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週末のユーロ圏首脳の合意について「思うこと」

2012年07月02日

週末のユーロ圏首脳の合意について「思うこと」

 ユーロ圏17か国首脳が先週末の6月29日未明(日本時間は同日昼頃)、欧州安定メカニズム(ESM)を活用した域内銀行への資本の直接注入や、南欧国債の購入などについて合意しました。

 直前まで合意には懐疑的な見方が多かったため市場は大きく反応し、開いていた東京市場でも日経平均が132円高の9006円となり、ユーロも98.50円程度から海外市場の101円台まで上昇しました。

 同日の欧州株式市場は軒並み4%以上の上昇となり、NY株式も277ドル高の12880ドルとなりました。

 最も重要なことは、ユーロ圏17か国が「いざとなれば」一致して危機に対応できることを内外に示したことです。

 今回の合意は「域内諸国の財政悪化」と「域内銀行の状況悪化」の負の連鎖を断ち切る対処療法なのですが、まず「域内銀行の状況悪化」を食い止め、負の連鎖の拡大を防ぎ、経済の安定と成長を促すことによって「域内諸国の財政状況」の改善を我慢強く待つという順番になります。

 これは「全く正しい」解決方法であり、それを17か国の独立した主権国家がそれぞれの主張があるものの合意にこぎつけ、(あまり好きな言葉ではないのですが)世界の金融市場の信任を取り戻し味方に付けることによって、根本的な「域内諸国の財政問題」に対処できることとなるのです。

 まあ最後の「域内諸国の財政問題」が根本的に決するとは誰も思っていないはずですが、とにかく時間は稼げたことになります。

 これは「経済的に解決を図った」わけではなく、日本のように「官僚の思惑が優先された」わけでもなく、あくまでもEUを拡大させて米国に対峙するという「政治的大命題」のもとでの合意なのです。

 今回はユーロを構成する17か国首脳だけによる合意ですが、そもそもユーロとはEUを拡大するという政治的大命題のなかの通貨政策にすぎません。従って経済的にだけ考えて「ギリシャが離脱する」などと騒いでいると間違うのです。5月25日付け「100円を割り込んだユーロについてもう一度考える」に書いてあります。

 そして今回、そのユーロ圏諸国の「政治的結束」が「各国の思惑の差」を乗り越えたという「事実」が最も重要なのです。

 日本の金融市場は、しばらくの間は恩恵を受けて「円安」「株高」となるかもしれませんが、日本はたった1つの政府が合意すればよいだけなのにもかかわらず、国家の方向を決める「政治的判断」が「官僚の思惑」に牛耳られ「国民の生活」や「経済成長」が無視されている「危機的状況」なのです。

 すぐに「円安」も「株高」もメッキが剥げてしまうはずです。

 ユーロ圏諸国首脳は、ユーロ圏(正確にはEU諸国)のために政治的判断をしたのであり、米国や日本の経済や株式市場のことを考えてくれたわけでも何でもないのです。

 最近の米国も欧州状況の改善を「欧州任せ」で待ち、唯一の方策である量的緩和のカードも何とか温存しようとしているのですが、世界の1大勢力であることは変わりません。

 世界は将来的に米国・欧州・中国の3極に集約され、それに15億人いるイスラム諸国が波乱要因となっていくと思います。つまり日本の選択肢は政治的にも経済的にも「米国と行動をともする」「EUに入れてもらう」「中国の支配下に入る」それに「イスラム国家になる」「日本を中心にした第5極を新たにつくる」の5つしかないのです。

 最初の「米国と行動をともにする」しかありえないことは明白ですが、全くそういう行動になっていません。

 官僚組織はもともと省益しか頭にないため、こういう判断が出来ません。官僚の言いなりになるのではなく、少なくとも国益のための主張を政治家が競い、それを国民が選択するのが「国家の正しい仕組み」なのですが、残念ながら全く違います。

 じゃあどうすればよいのでしょうか?

 実現性のある提案を考えるので、少し時間を下さい。


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コメント
ユーロ圏を崩壊させないために、様々なアナウンスをユーロ首脳が表明する。一時的に為替は改善する。しかし長続きしない、この繰り返しなのでしょうか。そんな為替の乱高下に例えば日本のFX個人投資家は翻弄され、果たして資産運用はプラスとなっているんでしょうか?
日航・野村など、何かこう「アンフエアだな」と感じる中、私たち個人がどのようなスタンスをもてば良いのか、ご示唆はありますか?
個人投資家の成績
中長期の投資家は惨敗。
超長期(10年以上)の投資家は大勝もしくはぼちぼち。
短期の投資家はぼちぼち。
オリンパス、東電など、思わぬ地雷がある。踏まないように。踏んだらメチャクチャだ。漏れは任天堂を踏んだ!
>米国・欧州・中国・イスラム諸国 集約され

分類が間違ってると思います。
アメリカはアメリカ一国ですからいいとして、欧州・中国・イスラムは一つではありません。これから1つになることもないでしょう。
中国も一国では??と思うかもしれませんが、あそこはバラバラです。
へたに経済の自由化を取り入れたため、次に政治的自由が入り込んでいけばソ連と同じように
分裂するのは目に見えています。そして混乱に乗じて真っ先に資源国が独立するはずです。(チベット、ウィグル、モンゴル自治区など)

結局、大小さまざまな国が、関係を保ちながらもバラバラに存在する時代がしばらく続くのでは?
「文明の衝突!!」だとか「G2論」、「G3論」のような派手なところには答えは無く、
つまらない、すっきりしない、不安定な状況が数十年続く・・・というのが第一候補でしょう。

世界デフレが深刻化し、第3次世界大戦となったとしても、戦後に冷戦時代のような、東西に
分かれて対立(バランスされる)とはならないはずです。

どうなったとしても、しばらくはバラバラ。
ある意味、正常な国と国の関係が再現されるとも言えます。


それから、私はイスラム圏(諸国)論には懐疑的ですが・・・トルコとイラン、あそこはいいです。文化がすばらしいです。
サウジだとかああ言う国のメッキがはげて、本当にポテンシャルがある国が見直されるでしょう。
何とか圏ではなく、こう言った国が大国として他国に影響を与えることを想像しています。
ともに人口7000万くらいですし、いい感じだと思います。
歴史によると、どうやら、自由主義国(あるいはそれに目覚めた)に1国に3億以上の人が暮らすのは難しいようで、アメリカも危ない予感がします。
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