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今年はどうなる?  その2

2011年01月06日

今年はどうなる?  その2


 先日、元モルガンスタンレーのストラテジストで「びっくり10大予想」のバイロン・ウイーン氏の、今年の(2011年)の10大予想が出ていました。

 正直言って最近は、あまりマスコミに取り上げられることもなく、昨年(2010年)の予想も、米国経済の成長回復、米国金利高、ドル高、特に日本株高、などを予想されていたようで、結果的には大外れでした。

 今年の予想も、基本的には昨年の予想を引き継いだもののようで、まあ、長いこと同じことを言っていればそのうち当たるだろう的なもののようです。

 ただ、ウィーン氏のアプローチで1つだけ参考にしなければならないのは、それぞれの予想を個別に行うのではなく、世界の資金の動きを包括的に予想して、株式・債券・商品などの予想を立てていることです。これはヘッジファンドなども同じようなアプローチを行っており、私も頭を整理するためにまとめてみようと思います。

 僭越ながら、ウィーン氏の今年の予想を並べて、私の意見を下に書いてみたいと思います。今年いっぱい自分の予想を常に頭に置き、変更する場合は必ず本誌でその理由を書くことにします。

1) ブッシュ減税の継続などで米実質成長率は5%近くに達し、失業率は9%未満に低下

私)ブッシュ減税による景気刺激効果もありますが、それより空前の量的緩和により溢れかえった資金が、まず米国株式などを上昇させ、その資産効果で米国経済は早期に回復します。ただ銀行の信用創造機能の本格回復までには至らず、それがかえって過熱感を出さず、年を通じて成長が持続します。米実質成長率は年後半に4%台になると思います。


2) 米国財政赤字の拡大が響き、米長期金利は5%近辺まで上昇する。

私)米国は大統領選を翌年に控え、米財政赤字よりも景気拡大が優先されます。ブッシュ減税を延長したのはその意思表示で、その直後に米国長期金利は3.6%近くまで上昇しました。これは、サプライズ効果があったからで、とりあえずこの水準が当面の天井のはずで、年後半に上昇しても4%程度だと思います。日本を見てもわかるように、財政赤字と長期金利は連動しません。米国長期金利が4%~5%のレンジにいたのは2003年~2007年前半までで、米国経済はまだそこまで回復しません。


3) S&P 500種株価指数は1500近くまで上昇する(1月4日は1270.2なので20%ほどの上昇)

私)幅はわかりませんが、たぶん年前半の方が期待感もあり上昇すると思います。NYダウの高値をあえて予想すると13,000ドル台で、上昇幅は米国、ユーロ圏、日本、新興国の順番だと思います。中国やインドやブラジルなどは調整すると思います。

4) 実物資産としての魅力から、金価格は1トロイ・オンス=1600ドルを超える。

私)超えません。米国経済が回復し、米国株やドルが上昇すると、金利を生まない金価格は上昇しません。現在の1400ドル近辺が今年の、というよりここ数年の高値となります。


5) インフレ抑制のため、中国政府は人民元高へ誘導。

私)中国政府は、確かにインフレ抑制のため金融は引き締めますが、中国に世界の富を集めることになる現在の人民元の水準を、自ら切り上げるということはありません。完全管理経済なので、金融引き締めと為替政策を別々に管理することができます。せいぜいゼスチャーで昨年並みの、年間3%程度の切り上げの容認で終わります。


6)7) 省略


8) 新興国の需要増を背景に、原油価格は1バレル115ドルまで上がる。

私)原油価格は多分に政治的に決まるものです。難しいですが、世界各地で局地戦があるかも知れず、ひょっとしたらその辺まで上がるかも知れません。


9) 米軍のアフガニスタン撤退で、中東のテロの脅威は高まる。

私)アフガニスタン撤退の有無にかかわらず、世界中でテロもしくは局地戦の脅威は高まります。朝鮮半島や東シナ海も、もちろん目が話せません。ただ有事の際の日本政府の対応は非常に心もとなく、これも今年のドル高(円安)の理由のひとつです。


10)欧州の財政問題は沈静化する。

私)ユーロ圏の財政問題は、成長を犠牲にしても財政規律を守らせる、という明確な方向が出ています。したがって日本と同じで財政問題を抱えた国はいつまでたっても経済成長せず、逆に財政問題の解決までに時間がかかり、結果的にユーロ圏全体の成長の足を引っ張ることになります。これは米国の、とりあえず財政赤字に目をつぶり、減税を延長した政策と明らかに違い、ユーロはドルに割り負け、ユーロ圏の株式は米国株式に割り負けることになります。結果的に欧州の財政問題は長期化します。

以上です。

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いつも拝読、勉強になります。シルバー精工、幻冬舎と年末に興味深い事象が続きました。ぜひ、一度、ご教示ください。本年もよろしくお願いします。
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