闇株新聞 the book


闇株新聞 the book
発売中です。
よろしくお願いします。

尖閣諸島を巡る問題の本質

2012年04月25日

尖閣諸島を巡る問題の本質

 4月17日に石原東京都知事がワシントンで突然「尖閣諸島を東京都が買う」と発言したため、各社の報道が活発になっていますが、どうも本質を外した議論が多いようなので整理してみます。

当然こういう問題については、本誌の理解が不足していたり考え方が偏っていたりすると思いますので、どしどしコメントを頂きたいと思います。

 尖閣諸島については1971年に、まず中華民国(台湾)(注)、次いで中華人民共和国が領有権を主張し始めました。その理由はもちろん尖閣諸島近海に豊富な石油資源の埋蔵が確認されたからです。

(注)当時、日本と国交があったのは中華民国の方です。しかし1972年に日中国交正常化で中華人民共和国と国交が結ばれると、日本は一方的に中華民国へ国交断絶を通告します。

 つまり最も重要なことは、尖閣諸島問題とは自国領海内に豊富な石油資源(一説では1100億バーレルでイラクの埋蔵量にほぼ等しい)があるかどうかの問題で、中国や国際社会が何と言おうと絶対に譲ってはならない問題なのです。

 国際法上の「領土」とは、国家の統治権が及ぶ地域(土地)で、広義には領海・領空まで含まれます。そして「領土」とするためには「他の国家に先んじて支配を及ぼすこと(先占・せんせん)」が必要のようです。

 つまり、中国より前に日本の支配下にあったか?なのです。

 尖閣諸島は、明治維新直後の1872年に琉球王国を廃して沖縄県を設置して日本帝国領としており、その琉球王国領に含まれていたはずなのですが、当時はこんな無人島のことを誰も気にしませんでした。

 その後1885年頃から福岡県出身の実業家・古賀辰四朗氏が、当地で海鳥(アホウドリ)の捕獲(羽毛を取るため)などを始めて、1896年から同地を無償貸与され、1932年に魚釣島など4島を有償で払い下げられています。一時は300人近い人が生活していたのですが、1940年から事業中止により無人島になって現在に至っています。

 1945年のポツダム宣言受諾後に沖縄諸島の施政権が米国に移されるのですが、その中でも米国の施政権の及ぶ範囲として指定された地域(海域)には尖閣諸島が含まれています。つまり施政権が米国にあっても日本の領土であることには違いなく、沖縄返還で施政権も返還されているため、何処をどう見ても日本の領土なのです。

 現在は、その古賀氏から1970年代に魚釣島など4島を取得したとされる地主の所有となっているようです。

 そこで石原都知事の発言についてですが、あくまでも「もともと日本領土である土地の所有者が代わるかもしれない」だけの話です。まあ、日本政府や外務省に任せておくと、知らないうちに中国政府に「謹呈」してしまうかもしれないので、そうならないように東京都が所有するということだと思われ、確かにそれなりの意味はあります。

 しかし誰が所有者であれ、大前提は日本政府や外務省が「尖閣諸島は日本領であり、その領海も石油資源も日本のもの」と中国政府や国際社会に堂々と言えばよいだけの話なのです。尖閣諸島はただの無人島ではなく、その領海には(海底なので開発コストの問題はあるのですが)イラク並みの埋蔵量の石油資源が眠っているのです。

 何故、そう言えないのでしょう?

 日本政府には戦後、なぜか「びっくりするくらい中国に卑屈な態度をとる」政治家が多いのです。極端な例が村山富一、加藤紘一、河野洋平などで昨年8月18日付け「次期首相の資質 その1」、8月19日付け「同 その2」にその一端を書いてありますが、現在でもその傾向は強いようです。

 もう1つ、外務省が何故(中国に限らず)外国政府と戦わないのでしょう?

 官僚にとって利権(省益)が国益より大事なことはどこも同じなのですが、外務官僚は特に「個人的な利権」とか「海外大使館での夢のように贅沢な生活」が大事なようです。

 つまり外国政府と戦ってしまうと、任地における「個人的な利権」とか「夢のように贅沢な生活」が、たちまち危険で大変な生活になってしまうからです。佐藤優さんの著書を読んでそう感じました。

 まだまだ続編を書く機会がありそうです。

闇株にご賛同頂ける方は下のバナーをクリックをして頂けると助かります。
現在は「株ランキング2位」です。

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:10 | TrackBack:0
無料メルマガ配信(不定期)
↓↓↓
メルマガ購読・解除
 
関連記事
コメント
いつも楽しく読んでいますが、この件については疑問です。領土問題はどちらの言い分が正しいかはあまり意味がなく、現在において支配できるかどうかが現実的な「本質」です
また石油があるといってもそれがビジネスとして成り立つかは全く別です(コストに合わなくて閉鎖してる油田は山ほどあります)
中国は周辺諸国と緊張状態を作りたい、これを念頭に対応するのが外交というものではないでしょうか
菅も野田も在日です、国会でいわゆる朝鮮飲みを披露してしまい、ばれました。朝鮮飲みというのは、水を飲む時に、右を向き左手で口元を覆い隠す飲み方です。土井たか子も在日です。在日は、日本にいながら日本を否定する強烈な民族意識を持っています。戦後、日本人が民族意識を自ら否定しているのと対象的です。

一方、世界的に絶滅が進み、日本を最後の聖域とするサヨクがいます。サヨクは毛沢東主義などに心酔しています。

その、サヨクと在日は、自らの理想実現のため、執念深く世代を重ねて政界とマスコミを浸食しました。だから、新聞もテレビも中国崇拝となるのです。偶然ではありません。大衆がノンポリになり、経済的根性もなくなったのと対照的です。
中国は、尖閣諸島は、台湾領土の一部であるから、一つの中国とする中国当局の見地から、尖閣諸島を中国領土と主張しているのかと思います。

日本は、1895年に尖閣諸島を日本領土としましたが、沖縄を米国が占領していた時代があるにしても、沖縄は返還されたんですから、1895年度に尖閣諸島の領有権の主張をしたことも継承されていますから、日本の領土。

中国による尖閣諸島の領有権に関して謂れのないことについて、日本政府は断固たる態度を示すべきかと。日本は、自国領土だからと中国、台湾に対して領土問題なんて生じないなんて言及しないで欲しいですね。

尖閣諸島海域で中国漁船が、日本領海侵犯した事件で、逮捕した船長を指揮権発動<私はですけど>でもって、日本国法において起訴もせず、処分保留で釈放なんてことをするから、中国は、図に乗るんであり、起訴すればよかったのかと思います<キム・ジョンナム氏が、東京デズニーランドへ遊びに来ていた時の事案とは違いますから>。

政府は沖縄検察の独自の判断で釈放なんて言っていますが、そんなことできるわけなく、私は、指揮権発動ありきかと思います。

石原慎太郎氏の行為は、新党旗揚げは自分から言いだしたことであり、旗揚げは順調ではありませんから、喧伝じゃないのかと!お得意ですから・・

面白い川柳を考える人がいるもんでして、尖閣は、荒波立って、嵐呼ぶ! ですって!

この件はマスコミ等でも色々な意見が表明されてますが(決して「報道」ではありませんね、あれは)、正直そこまで騒ぐ事なのか?と思ってます。

日本の領土の中で、土地を買い上げて公有地にするなんて日常的に行われていることじゃありませんか。
領土問題なんてそもそも無いのです、領土問題にしたい人達が居るのです。

中国が自分の領土と主張するのは勝手ですけど(主張するのは自由ですから)、それを真に受けてはいけないのです。「はいはい、でもウチの領土だよ?ここ」くらいに軽く流す程度で対応しておけばいいのです。(但し、裏ではしっかり裏付け作業を進める事は必要です)

外交なんて、元々国の主張と国の主張をぶつける所なんですから、相手の事を気にしていたら話にならないんです。

外務省の無能さ加減には甚だ同意します。
尖閣諸島の本質とは、まず入り口として日本領であることを百も承知の中国がそれらを奪いにきている、じゃあ日本はどうするの、ということがあります。そしてそのことを石原都知事は国民に問うた訳です。都民の税金が…、国が管理を…、これらは領土防衛という本質からは全く的外れな能書きです。
ブログ主さんの指摘の通り、尖閣諸島が日本領であることは歴史的な事実で、射撃の的として諸島を使用していた米軍は借地代を古賀さんに支払っていました。当然中国は何も文句を言わないし、台湾は米国の許可を得て付近で漁をしていたのです。
しかし米国はこの領土問題には全く干渉しようとしません。そもそも中国と台湾に口を出すよう薦めたのは米国なのです。海底油田の話が出ると米国石油メジャーは日本に試掘を持ちかけたものの、時の佐藤首相は拒否。すると石油メジャーはこの話を中国と台湾に持ち込みました。単独で自国領との主張は出来なくとも米国石油メジャーが言うのなら、と中国や台湾がその気になるのもわかります。
そして今や尖閣の話は単に資源の話ではなく中国の軍事拡張の一つの過程となっています。西太平洋に海軍を展開し、日本列島、八重山諸島、台湾、フィリピンを防衛ラインとし、このラインの内側を中国の内海とする、その為の一歩としてどうしても尖閣諸島を確保する必要があるのです。チベットやウイグル同様、まさに中国にとっての核心的利益なのです。
テメーのもんだってことはわかってる、けど俺はそれが欲しいんだよ、さっさとよこせ。こう主張する相手に話し合いは通用しません。尖閣諸島の本質は、殴り合いのケンカすなわち約70年振りの軍事衝突を覚悟せよということなのです。
>面白い川柳を考える人がいるもんでして、尖閣は、荒波立って、嵐呼ぶ! ですって! <

尖閣に 海に嵐を 呼ぶ男 と詠んだ川柳でしたので訂正いたします。

慎太郎氏の実弟・故石原裕次郎主演映画・「嵐を呼ぶ男」。
基本的に尖閣列島が日本領であると日本が主張できる根拠は、つまるところ、太平洋戦争終戦時に中華民国政府が台湾と共に返還されるべき島々として明確に主張しなかった事が重要と思います。

日本が尖閣列島を領有した根拠は日清戦争中の1895年に「先占」したという点にありますので、日本の所謂固有の領土などではありません。また、固有の領土という主張は国際的には通用しない議論です。

ところで、尖閣列島は日本が実効支配しそのことを中国側が事実上認め、今日に至っています。日本側で問題視している人はこれ以上中国から何を求めようと言うのか理解に苦しみます。だいたい領土返還要求を取り下げさせることは出来ませんよ。

実効支配している日本側としてはトラブルが起こってもなるべく速やかに解決し、紛争化しないのが肝要ですね。

それを領土問題はないと逮捕したため、却って領土問題を引き起こした、前原氏は万死に値しますね。

領土問題を煽って得するのは日中の強硬派や石原慎太郎といったポピュリストとアメリカ、なかんずく、軍産複合体であり、一般の日中両国民にとって良いことは一つもありません
そもそも、あの島を「発見」したのは誰なのですか?
「釣魚島」などという名前をつけたのは誰なのですか?

「日本人の誰々さんが何年に発見して命名した」
このように明快に言切ってくれる人はダーレもいませんね。
それなのに、「日本固有の領土だ! 絶対に、いささかも、疑ってはいけない!」と偉そうに強調するだけ。

中国や香港の雑誌、あるいはインターネット上のサイトでは、明代の古地図や、19世紀初頭に西洋人が作成した海図に、あの島が中国名(ローマ字だとますますはっきりする)でしっかり載っているのが山のように示されていますが、どうしてそれが「日本固有の領土」になるのか、誰か教えて下さい。
貧乏人さん

私も領土問題に詳しいわけではありませんが、誰が発見したかということは重要ではありません。そんなことを言い始めたら、南北アメリカは先住民族のものだし、ヨーロッパはケルト人やローマ人やもっと古い民族のものかもしれません。シベリアの大部分はモンゴルか中国が領有を主張すれば通ってしまいます。このような紛争を防ぐために、現代では国際法があります。

琉球への航路の途中に尖閣諸島が存在したというのは、古い時代から知られていました。しかし日本は実際に領有を宣言し、実行支配し、他国からの抗議を長い期間受けませんでした。この事実が、日本の尖閣諸島領有の根拠となっています。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-10-05/2010100502_02_1.html

どうも話が中国関連になるとヒステリーを起こす人が多いようですね。
東京都や国がわざわざ尖閣諸島を購入せずとも、民間人が所有しているのでそれは当然日本の領土だし、仮に民間人が中国に売却したとしても、中国領になるはずもない。
今回の問題がヒステリーだと私が考えるのは意図的な報道のされ方ですね。だいたいが「中国が領有権を主張する尖閣諸島」と言ってますけど、正確には「中国や台湾が領有権を主張する尖閣諸島」ですよね。

他にも馬鹿げた話があります。日本の水源地を中国企業が買い占めて、水資源を強奪するという議論。日本から中国に水を送るのにどれだけのコストがかかると思っているのだろうか。算数すらできない連中の妄言が堂々と報道されるのは、正直恥ずかしいものだ。
コメントの投稿
闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム
Ads by google
Ads by Google
最新記事
最新コメント
全記事表示リンク
フェイスブック
カテゴリ
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

03月 | 2017年04月 | 05月
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -


ブログ内検索
Loading
お問い合わせ

※ページが見れない・表示されないという方はお手数ですが、原因究明のためお使いのOSとブラウザを記述の上お問い合わせ頂けますようお願い致します。

名前:
メール:
件名:
本文:

闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム