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明るいスタートとなりそうな新春相場 

2013年01月04日

明るいスタートとなりそうな新春相場 

 あけましておめでとうございます。

 さて昨日(1月2日)のNY株式市場は、「財政の崖」への転落をきわどいところで回避して308ドル高の13412ドルとなり、為替市場でも1ドル=87.25円と2年5か月ぶりのドル高・円安となりました。

 自ら策定しておいたはずの財政の「歯止め」を、年末年始に議会を開催してまで「最低限の妥協と時間稼ぎ」で何とか回避しただけの話ですが、これについては改めて書くことにします。

 とにかく日本の新春相場は、一層の株高・円安となりそうです。

 本誌では常に「例え錯覚でも過大評価でも、とにかく株高・円安にしてしまえば、本当に経済が回復する可能性が出てくる(回復するとは言っていません)」との考えなので、そのような意味では非常に好ましいことと思っています。

 しかし、「やや」心配なところがあります。

 昨年末に東京大学とイェール大学経済成長センター名誉教授の浜田宏一氏が、正式に内閣官房参与に選ばれました。今まではっきりしなかった安部内閣の経済顧問が浜田氏であることが明らかになりました。

 その浜田氏が、内閣官房参与に選ばれた直後にロイターのインタビューに答えています。なぜロイターだけなのかは横に置くとして、今後の日本の経済政策の根幹となる考えなので注目して読みました。

 お断りしておきますが、本紙は間違いなく日本経済学界の重鎮で、今まで権力に「おもねる」ことも少なかった浜田氏を批判するつもりは毛頭ありません。

 ただ経済学の理論を、実体経済で「実験」すると、往々にして悲惨なことになるのです。
 
 以下、浜田氏のインタビューのポイントを、出来るだけ客観的に列挙します。

「目指す物価上昇目標は諸外国並みの2~3%が適切」

 その理由は、諸外国に比べて物価目標数字が低いとそれだけ毎年円高が進むことと、現在のようにデフレ予想が定着している中では、むしろショックを与える意味でも2~3%の物価目標が好ましいとのことです。

「日銀の金融政策運営については、買入れる資産の総額をあらかじめ設定せず、無制限にすべき」

 金融緩和は制限を定めず、円や物価が反応している限り、どんどん買い進めるべきとのことです(やや意味不明なのですが)。

「物価上昇目標達成に向けて、日銀はより残存期間の長い国債や、株式やREITなどのリスク性資産の買い入れが必要。外債購入も一案」

 つまり、日銀は長期金利、株式市場、不動産市場、為替市場へ直接働きかけて、国民生活に影響を与えるべきとのことです。

「(高い物価目標と大胆な金融緩和の結果予想される)長期金利の上昇懸念については、名目金利が上昇しても、インフレ率あるいはインフレ期待が上がるので、実質金利は下がる」

 要するに実質金利が下がるので、投資や消費が増えるとおっしゃっているようです。

「物価が上昇しても、雇用・所得環境が改善しなければ景気に悪影響との心配があるが、過剰設備が無くなって完全雇用に近づいた時に初めて物価上昇に対する心配が出てくる」

 これはかなり考え込んだのですが、要するに雇用・所得水準が改善されていないうちは、物価上昇を気にしなくても良い。日本は米国などに比べて物価上昇率が低いのだからインフレによるマイナスの影響を心配する必要が無いとおっしゃっているようです。

 「やや」ではなく、「かなり」心配になってきたのですが、要するに「現在の日本経済を考える時、高めの物価上昇率を数値目標にすることが正しいのか?」と「仮にそうだとして、日銀が残存期間の長い国債や、株式などのリスク商品や、外債などを購入することは正しいのか?」の2点に議論の余地があるような気がします。

 また週末ですので、この続きは1月7日の夕方に配信する有料メルマガ「闇株新聞 プレミアム」に掲載します。そこで米国の「何とか回避した財政の崖」に関連して、米国経済だけではなく政治も含めた「本当の問題点」についても書く予定です。

 今からお申し込み頂ければ、有料メルマガの課金は2月から(引き落としは1月末)ですので、とりあえずお申し込み頂いて、是非読んでみてください。

 本年も、宜しくお願い申し上げます。

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コメント
あけましておめでとうございます。

>「物価が上昇しても、雇用・所得環境が改善しなければ景気に悪影響との心配があるが、過剰設備が無くなって完全雇用に近づいた時に初めて物価上昇に対する心配が出てくる」

確かにこれは??ですね。
完全雇用なんて共産主義的な夢物語でしかないし、「過剰設備が無くなる」の意味が良くわかりません(=リストラが進む?又は需要が増えて供給過剰が解消される?)。
リストラによって「過剰設備が無くなる」のであれば完全雇用と矛盾しますし、
需要が増えて供給過剰が解消され、結果として「過剰設備が無くなる」ことによりスタグフでなく良いインフレになるというのは、あくまで特別に需要が増える状況(特需)あっての話でしかありません。
まぁその需要を増やすために公共投資を増やすというのであれば話の辻褄は合いますが、雇用が回復しない限り物価は上昇しないという考えは甚だ疑問です。
日本は輸出産業の国であると共に、燃料や食料等の資源を輸入により賄っている国でもあります。円安が進めば当然ながら燃料や食料、石油製品や電力まであらゆるものが(円換算で)値上がりします。そして円安による輸出産業の復興と雇用回復より先に、あらゆる生活必需品の値上げが先に行われる事が当然ながら予測されます。
一昔前の輸出産業に活力があった時代であれば、目論見通り行く可能性は高いでしょうけれど、今や輸出産業は中国・韓国に多くのシェアを食われており円安になれば復権できるかは正直ギャンブル以外の何物でもないと思われます。
それでも財政破綻or長期の重税による財政再建よりはまだ勝ち目があると考えれば、一応合点はいきますが・・・。

