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日本銀行の追加金融緩和

2012年09月20日

日本銀行の追加金融緩和

 日本銀行が本日(9月19日)まで行われていた政策決定会合で、「資産買入等の基金」の規模を10兆円増額して80兆円にするなどの追加金融緩和を決定しました。

 日経平均が108円高の9232円で引け、為替も一時79.20円の円安となりました。

 昨日付け本誌予想が完全に外れてしまいましたので本日は「謹慎」するつもりだったのですが、やはりどうしても書いておきたいことがあります。言い訳ではありません。

 まず本日の決定は「資産買入等の基金」を、長期国債(といっても残存年数が1~3年のものです)と短期国債をそれぞれ5兆円ずつ増やして80兆円にするのですが、期限を半年延長して2013年12月までとしています。つまり今年の年末までは65兆円のままなのです。2013年6月までに75兆円(70兆円から増額)、2013年12月までに80兆円(新設)となります。

 時間軸が伸びたとも言えるのですが、要するに来年の話なのです。

 また今回、長期国債の買入れの最低利回り(0.1%)を撤廃したのですが、日本銀行当座預金の付利を0.1%に据え置いているので、これらの国債の利回りが大きくて低下することはありません。

 日本銀行は短期国債・長期国債の買い入れや共通担保方式の資金供給などで0.1%の資金供給を行い、その資金を0.1%で当座預金に預かっているだけなのです。

 つまり実質的には何の意味もない、金額だけ大きな「見せかけの金融緩和」なのです。

 いくら日本銀行が国債(注)を買い入れても、それは日本銀行と取引のある金融機関から買い入れるだけで、さらに国債の大半は金融機関が保有しているため、一般経済へ新たに資金が供給されるわけではありません。そうでなくても金融機関には資金が「困るほど」余っているのです。

(注)「資産買入等の基金」の短期国債と残存年数1~3年の「長期国債」以外に、日本銀行は月額1兆8000億円の長期国債(実はこれも残存年数の短い国債が大半です)を買い入れており、今回すべての国債の最低利回り(0.1%)を撤廃したのですが、やはり効果は限定的です。

 これからの中央銀行の金融政策とは、金融機関から一般経済に資金が新たに供給される工夫と、経済へ直接的好影響をもたらす工夫が必要となるのです。

 先日のFRBの決定は住宅ローン担保証券(MBS)を無期限に買い入れて不動産市場を回復させるものであり、ECBの決定は南欧国債を無制限に買い入れてユーロ圏の債務問題による市場の混乱を緩和させるものです。

 つまり日本銀行が金融機関だけを相手に、金融機関が大半を保有している「資産」をこれ以上いくら買い取っても効果は無いのです。当座預金金利を撤廃すれば少しは違うのですが、金融機関に保有国債をより低い利回り(高い価格)で売却する機会を与え、預金金利をさらに引き下げる理由を与えるだけかもしれません。

 例えば日本銀行が金(きん)を買い入れれば、金融機関は金(きん)を保有していないので市中から手当てする必要があり、いくらかは一般経済に資金が供給されることにはなります。また日本銀行の資産としても問題は無いはずです。

 そう考えていくと、確かに日本銀行の資産としては問題があるのですが、ETFとREITは比較的少額で効果が出ると考えたのが、昨日の予想なのです。

 今回の決定も、すぐにメッキが剥げてしまいそうです。

 それから中国政府が反日デモを規制したようです。パネッタ米国国防長官が訪中した直後なのでいろいろ推測がでています。また中国の多数の漁業監視船が領海ギリギリを航行しています(たまに侵入しているようです)。

 中国政府の戦術変更があったはずですが、また改めて書くことにします。

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コメント
自信たっぷりではずしてばかりだと流石に信用なくしますよ?
少なくとも、以前の日銀は、ただ、指を咥えて何もしなかったスタンスとは違い、欧米の金融緩和<量的緩和>を意識した昨日の発表であり、株式市場はその発表を好感し日経平均は、8.20日高値9222円を超える9288円高値を示現し、2012.6.4日安値8236円から、安値・高値を切り上げている右肩上がり相場。また、米ドル円は、一時、79円台になりましたから、マーケットには、意外な発表だったのかと思います。

日銀発表に対して、マーケットがどう反応を示すかですから・・・

>そうでなくても金融機関には資金が「困るほど」余っているのです<・・・低金利政策で、金融機関は、預金者への支払い金利と調達金利に差が生じなく、企業から資金需要が増加すればいいんですけど、そういう状況でもないですから、日銀当座預金の付利は、金融機関にはアリガタヤかと思いますけど。

米国と日本とでは住宅ローンには違いがあります。米国の住宅ローンは住宅価格が上昇していくと、借入者は借り増しができ、その借り増し分が個人消費にとなるシステムですから、日本の住宅ローンシステムとは違いますから、安定した雇用維持をするのに、米国は住宅市場の活性化しなければなりませんから、住宅ローン担保証券を買い入れし、滞留する不動産物件<中古物件>の流動性を高めなければ、新規住宅の着工の増加は見込めませんから。米国の金融及び経済対策は、分かりやすいかと思います。

米国住宅着工件数は、2009.3月522→2012.6月754と指数は上昇しているのに、ケース・シラー住宅指数は、09.4月139→2010.7月148→2012.2月134と、着工件数は増加しているのに、住宅価格指数が上昇しないのは中古住宅の滞留物件が多く、新築住宅販売価格とに乖離があるからでありますから、住宅ローン担保証券の買い入れを雇用が安定するまで買い入れする措置としたんじゃないでしょうか。私は、今回の住宅ローン担保証券買い入れをそう読みましたけど。

私は、2014年度から消費税率引き上げで、不動産業界に前倒しの駆け込み需要が生じると思います。不動産、特に、マンション事業では、もう始まっているかと思います<土地仕入れをし、計画途上じゃないと2014年度前に間に合いませんから。株価から、マンション業者である大京、タカラ・レーベン<高値更新>、建売住宅業者の東栄住宅、飯田産業、タクト・ホーム等には、株価からしまして前倒し需要が生じているのかと思います<企業発表の売り上げ予想からも>。
2012/09/20 Thu 08:08 の書き込み者は、トンビ。暫く書き込みをしていなく、名無しとなっていましたので・・・
・日本には700万戸の空き家がある。
・日本人の総人口は減少を始めている。
・家の主な買い手である20代~40代では非正規雇用が非常に多い。
 正規雇用や更には公務員であっても昇給を確信できないどころか
 定年までの継続雇用に懐疑的。

以上の事から不動産で需要が生まれるのか疑問に思います。

また、例え不動産が駆け込み需要に沸いたとしても
それは株価に反映されるでしょうか?
日本国内の個人・機関投資家が株式市場から手を引いているのは
東証の売買代金推移からみても明らかだと思います。
買い手が居なければ株価は上がらないと思います。
やはり、予想するからにはあらゆる可能性を考えた上で、慎重に行うべきで、後から言い訳はすべきでないと思います。
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