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日本が世界で最初に始めた「財政再建」と「量的緩和」の効果とは?

2012年07月03日

日本が世界で最初に始めた「財政再建」と「量的緩和」の効果とは?

 「財政再建」と「量的緩和」は、先進国を中心に世界的なテーマになっているのですが、実は両方とも日本が世界で最初に始めたものです。

 日本は両方とも現在も続けているため、世界で最も長く「財政再建」と「量的緩和」を続けていることになります。当然に効果が最も出ているはずなのですが、全く違います。

 日本が本格的に「財政再建」と言い出したのは、1998年11月にMoody’sが日本国債の格付けをAaaからAa1に格下げしてからです。当時の先進国の国債格付けはAaaが当たり前で、格下げの理由としては当時から「政府債務が拡大する懸念」となっていたため「さあ大変」となりました。

 Moody’sはその後も格下げを続け、2002年5月には何とA2となりアフリカのボツワナよりも低くなってしまいました。日本国債の現在の格付けはAa3です。

 つまり日本はその後13年半も「財政再建」に取り組んでいるはずなのですが、1998年に295兆円だった国債発行残高(短期国債を除く)が、2012年3月末には789兆円と何と2.6倍になっているのです。

 少なくとも「財政再建」の掛け声は全く効果がなかったわけです。財務官僚に言わせれば「もっと増税」となるのですが、そろそろ「緊縮財政を続けると財政赤字が膨らむ」ことに気が付くべきなのです。

 「量的緩和」の方は、少し事情が違います。

 日本銀行が最初に「量的緩和」に踏み切ったのは2001年3月です。当時はITバブル崩壊と米国同時多発テロにより世界的に景気が低迷していました。

 この時は日本銀行の当座預金残高が調節目標で、ピークの2004年1月には30~35兆円となったのですが、世界的な景気回復を受けて2006年3月に一旦解除になりました。

 この間は日本が世界で唯一「量的緩和」を行っており、これ以外にも2004年初めにかけて30兆円ものドル買介入も行い、日本国内だけでなく世界(特に米国)に豊富な流動性を供給したため、世界中で資産価格が上昇し景気が拡大しました。また(円が世界中に供給されたため)円安にもなりました。

 つまり「量的緩和」の効果が、それなりにあったわけです。

 リーマンショック以降、日本銀行は2008年12月から貸付や資産購入を増やし、2010年10月からは「資産買入れ等の基金」を導入して残高目標を拡大し、2012年4月には70兆円としました。

 今回は、日本銀行の当座預金残高は調節目標ではないのですが、直近では43兆円まで増加しており、前回を上回る「量的緩和」が行われています。

 しかし今回は日本(日本銀行)だけでなく、米国(FRB)もユーロ圏(ECB)も積極的な「量的緩和」を行っています。何よりも前回と違う点は、世界中で「投資意欲」が減退し「量的緩和」の効果が時間とともに薄れてきていることです。

 そして世界で最も長く「量的緩和」を行っている日本が、最も「量的緩和」の効果が薄れてしまっているのです。

 つまり世界で最も長く「財政再建」を行っている日本が、その間に累積財政赤字(国債発行残高)を世界で最も増加させ、世界で最も長く「量的緩和」を行っている日本が、その効果が世界で最も早く無くなっていることになります。

 つまり「財政再建」を続ければ続けるほど財政赤字が膨らみ、「量的緩和」を続ければ続けるほど効果が無くなってしまうのです。

 そうすると世界中が「財政再建」と「量的緩和」を続けると、世界中で大不況になってしまうことになります。

 ここで日本は世界に先駆けて、「財政再建」をやめて「ポイントを間違えない積極財政」に踏み切り、金融機関に対するだけの「量的緩和」をやめて「実際に市場に供給される量的緩和(実際はかなり工夫がいるのですが)」に踏み切るべきなのです。

 そうすることにより、まず日本経済が浮上し、続いて世界経済が大不況になるのを防げるかもしれないのです。

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コメント
どうでもいいようなことかもしれませんが、日本で財政再建が本格的に言われ出したのは1996年頃だったのではないでしょうか。当時、日経平均株価が2万円を突破する一方、税収減や相次ぐ景気対策で財政赤字は増加し、当時の大蔵省中心に(もちろん前面に出たのは大蔵省ではなく、その意を受けた評論家や政治家やマスコミですが)財政再建の一大キャンペーンが張られたと記憶しています。
結果、1997年に消費税増税が強行され、景気腰折れの一因となったという流れだったはずです。
クルーグマンなども言っているとおり、緩和だけでは効果が薄く、
緩和+財政出動のセットが必要なのは、世界的実験(皮肉)により証明されていると言えるでしょう。
あふれかえった金が国債やコモディティーを買ってしまっては意味がない。

そして、財政出動は供給を急激に高めるような場所ではなく、国にしかできない超長期的な投資にまわされるべきです。
最近不動産株や銀行株が非常に強いですが、これは消費税増税前の駆け込み需要を折り込み始めているのでしょうか?

ちなみに、増税前の駆け込み需要は7兆円に達すると言われ、2013年度はGDPが1.4%押し上げられるとの試算も出ています。

ひょっとして今年から来年にかけては思いのほか株高になる可能性はありますかね?
記事と違くて申し訳ないですが、ANAの大型増資に野村が絡むみたいですね。また少し前に空売りしてませんかね?まさか、気のせいですかね。銀行傘下になる前に自暴自棄になっているのか、なんなのか。
Nomura International plc

9202.T
2012/06/25※新規

残高数量13,870,759
残高割合0.550%

9202.T
2012/06/26
残高数量13,870,690
前日比-69
残高割合0.550%

9202.T
2012/06/27
13,669,690
-201,000
0.540%

9202.T
2012/06/28
13,718,559
48,869
0.540%

9202.T
2012/06/29
13,682,559
-36,000
0.540%
>名無しさん

横ですが消費税前の駆け込み需要の前に
中小企業金融安定化法案の期限切れが
来年3月にあり、融資の焦げ付きが
10兆円程度にはなりそうです。

その他にも大企業の所有株放出(持ち合い株の損切り、解消。保険大手やパナソニック等)
日銀のETF買い持ち1兆2000億の存在を
考慮すると
10000円を大きく超えていくのは難しいのではないでしょうか。

売り方ばかり多くて買い方が見当たりません。
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