額が国家の収入になっています。それ以外に記念コインなども同じで、現在の貨幣残高は4.5兆円位あります。

 政府紙幣は貨幣と全く同じで、印刷すればするだけ(紙幣の印刷コストはほとんどタダなので)政府の収入になります。しかしこれは昔の藩札みたいなもので、全く価値の裏付けなしに紙幣が印刷されるわけで、安直に議論すべき問題ではありません。

 それでは政府紙幣と国債の違いは何かというと、国債は償還期限があることだけです。

 それでは無期限国債(永久国債)は償還義務がないため政府紙幣と同じことになるはずで、英国などで発行されています。確かに、企業会計でも社債は償還期限があるため負債ですが、株式は償還義務がないため自己資本となるのと同じようなものです。

 だから永久国債というのは、一考の価値があるかもしれません。国家の債務とはならないからです。まあ、現在の国債も借り換えを続けているわけで永久債みたいなものなのですがね。

 それから「日本銀行が量的緩和をすればインフレになると言っているのはナンセンス」と書いたところにもコメントを頂いているのですが、これは単純に日本では需給ギャップを15兆円抱えて名目賃金が下落しているなかで、量的緩和した資金がそのまま実需や賃金支払いの増加に使われるわけではないので、「日本では」量的緩和してもインフレにならないという意味です。

 あくまでも「日本では」で、米国ではもう少しインフレのリスクが高いかもしれません。

 最後に「重度の平和ボケに首までつかってしまったわが国家国民に、どうやって国家の尊厳を理解させればよいのか?」とのコメントを頂いていました。確かに教育制度の問題やマスコミの問題だけでなく、選挙制度や国民の歴史観・価値観すべてに関係した問題です。あまりにも大きすぎる問題なので今まで避けてきたのですが、一度じっくりと考えて書いてみたいと思います。

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コメント
日本人の平和ボケの大きな要因は、昔から争いから遠かった島国だからということが大きいのではないのでしょうか?
戦国時代とかの紛争も、単なる内乱でしかないですし、民族の滅亡或いは領土(本土)が掛かった戦いには縁遠かったから、危機意識が足らなくてもなんとかなってしまったのでしょう。(明治維新以降の近代の頃を除いて)

これは経済活動にも言えて、日本語という独自言語に守られた、そこそこの経済規模を持つ社会で成功した企業でも、外界の英語を中心とした競争社会では蚊帳の外レベルでしかない場合が多々あります。
例えば野村証券や銀行などの金融・証券業ですね・・・。
国内の既得権益で守られた企業は、海外に出ても鴨にしかなりません。
また、OS等のソフトウェア・システム業界では英語が基本ですので、高度なOSの開発等では機能面でもコスト面でも負けてしまい、最初から勝負になりません。
日本が平和なのは地政学上の問題で、平和なのはメリットでもありデメリットでもあったということですね。

また、政府やテレビ等の言うことに疑問を抱かず鵜呑みにする、長いものには巻かれろ体質は、昔の幕藩体制の頃からずっと培われていた親方日の丸の考えが浸透しているからでしょう。

この体質を変化させるには、大統領制(首相公選制)を採用し、国民の意識を高める方向に持っていくと良いかもしれません。
現在、日本は教科書等では三権分立、国民主権を謳っていますが、実質的に官僚が管理する国です。官僚が首相を操り、ダメ議員を操り、首相は超法規的措置と簡単に口に出し、省令等と称して一方的な法解釈を押し付け、国民に増税を押し付けておきながら外国人に生活保護や子ども手当を支給するという、国民をないがしろにした国家です。

対して、民主主義を標榜する大統領制のアメリカは、政府は1プレイヤーでしかなく、ルールを作る議会(立法)と、そのルールに則って運用する政府(行政)と、ルールに沿ってジャッジを行う裁判所(司法)とが完全に独立しています。(美化しすぎかもしれませんが、少なくともシステムは合理的です)

日本はこのままでは沈没してしまいます。
いい加減政府(官僚)が自分達に都合の良いルール作り、ルール解釈をするのを止めさせ、主権を国民の手に取り戻さなければならない時が来てるのかと思います。
その為には、まずは主権を官僚から国民の手に取り戻すべく、国の代表を国民が直接決める大統領制(首相公選制)が適しているのではないかと思います。

長文失礼
歴史観といえば、以前に当ブログで書かれていた、一般認識とは異なる坂本竜馬像を教えて頂けると有り難く思います。
最近の動きは、日銀の独立性危機が接近しているのが実感です。

1.BNPパリバの河野氏が、参議院で日銀新議員となる人事案で否決されたのは、河野氏が追加緩和に慎重な姿勢であることが起因<自民の片山さつき議員は、賛成票>。

2.日銀法改正の動き
自民原案:政府が物価変動目標を定めて日銀に支持し、物価変動が目標と著しく異なった場合、内閣に日銀正副総裁の解任権を授与すると、日銀の独立性を「骨抜き」にし、「操り日銀」とする原案。

意味不明な原案かと・・政府の物価変動率目標で、日銀がそれに沿う金融政策を実施しなきゃ、正副総裁の首が飛ぶと。

おい、おい、自民政権は過去において何をしてきたかですね??

