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やっと2例目が出てきた株主割当増資(ライツイシュー)

2012年10月09日

やっと2例目が出てきた株主割当増資(ライツイシュー)

 株式関連の記事を書くと決まって厳しいコメントを頂くのですが、決して素人ではありませんので本日も続けます。

 10月1日にジャスダック上場のエー・ディー・ワークス(コード・3250)が株主割当増資(ライツイシュー)を発表しました。

 ライツイシューは既存株主の利益を損なわないなどの理由で当局の「お気に入り」のようですが、2010年のタカラレーベン以来やっと2件目の発行例となります。

 発表されたIRによりますと、10月16日現在の株主に対し1株につき1個の新株予約権を無償で割当てます。新株予約権の権利行使期間は11月19日から12月14日ですが、10月17日から12月10日まで新株予約権が取引所で上場され換金が出来ます。

権利行使されなかった新株予約権は消滅する(ノンコミットメント型)とされています。

 新株予約権の行使価格は4000円で、発表当日(10月1日)の株価は7360円(40円安)、出来高は50株でした。情報管理はきっちりとされていたようです(株価は引値、以下同じ)。

 新株予約権が無償であることと権利行使価が時価よりも安いことは、通常であれば有利発行になるのですが、全株主を対象とするため問題はありません。
 
 それではこれが「既存株主の利益を損なわない」増資なのかどうかを見てみましょう。

 どういう形にしても株式を発行して株式市場から資金調達を行えば、必ず需給関係は悪化します。第三者割当増資の場合は、普通はその発行企業に投資する興味があり、かつ資金が準備できる投資家に割り当てます。それに対してライツイシューは株主だけに、しかも各株主の資金事情に全くお構いなく割り当てます。

 どちらが需給関係を悪化させるでしょう?

 実際にエー・ディー・ワークスの株価は、発表翌日の10月2日が6800円(出来高6368株)、3日が6140円(6114株)、4日が5900円(4225株)、5日が5790円(4869株)と21%も下がりました。出来高も今年に入ってから月間で2000~8000株くらいだったので異常な増え方です。

 つまり現在の株主は、株価が4000円を上回っている限り、新株予約権を権利行使しなかった場合の「権利落ち分」は、理論的には新株予約権を取引所で売却して取り返すことが出来ます(実際には新株予約権の需給関係があるため、理論通りにはなりません)。

 しかしそれと、全体として株数が約2倍になる需給関係の悪化に伴う株価下落は全く別問題で、実際に株価は発表後に21%も値下がりしています。

 当然に株価が4000円を下回れば誰も権利行使しないため、株価が下落しただけでエー・ディー・ワークスにも資金が入らないことになります。

 それより9月24日にエー・ディー・ワークスの代表取締役で筆頭株主の田中秀夫氏が、マイルストーン・キャピタルという投資会社に15,000株(発行済み株数の10.64%)を4000円で売却しているのが気になります。9月24日の株価は7420円でした。しかもこの4000円も「売買契約に基づき将来変更される可能性がある」と注記されています。

 あくまでも推測ですが、この投資会社がこの15,000株を売却し(だとすると、まさに現在売却中のはずです)株価が下がったところで新株予約権を買い集めるつもりだとすれば、株式を売却した後で株価が値下がりすればするほど利益が出ることになります。

 田中秀夫氏の方は、多分割当増資に応じるつもりであらかじめ資金化したのでしょうが、よっぽど売買契約書をうまく作っておかないとインサイダー取引になる可能性があります。

 これも推測ですが、エー・ディー・ワークスは今までも新株予約権の発行による資金調達を行っているため、今回はライツイシューでないと認めないと財務局や取引所に言われたのかもしれません。

 しかしライツイシューでは新株予約権の行使価格をいくらでも安く出来るため、考え方によっては新しい収益チャンスが出てくることになります。
  
 どなたか詳しい方がいらっしゃいましたらコメントください。


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コメント
エー・ディー・ワークスの株価下落ですけど、制度信用取引の空売りは禁止<10月3日から>ですけど、証券等法人の空売りじゃないでしょうか。

但し、目ざとい個人株主であれば、この発表は10.1日でしたから、2日は信用空売りできました<出来高6368株>から、個人株主が現渡し決済目的で空売り建てしたのなら、鋭いですけど、多分、投資顧問等を含む法人等でしょうね!

予約権取得価格+4000円が、空売り建て価格未満なら、その差額が現渡し決済で利益となります。予約権売買は、誰でも可能です<但し、売買可能な証券会社でですけど>。

因みに、タカラレーベンでの予約権売買価格:3円~215円<行使価額300円>

>>ライツイシューは既存株主の利益を損なわないなどの理由で当局の「お気に入り」のようですが、2010年のタカラレーベン以来やっと2件目の発行例となります。<<

ライツ・イシューではありませんが、全株主へ新株を割り当てた例に8900<セイクレスト・破綻>がありました。

既存株主権利問題ですけど、今回、証券会社で手続きをして個人投資家でも上場された新株予約権取引できるネット証券会社はマネックス証券1社だけであり、店頭証券では野村証券と三田証券だけですから、これでもって既存株主権利を害していないと言えるんでしょうか?

タカラ・レーベンの上場新株予約権売買をできたネット証券会社は、カブ・ドット・コム証券。でも、タカラ・レーベンの上場新株予約権売買は、証券会社等の法人売買が殆どかと推察します。

タカラの予約権行使率は95.7%で大成功でした。22.3.31日基準日株主に普通株式1株に対して新株予約権1株を割り当て<行使価額300円>、47億5000万円の資金調達をしました。予約権:16,557,562<個・株>に対して行使された株数:15,845,737<個・株>。

全株主へ新株を割り当て、その新株を発行日取引制度を利用して新株式を上場しましたが、発行日取引期間の売買は、ゼロでした。
セイクレストの全株主に対して、普通株1株に対して新株2株割り当ての基準日:22.1.20日。発行価格1株60円。11.29~12.15日が申し込み証拠金支払い期間で、払い込み日は、12月29日<証拠金が払い込み金となる振り替>、新株発行は12月29日で、保振りから実際に取得した新株を市場内処分できるのは、12.30<木>からでした。株主の行使率は、約46%だったかと記憶しています。


田中秀夫氏保有株式15,000株をマイルストーン・キャピタルへの譲渡は、田中氏割当分・43,024株行使代金・約1.7億円に充当する分かと思われます<タカラ・レーベンでは、代表取締役村山氏は、割当予約権行使資金調達目的で、所有する株券を市場内処分をしていました>。

予約権発行による普通株式基準値段<10.12日>=<10.11日終値+4000円>÷2

予約権証券コード番号 32509<予約権売買期間・10.17日~12月10日・誰でも予約権売買可能・ネット証券会社では、マネックス証券だけ>・・・但し、予約権取得した場合、11.19日~12.14日の行使期間に1株4000円で行使をしないと、予約権は失権となり、予約権取得代金は、損失となります。

マネックス証券は、将来、増加が予想されるライツ・イシューに備えて、システムの設備投資をしたってことかと思います。
エー・ディー・ワークス、ライツ・イシューですけど、上場した新株予約権売買は、マネックス証券、野村証券、三田証券でなら売買可能ですけど、この3社に口座がなければ、売買はできませんから、既存株主権利を害していないとは言えないかと思いますけど。

また、10.16日基準日株主が割り当てられた新株予約権を処分するのにも、上記証券会社に口座がなければ処分はできませんから、やはり、既存株主権利を害しているかと思われます。無償割当られた権利を処分するのに、処分可能な証券会社の口座がなければできません。
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