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何とも不思議なBNPパリバ証券

2012年09月21日

何とも不思議なBNPパリバ証券

 BNPパリバ証券が所有していた日本企業の社債を不当な安値で売却し、同社に3億6000万円の損害を与えたとして警視庁捜査2課が9月19日に元同社社員(以下、A)と、元セントラル短資証券社員(以下、B)とその妻を背任容疑で逮捕したと報道されています。

 これだけでは「全く何のことか」分からないので解説します。

 2010年6月頃にBNPパリバ証券の社債売買担当者だったAが、額面7億円の「社債」を1億7000万円でセントラル短資証券にBを通じて売却し、Bが即日に自分の妻に同値で売却した後、他の証券会社に5億8000万円で売却して4億円以上の差益を「一瞬で」稼いだものです。AとBはその直後に退社して不動産会社を始めたそうです。

 つまりもともとBNPパリバ証券が所有していた5億8000万円の価値のある「社債」を、Aが市場に売却する前に1億7000万円でセントラル短資証券とBの妻を経由させ、Bの妻の口座に一瞬で4億円ほどが残るように仕組んだものです。

 別にこの「社債」は破綻寸前の会社の社債でもなく、また複雑な仕組み債でもなく、ごく普通の「誰でも価値を計算できる社債」でした。

 そもそもの経緯はセントラル短資証券が、元社員の妻が億円単位の社債を購入したことに疑念を抱いたため発覚したもので、最終的に警視庁捜査2課がBNPパリバ証券に「被害届」を出すことを要請して事件化したものです。

 つまり4億円を「騙し取られた」被害者であるはずのBNPパリバ証券が、元社員の不正を発見して告発したのではありません。何とも気前の良い証券会社のようです。

 普通の証券会社とりわけ外資系証券会社は、自社のポジションの損益管理を厳格に行っており4億円も「時価」より安く売却することは絶対に不可能です。まあ売買担当者だったAが毎日少しずつ「社債」の評価を下げていくなどの小細工をしていたのかもしれませんが、それでも1銘柄で4億円も損が出たらやっぱり大問題になります。

 つまりBNPパリバ証券が「ごく普通の損益管理・売買管理」を行っていたなら絶対に防げた「お話にならないほど低級な犯罪」です。しかも警視庁から指摘されて初めて気がついた可能性もあります

 BNPパリバ証券は、BNPパリバ銀行グループの日本における証券会社です。BNPパリバ銀行は2000年にパリ国立銀行(BNP)とパリバ(Paribas)が合併したもので、現在の総資産3.1兆ドルは世界有数です。

 日本におけるBNPパリバ証券もBNP証券とパリバ証券が合併したものですが、それほど日本における存在感があるわけでもないのですが、結構いろんな「事件」を起こしています。

 まず1996年のTDF鉄砲事件に当時パリバ投資顧問社長だった足立氏が関わっていたのですが逃げ切り、2000年ころには債券部長だった林純一氏がオリンパスの損失隠しに積極的に関与しており、さらに昨年の発覚時にはオリンパスの現職取締役だったのですがこれも逃げ切りました。

 また2008年当時、駒澤大学に複雑なデリバティブ取引を勧めて総額154億円の損失がでて、ドイツ証券・UBS証券とともに訴えられています。

 最大の問題は2008年にアーバンコーポレーションの300億円の新株予約権付き社債を引き受けたのですが、開示していない(というよりBNPパリバ証券が開示させなかった)条項が付いており、アーバンは92億円しか手に出来ず結局は破綻してしまいました。

 開示していない条項とは、新株予約権付き社債の発行後、アーバンは300億円を支払いBNPパリバ証券は権利行使した株券を売却して手にした金額を支払うという「スワップ取引」で、実質的に権利行使した株券をたたき売って手にした金額だけを(さらに手数料を十分に引いて)アーバンに渡すという代物でした。

 BNPパリバ証券は会社ぐるみで重要事実を隠蔽し(正確には虚偽開示をアーバンにさせて)、結果的に自らの株式売却を有利にした典型的な「偽計取引」ですが、何故か見逃されて軽微な行政処分(報告体制の不備)だけで終わりました。

 2010年12月21日付け「あの事件はどうなった その5」に詳しく書いてあります。

 こう考えていくと「何とも不思議なBNPパリバ証券」となるのです。

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コメント
BNPパリバには商行為でしょうけど、7581<サイゼリア>との間で、デリバティブ取引<相対取引>をし、サイゼリアはデリバティブ解約損を153億円計上し平成21年8月期決算で、約49億円の最終赤字。

サイゼリアは、材料の多くを豪州から輸入していますから、21年1月、豪州ドル・円は120円台から6月には160円超となりましたから、BNPパリバによるサイゼリアへの嵌め込みだったのかと推測しています。その後、21.8月を境に、豪州ドルに対して円高に向かいましたから、やはり、嵌め込み臭いかと。

パリバの日本での最悪の悪事は、やはり、アーバンコーポレーションから300億円転換社債引き受けと同時に締結したスワップ契約であり、このスワップ契約の開示をしないでいたことかと思います。

どういうことかですけど、パリバは300億円をアーバンへ払い込み。しかし、転換価額344円であり株価は248円でしたから、当時、どうして払い込んだのかが話題にはなっていました。

そのカラクリは、アーバンが民事再生法適用の申請をする発表と同時に、スワップ契約があったことの開示をして全容が解明されました。

スワップ契約で、300億円はパリバへ戻され、その契約に基づき、パリバからアーバンーへ支払われる仕組みですけど、パリバは株価下落からのヘッジ率を計算し、株価が下落するとアーバンへの支払いが減少する仕組みでして、株価が一定価額以下になるとその支払額は「ゼロ」となり、スワップ契約が終焉する仕組みでしたから、300億円転換社債で、344円で普通株式に100%転換した普通株式は、実質的に105円計算でした。

ですから、パリバは空売り建てをし、スワップ契約効果で取得した株券<勿論、空売り値よりも安い価額>を現渡し決済した仕組み・・・パリバは、空売りから4営業日目に株券を渡せばOKである仕組みを利用し、応答日に転換社債を転換して普通株式を取得。

しかし、パリバのこの行為は、インサイダー取引、独占禁止法の優越的地位の利用に問われることもなく、行政処分で幕引きし、やったもの勝ちにしました。

外資証券には、超~甘い処分!

上場会社の代表取締役<事件当時>の実兄が、韓国の証券会社に対して鉄砲事件を起こし、ホテルで自殺しましたが、その時の銘柄をご存じでしたら、教えて頂けないでしょうか?

TDF<急騰し大相場を演じる>に、鉄砲事件があったことは、知りませんでした。
悪ここに極まれりですね。
証券会社はどこも悪に染まってる
これじゃぁ、一般の人たちは投資をしようとは
思わなくなって当然ですわな。
漁師が魚場から魚がいなくなったといっていますが、それはお前たちの日々の行いの悪さが招いたことよ。

因果応報、手ほどき指導した人間は苦しんで死んでください。
BNPパリバ証券といえば、河野龍太郎でしょう。
【工作員】と言う言葉が冗談に聞こえない活動してますな、彼は。

円高・デフレによる自殺者を考えたら、BNPパリバ証券最大の犯罪は、
河野龍太郎の存在ってことになるのでは?
なぜか、日本だけは金融・財政政策に手をつけてはいけないと強硬に主張してますからね。
素案影響
貴法人には直接関係ないと思われるでしょうが、素案:東京五輪招致を含めた「高速鉄道開業沿線地域と大都市の連携」を送信させていただきたく思います。
つきましては、送信先メールアドレスをお教えください。
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