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また米国当局が英銀大手を不正取引で摘発  その2

2012年08月09日

また米国当局が英銀大手を不正取引で摘発  その2

 昨日の続きです。昨日はHSBCとスタンダード・チャータードという「2大・全世界銀行」が米国当局の「攻撃」を受けた理由は、テロや麻薬取引だけでなく「米国にとって好ましくない国家・団体・企業・個人すべて」を攻撃するために「2大・全世界銀行」を少なくとも米国内から追放しようという米国政府の意思が現れていると書きました。

 この「2大・全世界銀行」も本社機能はロンドンにあり、他の英銀大手のバークレイズやRBSがLibor不正操作事件の捜査対象となっており、いずれにしても英銀大手だけが米国当局の「攻撃」を受けていることは間違いありません。

 そのもう1つの理由は、米国政府の英国およびEUに対する「思惑」です。

 まずEU(欧州連合)とは、欧州諸国が「緩やかに」統合することにより米国に対抗できる勢力になろうとするもので、「ユーロ」とはEUの基本政策のなかの経済政策のなかの通貨政策に過ぎません。

 従って「ユーロの行方」を考える時は、経済的要因より政治的要因を重視しなければならないのです。

 米国にとっては、EUの拡大は「世界の政治バランス」の観点から、ユーロに対する世界の信認の向上は「ドル基軸通貨体制の維持」の観点から、それぞれ「好ましくない」のです。さらに、米国外における「ドル取引」の中心である英国政府やシティーの英銀大手が、EUやユーロとの結び付きを深めてしまうと「大変に好ましくない」ことになるのです。

 もちろん英国は1973年からEU(当時は前身のEEC)に加盟しています。しかしロンドン(シティー)は冷戦時からユーロドル(米国外にあるドルという意味)の中心地であり、1980年代のビックバンで金融・証券市場の規制緩和が進み、NYと並ぶ世界の金融の中心地となっています。

 ここで米国としては、英国がこれ以上政治的にEUに組み込まれ、ロンドン(シティーの英銀大手)がEUの金融政策に取り込まれることは「大変に好ましくない」のです。

 英国はユーロ構成国になるため自国通貨を一定期間基軸通貨(ユーロのことです)に対して上下2.25%に維持しなければならないERM(現在はERMⅡ)を1992年に離脱したままなので、ユーロ構成国になる可能性は全く無いのですが(スウェーデンも同じ)、米国にとっての関心事は「英国が米国の身内として米国外におけるドル取引の中心地」であるかどうかなのです。

 2008年頃のLibor不正操作事件が今頃突然に「発覚」したのは、この米国政府の「思惑」
が必ず入っていると思われます。

 そこから考えられることは、日本政府は中途半端にEUや中国政府に「いい顔」をして、「ユーロ支援」や「人民元の国際化」に過剰に乗り出してはならないことになります。

 幸か不幸か東京はドル取引の中心地ではないため、米国政府にとっての重要度はロンドンよりはるかに小さいのですが、あまり無神経なことを続けているとある日突然に日本のメガバンクなども「攻撃」されることになるかもしれないのです。

 2日にわたって「米国政府による英銀大手の摘発」について書いてきたのですが、ポイントは「米国政府にとって好ましくない相手にダメージを与えるためには2大・全世界銀行を(協力しなければ)米国内から追放する」と「米国外のドル取引の中心である英国政府・ロンドン(シティー)・英銀大手は、米国政府にとって(どんな手を使っても)身内に留めておかなければならない」の2点です。

 日本政府や日本の金融当局はこれを「十分に頭に入れておかなければ」今度は日本が「攻撃」される番なのです。「材料」はいくらでも米国当局に掴まれているはずなのです。

 少し紙面が余りましたが、民主・自民・公明の3党が「増税法案成立」「不信任案否決」で合意したようです。解散については「近い将来に信を問う」そうです。

 「近い将来」とは、来年夏の任期満了の1か月ほど前のことだと思います。本音では誰も「落選のリスクのある解散」を望んでいないからです。


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コメント
「近い将来」じゃなくて「近いうちに」でしょ。最低限の事実確認もできずに論評しても何の意味もないですよ。

あと、二回に分けて噴飯ものの文章を書いておりますが、あなたは陰謀論に囚われすぎです。本件の主体はNY州ですが、NY州の行動に対してFEDとtreasuryが激怒しているというニュースも知らないようで。
昨日は紙面の関係で省いたのですが、こだわるコメントを頂いていますので復元します。

 「近い将来」から「近いうち」への変更は、谷垣氏に「消費増税賛成」「問責・不信任案見送り」の口実を与えるためだけのもので、国語的には何の違いもありません。

 だいたい衆議院で「いつの間にか」消費増税に賛成していた自民党と公明党が、何もなしに参議院でも賛成しまったらさすがに恰好がつかないので、一応「国民の信を問う解散に向けて努力した」が必要だっただけです。

 自民党も公明党も本音では誰も「解散」を望んでいません。特に自民党長老には落選のリスクがあるからです。

 それに解散を先延ばしにする「究極の言い訳」もあります。1票較差で違憲判決が出ているため「定数是正や区割りの変更」が必要で「慎重に検討する」ためです。

 スタンダード・チャータードの件は「陰謀論」を書いたわけではなく、米国の国策に沿って「何で今?」「何で英銀?」「何でHSBCとスタンダード・チャータード?」と考えていくと、自然に思いつく「結論」です。もちろん「推測」と言えば「推測」なのですが、これからの展開と見比べて頂きたいと思います。

 確かにNY州当局が「ややフライング」で、連邦当局との連携を欠いていたことも事実で、今後やや「ギクシャク」するかも知れません。しかし連邦当局もスタンダード・チャータードの不正取引を容認しているわけではなく、狙っていた「落としどころ」が違ってくることを怒っているだけです。

 「落としどころ」の違いとは、NY州当局は「英国政府まで巻き込む」ところまで考えずに、権限の範囲内だけで動いていることです。
トップ交代後の野村は、今後どのように推移していくのでしょうか?
一連の米捜査当局の動きにより、ヨーロッパの金融センターとしてのシティーの権威を失墜させ、代わりにフランクフルトやパリを台頭させる結果となる可能性があると思います。もし、EUを敵とみているのならば、金融が主要産業であるイギリスにとっては大打撃であることを考えると、かなり危険な行為です。以前からわかっていた話なのになぜ今やるのか?そこのところも今一つわかりません。

また、闇株さんが考えているほど、アメリカはEUを敵視していないと思いますよ。

もし、何かあるとすれば、大統領選挙ではないかと思います。選挙民に、金融業のいかがわしさを印象付けること。金融業に対する規制強化が必要と選挙民にアピールする材料にするのでは、なんて私は考えています。

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