闇株新聞 the book


闇株新聞 the book
発売中です。
よろしくお願いします。

米国債券王・グロス氏の「最新のご託宣」

2012年08月02日

米国債券王・グロス氏の「最新のご託宣」

 昨日「たまたま」グロス氏について書いたのですが、その日(米国時間7月31日)に同氏が「最新のご託宣」を8月の投資見通しで披露していました。

 「株式は死につつある。債券投資も難しい」だそうです。

 株式については「1912年以降インフレ調整ベースで平均年率6.6%の上昇をしているが、その間の富の増加(つまり実質GDP)は年率3.5%であり、株式投資家が経済全体(貸し手、労働者、政府など)から毎年3%をかすめ取っていたことになる」さらに「この状態は、実質GDPの伸びが低いことが当たり前になると(直近4~6月は1.5%)、アップルのような奇跡でもない限り持続不可能」としています。

 これは、成長を前提とした経済のなかでは(理由はいろいろ考えられるのですが)株式市場は経済成長をはるかに上回る「価値の増加」を続けてきたのですが、今後は「成長そのもの」の鈍化と「上回る部分」の縮小という2重の「価値の下落」に見舞われることを意味します。

 つまり米国の株式市場は「大変に過大評価されている」ことになるのです。

 債券についても「難しい」というのは、低成長なので当然に低利回りとなるので「高利回りを得るのが難しい」と言っているのか、株式市場と同じで「過大評価されている」と言っているのかが分かりにくいのですが、やや「前者」のニュアンスが強いような気がします。

 つまり債券市場も「従来のような収益(利回り)を上げること」が難しくなるのです。

 グロス氏は結論めいたものとして、「今後数年、あるいは数十年、ほとんどすべての先進国でインフレ的な解決策(一層の量的緩和や貸出の促進策などを指すものと思われます)を目指すものと引き続き予想すべきだ」として「株式崇拝は死につつあるかもしれないが、インフレ崇拝は始まったばかりなのかもしれない」と結んでいます。

 これをもとに考えてみます。

 まず米国において(日本でも昔はそうだったはずなのですが)、確かに株式市場の「価値の増加」が「富の増加(経済成長)」を上回っていたのですが、株式市場の「富の増加」以上の「価値の増加」が更なる「富の増加(経済成長)」を促進していたことは事実です。

 従ってグロス氏の言う「かすめ取っていた」というのは、必ずしも公平な表現ではありません。

 しかし本誌は「米国の(ユーロ圏も)金融情勢は、日本のそれを気味悪いほど踏襲している」と確信するため、米国株式市場の「価値の増加」が少なくなった「富の増加(経済成長)」をさらに下回り、それが逆資産効果などを通じて「富の増加」の足をさらに引っ張るという負のスパイラルに陥る危険性は十分あるのです。

 日本の個別銘柄で利回りが5%前後の銘柄が増えているのも、株式市場で正当な評価を得ようと「不合理なほどの高い配当」をしていることになり、結局その会社の体力を弱めてしまいます。米国でも株式市場の「配当利回り」はもっと上昇しそうです。

 債券(特に国債)について言えば、日本を含む先進国では減少するリスク資産(注)の受け皿という側面と、中央銀行の積極的な資金供給のための購入資産という側面がますます増大し、当面はもっと低利回りとなり「投資収益」の足を引っ張っていくはずです。

(注)株式や商品などの「価格変動リスク」、貸出しや低格付けの債券などの「信用リスク」さらには複雑なデリバティブや資産担保証券などの「流動性リスク」のある資産のこと。

 最後にグロス氏の言う通り、日本を含む先進国の金融政策は長期間にわたって「インフレ気味」の運営にならざるを得ません。現在の「量的緩和」だけでは間もなく不十分となり、供給された資金を経済に浸させる「工夫」が必要となってきます。

 その中で日本銀行だけが「学習効果も、先を読む努力」もなしに、旧態然とした「日本銀行の権威」とか「逆に期待しなければならないインフレの回避」にこだわり続けるわけにはいかないのです。

闇株にご賛同頂ける方は下のバナーをクリックをして頂けると助かります。
現在は「株ランキング1位」です。

 

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:1 | TrackBack:0
関連記事
コメント
”ご託宣”とからかってるくらいですから、ポジショントークだと闇株新聞も認識してるのでしょう?
欧米の金融識者(?)は短期のポジションに有利に働くように話をコロコロ変えながら流すのが日課です。
あんまり、彼らの説を真面目に考えても意味がありません。

ちなみに、恐慌期に”超高配当銘柄”でポートフォリオを構成するのは、歴史から言って正解です。
ただし3%だとかそんなもんではなく、すくなくとも5%。恐慌真っ盛りの時は10%とかいった極端な銘柄を買わないとダメです。
減配が予想されても、現在の”超高配当銘柄”(つまり並みの利回りに落ちるかもしれない)を買わないとダメです。

グロスは米国株買いって言ってたのが、売り?(消極的)になってるんですね。
子羊は困りますね、ご主人様の性格がコロコロ変わりすぎて。

ま、いずれにしても、米国株の配当は魅力的でもないし安心感もありません。純資産から見ても買われすぎです。
日本株やヨーロッパ株を選別して買った方が、恐慌ポジションを組みやすいと思います。

結局、人口増加しかアメリカの売りは無い訳で、しかもその虎の子を痛めつけるようなことをしてしまったのですから救いがありません。
言うまでもありませんが、虎の子とはヒスパニック層のことであり、虐待とはサブプライムローンのことです。

----
政府・日銀は、バカなのか?故意なのか?両方混ざってそうで恐ろしいですね・・。
いずれにしても、正しい方向にもって行くためには、政治が仕事をしないといけません。政治を支えるのは民です。

(運良く)日本のファンダメンタルズはかなり健全です。
アメリカ、EU、新興国が有効な手を打てない時に、金融と財政のパッケージを強力に
打ち出せれば日本株だけ上昇ということもありえます。
内需の小型株とか超割安になってる銘柄が爆発的に上昇する可能性があります。
コメントの投稿
闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム
Ads by google
Ads by Google
最新記事
最新コメント
全記事表示リンク
フェイスブック
カテゴリ
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

07月 | 2017年08月 | 09月
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -


ブログ内検索
Loading
お問い合わせ

※ページが見れない・表示されないという方はお手数ですが、原因究明のためお使いのOSとブラウザを記述の上お問い合わせ頂けますようお願い致します。

名前:
メール:
件名:
本文:

闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム