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マニアックな話 その3

2012年08月21日

マニアックな話 その3

 昨日の続きで、ソーシャルエコロジープロジェクト(JASDAQ上場、コード・6819、以下「ソーシャル」)についてです。

 前回は、ソーシャルが子会社(SPR)で所有する不動産が競売を申し立てられるに至った経緯を、過去の事情も含めて詳しく説明しました。

 虎の子の不動産の競売開始決定(5月9日)を受けたソーシャルの「新しい経営陣」は、当然に行動を始めます。

 まず7月23日に「執行異議の申し立て」を行ったのですが、これはあっさりと7月30日に却下されたことが8月1日にIRされています。

 そして6月29日に「債権譲渡の無効」あるいは「債権そのものの無効」を主張した訴訟を起こしたとIRしていますが、その主張についてのコメントは省きます。なぜなら裁判の行方にかかわらず競売そのものは粛々と進み、早ければ年内、遅くても来年春頃には完了してしまうからです。株式市場に必要な情報は裁判の論点ではなく、競売を止められないということだと思うからです。

 最も効果のある「競売停止の仮処分」には巨額の供託金が必要なため(競売申し立てに使われている債権額は多分数十億円だと思われるため)、踏み切れていません。

 そこで昨日の冒頭に書いた会社分割のIRの「意図」となります。昨日「複数の意図」と書いたのですが、ソーシャルの「新しい経営陣」としては「競売は成立してしまうとして、上場会社としての生き残り策を考え始めた」あるいは「さっさとお土産をもって逃げ出す準備を始めた」の2つが考えられます。

 まず、最初の「生き残り策」から説明します。

 つまりこれらの不動産は取得価格の3億円強で資産計上されており(建物は多少償却されていますが)、競売が成立すれば消えてしまいます。ところがソーシャルの平成24年6月末時点での純資産が9500万円しかないため、その時点で債務超過に転落します。

 そこでSPRに競売対象の不動産だけ残し、競売が成立したら大幅債務超過となったSPRだけを外出しして連結から外し、ソーシャルの債務超過転落を防いで上場を維持させる策です。その際、新設した孫会社だけをソーシャルが改めて子会社にして、その残した資産と売り上げで「細々と生き残る策」です。なにしろソーシャルには、レジャー事業以外の売り上げはほとんどないのです。

 ただSPRの平成24年3月末現在の総資産が8億3700万円で、すでに1億3400万円の債務超過となっています。そこから3億円強の不動産と、IRに出ている新設会社へ移す純資産5200万円が消えるので、その瞬間にSPRは5億円もの債務超過となります。これをソーシャルから強引に「連結外し」することになります。

 しかし平成24年3月末のソーシャルの総資産は11億4000万円しかなく(平成24年6月では10億6600万円まで減っています)、そこへ総資産が8億3700万円のSPRを「連結外し」してしまうと、IRにある新設会社の総資産9300万円を再度取り込んだとしてもソーシャルの総資産は3億円ほどになってしまいます。

 さらにこの総資産のなかに、今回の競売対象の土地の上にソーシャル本社で運営している施設が含まれている可能性があります。だとするとこれも撤収しなければならず、純資産は「連結外し」をしたところで限りなくゼロに近づいてしまいます。

 それに連結売り上げも、新設会社の売り上げを取り込んだとしても3億円ほどになってしまうため、やはり今後の上場維持に支障が出てくる可能性があります。

 そこで2番目の意図として「お土産を持って逃げ出す準備を始めた」が出てくるのです。そもそも「新しい経営陣」は、現在のソーシャルの経営資源の形成に何の貢献もしていないため「会社存続のために必死で頑張る」必要を感じないと思うからです。

 「お土産」とは新設会社とその「収益」です。実はこの新設会社が承継したビジネスは、かなりの収益(現金)を生んでいるようです。だから新設会社の資本金は2632万円と「お買い得」にしてあるのかも知れません。

 本誌でソーシャルを取り上げたのは、ソーシャルのIRだけでは「明らかに情報不足」だと思ったからで、それ以外の意図はありません。後は皆さんで判断してください。

 ご質問や「反論」は、コメントとして直接お送りください、他の場所に出ていると気が付かない場合がありますので。

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関連記事
コメント
1.スイート・ベイジル<株> 1億3903万円
2.ユニオンHD<代表取締役:趙裕燦>・・・18.3.9日SPRへの売主・ICP代表取締役。

合計2億3016万円・・・取引先会社借入金に対して、土地及び建物 5億3994万円を物上保証。
固定資産

建物及び構築物
18.3.31日479万円→19.3.31日12億3628万円・・減価償却後・5億6351万円

コース勘定<子会社したゴルフ場>
18.3.31日 - →19.3.31日3億5997万円


SPR等の子会社化で、
有形固定資産合計
18.3.31日682万円→19.3.31日16億9051万円


現金及び預金
18.3.31日23億2257万円→19.3.31日<子会社後>4億1683万円

土地
18.3.31日 - → 19.3.31日6億3474万円
8.21日09:05コメントの訂正と加筆

借入金・1億3903万円
ユニオンHD・借入金9113万円

5億3994万円を物上保証→2億7687万円を物上保証。

と、訂正し加筆いたします。
元不良債権回収屋です。

関連記事が出た際、裏で起きてる事に興味津々でしたがそのような事実関係だったんですね。大変、勉強になります。
8月21日 ソーシャル IRから・・・

ケプラムが申し立てたSPR所有の対象不動産からの賃料債権に対する差し押さえ命令の判決で、8月21日IRから、6819<ソーシャル>が、第三債務者に該当するってことは、

金銭消費貸借契約で、貸主・甲 借主・乙間で、乙が債務不履行に陥り甲への返済資金がない時、乙が勤務する会社・丙が乙に支払う給料に対して甲が差し押さえ命令を受けることができます。

甲<債権者>・乙<債務者> 丙<甲が勤務する会社>


ケプラム<債権者>・ICP<債務者> 貸主・SPR 借主・ソーシャル

以下のA及びBから、上記の金銭債権における、甲・乙・丙と同じですから、SPRに対して賃料を支払うソーシャルは、第三債務者に該当する論理かと思料します。

※不動産賃料収入3428万円※

A.ケプラムは、ICPに対する債権元本32.9憶円の内金として2億円債権の請求。
B.ICPは、SPR社に対して、18.3.9日付け不動産売買契約に関して、代金未払い訴訟提起<ICPの勝訴判決があると思料します>。

18.3.9日の売主・ICPと買主・SPRとの不動産売買契約で、売買代金に対してICPが未払い代金請求訴訟で勝訴し、貸主・SPRと借主・ソーシャルとで、不動産賃貸借契約が存在し、ソーシャルがSPRへ支払う賃料に対して、ソーシャルが第三債務者に該当するからかと思料します。


ICPの訴訟代理人の方が、SPR訴訟代理人よりも使えますね!
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