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中国書記官のスパイ活動報道の影響

2012年05月30日

 中国書記官のスパイ活動報道の影響

 本日(5月29日)付け朝刊で読売新聞が「在日中国大使館の1等書記官が、外国人登録証明書を不正に使って銀行口座を開設し外交官の商業活動を禁止したウィーン条約に違反したとして、警視庁公安部が今月中旬に外務省を通じて中国大使館に出頭命令を出していた」と報じました。

 銀行口座云々は単なる別件容疑で、要するにスパイ活動容疑です。そもそも身柄を拘束できない外交特権を持つ1等書記官に出頭命令を出しても堂々と帰国されるだけなのですが(事実すでに帰国しています)、それでもスパイ1名を追放して中国の対日諜報活動を牽制した効果は大きいはずです。

 中国側としては、うまく活動していると思っていたスパイの行動が、実は日本側に筒抜けだったと分かればそれなりに混乱するからです。実際に日本で活動していたスパイによりますと、日本の公安警察(注)の能力は世界的に見て「かなり高い」そうです。

(注)警察庁警備局を頂点として、首都東京の警視庁公安部をはじめ全国に総勢5000人いるとされていますが、その行動は警察組織の中でも明らかにされていません。

 想像を逞しくすると、野田政権に限らず歴代の政権と過去から一貫した外務省の「卑屈なまでの中国に対する低姿勢」から考えると、本件は報道されることが無かったはずです。それを読売新聞がスクープしてしまったのだと思います。

 実際に日本で報道されたスパイ事件の大半は国交のない北朝鮮関連で、中国関連は件数も少ないうえに、そのほとんどが「ココム違反」など中国と禁止されている通商を行った日本企業が摘発されているケースです。中国スパイの日本での活動が実際に報道されたケースはほとんど思い当りません。

 この1等書記官は東京大学大学院や松下政経塾にも在籍していたようで、現政権およびその周辺にもかなり食い込んでいた可能性があります。野田政権は「日頃の異常なまでの中国に対する気配り」とあわせると「非常に微妙な問題」を抱え込んでしまったことになります。

 問題点としては、中国を「仮想敵」とみなす米国政府が「日本から中国に情報が想像以上に漏れていた恐れがあること」にどう対処するかです。無邪気に「人民元の国際化の推進」とか「中国国債の購入」などと言っている場合ではないのです。

 それから日本の外務省は「何事も無かったように」知らん顔を決め込むはずです。

 以前も書いたのですが、外務省は「国益」より「省益」を優先する官僚組織の典型なのですが、これに加えて「大使館や領事館で夢のように贅沢な生活をさせてくれる外国政府」とは絶対に戦いません。

 「夢のような贅沢」をさせているのは国民の税金なのですが、外務官僚にとって外国政府は絶対に争わない存在なのです。争ってしまうと矢面に立たされることと、「夢のように贅沢な生活」が「危険で厳しい生活」になってしまうからです。

 さらに外務省の中で「チャイナスクール」と言われる入省時に中国語を研修した外交官は、世界中で中国語を話すのは中国だけ(台湾は国交がない)なので、キャリアのほとんどが中国関連となります。もし中国政府と喧嘩して国交が断絶されてしまうとチャイナスクール全員が「路頭に迷う」からです。

 かくして外務官僚にとっては、国民の生活より外国政府の意向が重要なのです。

 チャイナスクール出身の政治家に加藤紘一がいます。加藤の中国寄り姿勢をよく表す「加藤談話」については、昨年8月18日付け「次期首相の資質  その1」に書いてあります。

 いずれにしても読売新聞の今後の報道と、野田政権周辺(特に外務省)の動向に注目しましょう。

 本日は、「戦略的通貨政策」を続ける予定で、頂いている「ドルもユーロも長期的に下落しそうな中で、外貨取得は効果があるのか?」などのコメントにもお答えするつもりだったのですが、予定を変更しました。

 それから時間がありましたら、昨年7月7日付け「大物スパイの話」も読んでみて下さい。


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コメント
中国“不正”スパイが国外逃亡!日本の政財界情報ダダ漏れの闇―【私の論評】日本でも、他国なみのスパイ防止法を制定すべき!!
http://goo.gl/SIZOt
こんにちは。中国スパイがその活動が露見したため、国外逃亡しました。これによって、このスパイによる活動の封じ込めには、成功しました。ただし、これらに協力したものたちは、それだけをもって、逮捕したり起訴したりすることはできません。なぜなら、日本には、これを取り締まるいわゆる「スパイ防止法」がないからです。だから、この中国スパイに対しても、「外国人登録証明書を不正に入手」や、外交官としては、違法な商取引ということで、出頭させようとしたのです。いずれにせよ、公安当局として、このスパイに対する協力者に関しても、ある程度めぼしをつけていて、これら協力者の犯罪履歴をうかがったり、あるいは、これから犯罪を起す可能性など探っていると思います。でなければ、このような発表はしなかっでしょう。ニュースにも、スパイ活動をのぞいた違法行為について流されたか、それもなかったかもしれません。こうした発表をしたことにより、協力者への抑止にもつながっていると思います。詳細は是非私のブログを御覧になってください。
読売の報道は「リーク報道」の典型で、スパイ事件を匂わせていますが、具体性に乏しく、まったく実体がない話である可能性すらあります。おそらく、不正蓄財でしかない話をスパイ事件にまで膨らましたのではないでしょうか。

むしろ私は、今の時期に事件が明るみになった事に興味がありますね。人民元・円の直接取引が始まる6月1日を目の前にして、日中関係が進展することに危機感を覚えているであろう勢力、すなわち、ジャパンハンドラーとそのカウンターパートである従米官僚、政治家、マスコミなどが、中国との交易拡大に冷水をあびせかけようとしているのではないかと思います。

闇株さんみたいに大騒ぎしてくれたらめっけもの。アメリカの威を借りた霞が関官僚の力が増し、まずは消費税増税へまっしぐら、なのではないでしょうか。
確かに、スパイ活動と言ったって、具体的に何をやったのかさっぱり見えませんね。

盗聴とか侵入とか、モロな犯罪行為をやったわけじゃない。流暢な日本語を話すといっても、中国人であることは全く隠してなかったわけでしょ? 情報部所属の軍人に見せたらいけないが大使館の書記官に見せるのはいい情報なんてあるんですか? 部外秘は部外の誰に対しても秘密ではないのですか?

世界にはスパイがウヨウヨしてるのは確かですが、それを口実にした権力犯罪のほうがよほど気がかりです。20世紀最大の権力犯罪となったスターリンの「大粛清」が、「スパイ一掃、テロリスト撲滅」の旗印で強行されたという事実を私は知っていますから。
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