3.小泉元首相の郵政完全民営化を見直す動き
政府出資の日本郵政保有する郵貯銀行及び簡保生命保険株式を全て処分から努力目標とし、完全民営化の見直しに。

平成13年度の財投改革で郵貯・年金の義務預託が廃止されましたが、財政投融資資金としての復活を画策してんじゃないですかね。

財投債<国債>発行等で調達した資金が財政投融資資金の財源となりますが、国債発行増加を極力抑え、郵貯・年金等の国民資産の義務預託の廃止を改正して、財政投融資の財源とする郵政民営化改正するんじゃないのですか?

日銀の独立性を脅かす動きはクワバラ・クワバラ・・・
昨日同様で、コメントを書きセンドをクリックするも、今までのように、コメント数に加算されませんね。

で、昨日は、類似コメントを送信した結果に!
>とんび氏

中央銀行の独立性とは政策手段の独立性であって政策目標の独立性ではありません。
選挙で選ばれたわけでもなんでもない日銀審議委員に政策目標の独立性まで付与できないのは当然の話でしょう。
そして、日銀の審議委員人事について反対は許さぬとはどういう了見でしょうか?そんなことでは日銀の独立性は統帥権の独立と同じことになってしまい結果も同じことになるでしょう。日銀やそのちょうちん持ちのマスコミに少々毒されていませんか?
日銀は、2001.3~06年度にかけて.ゼロ金利政策のの下で量的緩和政策を実施。2006年度の残高は、約30兆円。

これは、デフレ脱却目的で消費者物価指数をゼロ以上とする目標でしたが、結果は、現時点でもデフレ脱却できずで、日銀当座預金残高を増加させ、量的緩和政策を実施しても、デフレ脱却とはならなかった、生々しい歴史事実。

リーマンショック後の米国、ギリシャ財政危機での欧州で、量的緩和政策実施は、自国の雇用を維持するための自国通貨安<輸出増で国内雇用維持>政策でもあるかと思います。

また、発行する国債を円滑に実施するためでもあり、FRBは、長期国債買い入れ、短期債処分のツイスト・オペを実施し、インフレを抑制する長期金利の上昇を抑えています。

そこで、ただ、日本の株価が下落したのは、日銀の量的緩和政策の欠如とも受け取れる発言は、私には「暴挙」ですね!

現在の日本の状況は、欧米国とは違う環境かと思いますから、それを、欧米国が量的緩和政策を実施しているから、日本も追随して実施しないのはとするのは、いかがかと思いますけど。

私は、量的緩和策が、株式市場へのインパクトになることまでも否定をしてはいません。

バブル後、23年経過しますけど、デフレ脱却はしていません。政治家にグランド・デザインなんてありませんから!

政治家に高橋是清の登場を待つのみかと!
また、コメントを書き込みしましても、コメント数に加算されず、管理者の承認待ちの表もなされません。

私のPC具合からなのか?

コメントに関しての注意書きに反しているコメント送信はしていませんけど・・コメントの検閲ですか??
外国為替市場で円売り介入をすることと、量的緩和をすることは通貨の供給という視点では同じだと思うが、その効果はことなる。為替が動くからである。
 量的緩和より為替介入のほうがいいと思う。
しかし経済に占める貿易の割合がおおきければいいが、資本市場が自由化されていて、なおかつ海外資産が多い時は、その効果は不明である。
 経済の不調のもとが金融問題なら量的緩和も効果があるが、異なれば効果は無い。
 公共事業より所得税、法人税を無しにして、その不足分、公的支出を減らしたらいいと思うが、それも所得税、法人税が多く、おさめられていればいいが少なければ、効果は少ない。
 現状は長く続く、その間に返済不能になって多くの個人、企業が清算されて、どうしようもなくなって、それから、大きな変動を伴って、次へすすむのではないか?
国家の尊厳を保つためには、戦略がなければなりません。

日本に欠けているのは、国家戦略ですね。

アメリカの国益の方を日本の国益より優先させ、何でもアメリカの言うことを聞いていれば、日本が本当に困った時は助けてくれる、なんてことはないんです。

おそらく、2020年頃には中国のGDPはアメリカを抜いて世界一になるでしょう。経済の面ではもちろんのこと、政治面軍事面でも日本を圧倒する時代が遠からずやってくる。

おそらくこのまま無戦略のままでいくと、アメリカのオフショア・バランシング路線に乗らされて、疲弊していったあと、非常に不利な形で中国に従属せざるを得なくなるでしょう。
こんにちは。
今日の記事の書き方だと政府紙幣には全く価値の裏付けが無く、日銀券には価値の裏付けがある様な書き方ですが、これは違います。
現在は政府紙幣にも日銀券にも価値の裏付けはありません。裏付けがないからこそ自由に金融緩和が出来るのです。
詳しくは以下のサイトを読んでみてください。
http://adpweb.com/eco/eco288.html
>健太

税収をどうやって増やすか?
日本の問題はそれのみと言ってよい。
それだけ考えていれば、全ての問題の答えがでる。

そうであれば、安易な”減税という事前のばら撒き”ではなく必要な公共事業をきちんと行うべきだ、という答えが出る。
地震、津波、台風、ゲリラ豪雨などの対策を国債を発行して、あたりまえに行えばよい。
後は、それこそ民間の力で勝手にやってもらえばいい。

デフレギャップをうめないことには増収はない。
そうであれば国債を発行して仕事を作るのが一番自然。
変わったことではなく、過去に国家が普通にやってきたことをやった方がいい。

珍奇でおバカなアイデアはもういいよ。
税収を増やす?
国として考えるのではなく 個人や家庭単位で考えればわかると思う。借金や負債を負ったらまず支出を見直すだろう どんだけ無駄遣いをしてるか
>クサイダマ氏
>国として考えるのではなく 個人や家庭単位で考えればわかると思う。

それは財務省サイドが使っている完全に誤ったレトリックですから注意が必要です。
なぜなら、国は貨幣を発行できますが個人や家庭はできません。この点が決定的に違います。もちろん、国とて貨幣信用が決定的に落ちてハイパーインフレを招くようになればこの手は事実上使えませんが、逆に言えば、そうした状態になければこの手が使えます。
ちなみに、デフォルトを招くのが自国通貨を発行していない国や為替レートが固定されて自由に自国通貨を発行できない国に集中しているのは偶然ではありません。
それでも追加量的緩和題目だけが躍り出ている気がします。

4月13日<金>NYダウ136ドル下落は、スペイン国債の保証コストが過去最高を更新したことが起因のようで、CDS値が上昇。

従って、NYダウ下落で売り、米10年債利回り低下<債券価格上昇>で債券買い。

ですから、量的緩和<金融緩和>策題目だけが踊ると、株式市場とその関係なんて論理的に明白な説明なんてできませんから、誤解を招きかねません。

債券市場は株式市場よりも巨大市場ですから、例えば、スペイン国債保有者が、信用リスク<破綻リスク>回避をCDS取り引きでプロテクション売買をし、保有者はプロテクション売り手に対してプレミアム支払いをします。

スペイン国債の保証コストが上昇<CDS値上昇>し、国債保有者のプロテクション売り手に対するプレミアムが上昇。・・・信用の収縮<ソブリン債>が増幅ですから、安全な米国10年債価格上昇<債券買い>、信用許容度リスクの観点からして株式売りなのかと思いますから、量的緩和策効果が、さも株式市場へは必要なる題目だけが踊るのは、いかがなものかと思います。

AがB、Cへ貸金するのに、Bには、借入債務に見合う充分な担保提供を債権者Aへできるのと、Cには債務に対して充分な担保提供できなければ、貸金を拒絶されたり、BよりもCの方が借入金利が高くても当然です。

貸し手Aは、債権に対してリスクヘッジを考えますから。

破綻したアーバンコーポとパリバとのスワップ契約も、パリバのリスクヘッジですから。
アーバン→パリバへ300億円転換社債発行。スワップ契約で、アーバン→パリバへ払い込まれた300億円支払い、当事者の契約条項でパリバ→アーバンへの支払い。

しかし、パリバは、リスクヘッジとして株価下落でアーバンへの支払い義務がなくなる株価下限価額を決め、株価が下限価額を割れるとアーバンへの支払い義務はなくなりますから、300億円で取得した株券の1株単価は、下がり、払い込み時344円→102円となり、儲かる仕組み。

パリバは、300億円転換社債発行より、転換した株式の希薄化により株価下落することを、プログラムを組み算出するでしょうから、リスクヘッジとしての株価下限価額を設定し、下限価額を株価が割り込めば、アーバンへのスワップ契約からの支払い義務がなくなる仕組みとなるのかと思いますけど。

ですから、原子力損害賠償機構法施行で、債権者は、東電を倒産させないことだと安堵しますから、その保証コストは上昇はしてはいかないかと!そのことにより東電の株価が上昇するかしないかは別のこと・・・
>クサイダマ

個人や家庭は金を刷れないだろ。 国と個人、家庭、企業は全く別ものなの。 それをまず認識して。 日本の現在の問題は借金(投資されない金/預金が国債を買っている)ではなく、 金回りが悪くなっていること。したがって税収が増えない。 税収を増やすためには金を回転させて、GDPをのばすしかない。
「国民の歴史観・価値観すべてに関係した問題」

日本にはそれぞれの時代ごとに、ちゃんと主体がありました。
順序を追って、その主体を全て見ていけば答えはおのずと見えてきます。
決して一部だけを取り上げないでください。
全てを綜合して見て下さい。
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