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「国家と通貨」あれこれ  その2

2012年11月06日

「国家と通貨」あれこれ  その2

 少し間が空きましたが、「国家と通貨」を考えるシリーズを続けます。

 孫崎享氏の「戦後史の正体」には、日本が降伏文書に署名した1945年9月2日の午後に、GHQから「公用語は英語」「裁判権は米軍」「法定通貨は米軍の軍票」と告げられ、大慌てでマッカーサーに撤回を掛け合ったことが書かれています。

 結局は当時の重光葵外相らの活躍で撤回されたのですが、主権国家には「公用語(を決める権利)」「裁判権」と並んで「通貨発行権(通貨主権)」が必須であることが改めて分かります。

 ここで言う軍票とは、単なる紙切れなのか、それとも何かしらの形で米ドルとの交換性が保証されていたのかは不明ですが、日本の通貨発行権(通貨主権)が米軍か米国政府に握られていたことになります。

 ここで仮の話ですが、その時点で「軍票は困るので米ドルを法定通貨にしてください」と言っていたらどうなったのでしょう?

 現在でも米ドルを「法定通貨」として使用している国は、中南米のパナマ、エクアドル、エルサルバドル、そして東ティモール、パラオ、ミクロネシア、マーシャル諸島などがあります。

 「法定通貨」とは、国内で決済のために受け取りを拒否できない通貨と言う意味で、1国の法定通貨は1つだけです。よく自国通貨と並んで米ドルなどが流通している国があるのですが、これは「法定通貨」とは言いません。単に国民がインフレなどから自衛するために米ドルなどをため込んでいるだけです。

 これらの国は、米国領から独立した国や米国政府と結び付きが強かった国で、当時から流通していたドルをそのまま「法定通貨」にしています。従って「突然ドルを法定通貨」として使い始めたわけではありません。

 つまり戦後の日本が「突然ドルを法定通貨」にした場合、最初のドルの持ち込みの際に米国政府に相当する資産・商品・役務などを提供する必要があったため、やはり混乱(多分、大不況)があったはずです。

 それでは「(ドルと交換性のない)軍票を法定通貨にするので、大量に発行してください」とすれば、それこそ大インフレになっていたはずです。

 やはりその時点では、軍票でも米ドルでも日本が通貨主権を奪われる事態は「政治的」だけでなく「経済的」にも絶対に避けなければならなかったのです。重光葵外相(当時)
に感謝しなければなりません。

 ただ重光氏は、そのあとGHQに報復され戦犯にまで指定されてしまいます。その後を継いだ吉田茂はGHQおよび米国政府の意向を徹底的に受け入れ、首相を5期も務めます。

 話を戻しますが、今でも自国通貨を米ドルに固定(ペッグ)している国は、香港(1ドル=7.75~7.85香港ドル)(注)、サウジアラビア(1ドル=3.75リアル)、レバノン(1ドル=1507.5ポンド)、バハマなど結構あります。

(注)10月30日付け「国家と通貨」あれこれ その1にやや詳しく書いてあります。最近1ドル=7.75香港ドルの上限に近づき、香港金融管理局がドル買介入を行っています。

 当然ですがこれらの国は、世界の通貨制度が完全に変動相場制になった1976年以降に自国通貨をドルに固定(ペッグ)しています。

 仮の話ばかりですが、もし1976年時点で円をドルに固定していたらどうなっていたのでしょう?

 1ドル=360円が崩れたあと1972年~1985年のドルは175円~308円のレンジで、平均すれば240円程度でした。もしこの時点で1ドル=240円で固定(ペッグ)していたらどうなっていたのでしょう?

 1ドル=240円を維持するためには国内金利を米国金利(当時10%を超えていました)並みに維持しなければならず、また間もなく巨額のドル買介入が必要となったはずです。

 それでは2000年代に入ってから、1ドル=120円程度で固定していたら?

 同じように巨額のドル買介入が必要だったことになりますが、その分産業界は大いに潤ったはずで、総合的なプラスマイナスは微妙です。

 本日は考えながら書き始めたのですが、最後まで「まとまり」を欠いてしまいました。「国家と通貨」は難しいテーマなので、もっと考えてまた書くことにします。

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