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やっぱり何もなかった日本銀行の金融政策決定会合

2012年07月13日

やっぱり何もなかった日本銀行の金融政策決定会合

 日本銀行は本日(7月12日)の金融政策決定会合で「資産買入れ等の基金」の総額を70兆円に維持し、一段の追加緩和を見送りました。

 細かいところでは「資産買入れ等の基金」の内訳を、短期資金を供給する「固定金利オペ」を5兆円減額して25兆円に、1年以下の短期国債の買入れを5兆円増額して9.5兆円としました。

 3年以下の利付国債の買入れ額は29兆円のままです。

 あと、短期国債とCPの買入れ下限利回り(0.1%)を撤廃しましたが(利付国債の下限利回りは0.1%のままです)、市場で期待されていた当座預金への付利は0.1%のままで据え置きました。

 これでも現在0.1%に張り付いる短期国債の流通利回りと発行利回りが、少しは低下するはずです。しかし確かに銀行などが手持ちの短期国債を0.1%以下の利回りで「資産買入れ等の基金」に売却し、その資金を当座預金に置けば「利鞘」が取れるのですが、その前に当座預金の資金を引き出して(利回りの低下した)短期国債を購入すると「逆鞘」になるため、何とも中途半端なものです。

 当座預金の付利を撤廃することが、本当に短期金利を引き下げ「円安」を誘導するための日本銀行に残された唯一の方策なのですが、今回も「短期金利の水準が極限的にゼロに近づくと流動性が著しく低下し、市場参加者が必要な時に資金調達が出来ると言う安心感を損ない、マイナス効果が大きい」という従来の「自説」を繰り返して見送ってしまいました。

 これは「短期金利が本当にゼロになると短期金融市場が機能しなくなってしまい、競争原理にもとづく資金調達も資金運用もなくなり、いざという時に役に立たない」ということのようです。だとするとゼロにするのも(明らかに不自然に高い)0.1%に張り付けるのも、機能していないという意味では変わらないと思うのですがね。

 やっぱり為替市場では「円高」が進んでいます。日本時間7月12日の午後9時現在では1ドル=79.30円、1ユーロ=96.56円(1ユーロ=1.2175ドル)となっています。

 先週(7月5日)にECB、BOE、中国人民銀行が金融緩和を行い、本日はブラジルと韓国も利下げを行いました。

 日本銀行としては、積極的な金融緩和をしている「ふり」だけでもしておく必要があったのですが、またしても「円高」支援をしてしまいました。

 この件では、どう考えてもこれ以上書くことがありません。

 余った紙面で、バークレイズ銀行のLibor不正操作事件について付け加えておきます。

 どうも不正操作については2段階あったようです。最初は2005年ころから(もっと前からかも知れませんが)、主にデリバティブの決済などにLiborが使われることが多いのですが、その際に自行に有利なようにLiborを(高くするなどの)操作をしていたようです。

 それより問題とされているのは2008年の金融危機時で、3%弱だったドルLiborが銀行の信用不安の高まりで短期間に5%にまで上昇し、その後年末にかけてFRBの積極的な金融緩和で1%まで下落しました。その過程で出来るだけドルLiborを安く操作して、自行の信用状況がそれほど危機的でないように見せていたということです。

 当時のLiborは世界の主要16行が数字を持ち寄り、その最高と最低の4行ずつを除外して残る8行の平均値で、とてもバークレイズ1行、あるいはバークレイズが他行に呼びかけたとしても操作できるものではありません。そこで英国中央銀行(BOE)の関与が囁かれるのです。

 しかしよく考えてみますと、その16行のうち英国の銀行は4行しかなく、残りは米国、欧州大陸、カナダ、日本(三菱UFJと農林中金のロンドン法人)で、必ずしも利害が一致していたとも考えられないのです。

 確かに英国政府あるいは英国中央銀行は、(英国にとって)外国の銀行でもシティーで活動する英国法人(支店)を監督する立場なのですが、かといって英国中央銀行が米国などの銀行に「Liborを上げ過ぎないように」と指導していたとも非常に考えにくいのです。

 どうも、もっと奥がありそうです。

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コメント
日銀は完全に野田政権を、いや日本国民を、ナメてますね。これでは円高、株安もやむを得まいと思われます。
欧州中央銀行<ECB>は、政策金利を過去最低の0.75%と利下げし、中国人民銀行も利下げ。イングランド銀行<英中銀>は、量的緩和の再開。

中国の利下げは、6四半期連続して成長が減速する可能性からかと。

日銀は、金融緩和を見送り、株式市場は緩和を期待していた向きもあり、昨日のドル円は、一時ドル売りに傾き、225先物も上昇しましたが、緩和発表はなく、円買いに向かい、225先物も右肩下がり都なり8700円の引け安。

ただ、金融緩和政策のみで株価が動くんじゃりませんから。

米国10年債、日本の10年債利回り低下<債券価格上昇>で、債券買い・株式売りの構図が持続していますし、外人が東証一部を金額で買い越し持続していませんから、日米共に調整。また、裁定取引買い残高も増加が持続する気配はまだかと思います。

どこで、株式市場が「梅雨明け」するかかと・・・

また、当ブログ記事からのバークレーズのライボー不正操作問題は、英国中央銀行への疑義にも発展してきていますし、三菱東京UFJ/ロンドンのトレーダー2人を自宅待機させる報道がでてきています。 当ブルグ記事からも金融機関だけで不正操作はできないニュアンスと受け取れますから。
>dell
>日銀は完全に野田政権を、いや日本国民を、ナメてますね。

いや、いや。
野田ととりまきがわざとやらせてるんだと思います。
唐突な増税ってのも円高・デフレ要因ですが、野田一派はなんとも思っていない
ばかりか推進しています。

ここまで来ると、民主党のイデオロギーが経済においても全く間違っていると言わざるをえない。
と言うより、経済政策をイデオロギーでやろうとするイデオロギー・・・つまり前提の前提が間違っている。

腐敗したスーパーキャピタリズムと共産主義で作ったグロテスクな”どんぶり物”が民主党なのだろう。
自民党政権だったら、とっくの昔に消費税10%が実現していたでしょうね。

どうしようもなかったから民主党に替えたはずなのですが、結局は財務省のいいなり。

考えてみれば事業仕分けそのものが財務省の協力のもと、というか、指導により行われていたことを考えてみると、まあ、こういう結果になるのは最初からみえていたのかもしれませんね。

Libor問題。背景に何があるのか今のところわかりません。金融取引に対する規制強化で方向性が一致している米欧首脳が、つまり、オバマとメルケルが何かを狙って仕掛けているような感じがしますが、よくわかりませんね。
初コメです、よろしくお願いします。
Libor問題と言いますか、シティ全体の資金融通システムが旧日本軍の『預け合い』と酷似してるのではないでしょうか?
日本軍は当時の満州や韓国の中央銀行に日本円を貸し付け、これを担保に現地の円を発行させたところで日本円を移すといったことを繰り返し、発行した現地通貨を戦費に充てていたようです。
これと似た形で他行からの借り入れを担保に低リスクと思われる何らかの金融商品を作り、それが売れてしまったら元手は更に別の銀行に貸し出す無限ループを作っていたとか。あり得ませんか?資金をグルグル回してないとロンドンに3京円は集まらないと思うのですが。
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