私はインフレになるかスタグフになるかの経済実験に物申すつもりはありませんが、
これから自分の資産を守った人と守らなかった人で大きな差が出る可能性は高そうです。
本文中にインタビューへのリンクが貼られていないので、載せておきます。
http://jp.reuters.com/article/vcJPboj/idJPTYE8BQ04C20121227

>「物価が上昇しても、雇用・所得環境が改善しなければ景気に悪影響との心配があるが、過剰設備が無くなって完全雇用に近づいた時に初めて物価上昇に対する心配が出てくる」

闇株新聞さんのここの解釈はやや間違いがあるように読めましたので、補足します。
浜田先生がおっしゃる意味は、「過剰設備が少なくなり、完全雇用に近づ」くまでは物価上昇しない。だから「物価が上昇しても、雇用・所得環境が改善しなければ景気に悪影響」という「物価上昇に対する心配」は当面する必要がない。ということです。
物価も価格である以上は需給によります。需要面は金融緩和や財政拡大により増大させるのでしょうが、現在は物的・人的な余剰資源が豊富にありますから、需要の拡大に合わせて供給も拡大され、物価上昇は抑えられます。余剰資源がほぼなくなる(設備稼働率が上がり、非自発的失業者もほとんど雇用される)と、供給拡大がしにくくなって、新規設備投資や賃金を上げての求人などが必要になり物価が上がっていきます。
今の日本はデフレなので、デフレから低インフレに移るまでは悪影響を心配する必要がなく、低インフレになって初めて、高インフレになる悪影響を心配すればいいのです。

なお、闇株新聞さんはご存知と思いますが、完全雇用は全員が雇用されている状態ではなく、摩擦的失業は存在する状態です。「過剰設備が無くなる」の意味は当然、需要が増えて稼働率が上がることでこれまで過剰の扱いを受けていた設備も過剰ではなくなる状態を言っています。

庭師さんのコメント中「日本は輸出産業の国であると共に~」の段落について。
変動相場移行以来ずっと長期的には円高基調だったのですから、庭師さんの予測が正しいならば、歴史の中で「あらゆる生活必需品の“値下げ”」が生じているはずです。しかしそうではありません。日本は90年代半ばまでプラスの物価上昇を記録していました。
>「物価が上昇しても、雇用・所得環境が改善しなければ景気に悪影響との心配があるが、過剰設備が無くなって完全雇用に近づいた時に初めて物価上昇に対する心配が出てくる」

インフレ非加速的失業率(NAIRU)を念頭に置いた発言。
>「物価が上昇しても、雇用・所得環境が改善しなければ景気に悪影響との心配があるが、過剰設備が無くなって完全雇用に近づいた時に初めて物価上昇に対する心配が出てくる」

単に、「過剰設備が無くなって完全雇用に近づいた時」になるまでは物価は上昇しない、と言いたいように見えますが。
整理してみましょうか。
安倍政権の執る経済政策は大きく以下の2つ
①日銀に対する圧力を強化し円安誘導する(円の価値を意図的に下げる)ことによる輸出産業へのテコ入れ
②国土強靭化(公共投資増加)による主に土建産業へのテコ入れ(いわゆるニューディール政策)

それにより、経済効果として
A:景気回復(賃金上昇、可処分所得増加)を伴った物価上昇(いわゆる良いインフレ)
を目指すことが目的ですが、別の方向として当然考えられるのが
B:景気回復(賃金上昇、可処分所得増加)を伴わない物価上昇(いわゆる悪いインフレ、スタグフ)
の可能性です。

例のコメント
>「物価が上昇しても、雇用・所得環境が改善しなければ景気に悪影響との心配があるが、過剰設備が無くなって完全雇用に近づいた時に初めて物価上昇に対する心配が出てくる」
は、端的には「物価上昇するとしたらAのケースしかないからBの心配はしなくて良い」と言っていると伺えます。しかしながらここにその根拠は述べられていません。
このコメントの前のコメントとして、
>「今のデフレ状況の中では、デフレ率が変わらなくても過剰設備・失業率が増えていくという関係がある。」
と述べられていますが、これは物価が変化しなくても過剰設備・失業率が増えていく(不況が進行する)ことを述べており、過剰設備・失業率が変化しても物価が変化しない可能性があることの論拠とはなりそうですが、過剰設備・失業率の回復(変化)なしに物価上昇は起こらない事の論拠とはなりえません。
なお、「物価上昇するとしたらAのケースしかないからBの心配はしなくて良い」の反証としては、上述の円安による物価上昇のケースが考えられます。
結局、Bにならない根拠無くBの心配はしなくて良いと述べているように読めたので、闇株さんも??となったのでしょう。

円高時の物価上昇の例があるとの話がありましたが、企業(経営者)の立場から考えれば分かりますが、値上げは原価上昇による損失等を避けるため必要ですが、値下げは原価低下が行わなければならない理由にはならず、他社との競争等により初めて行われる傾向が高いものです。
つまり物価上昇(値上げ)と物価下降(値下げ)は等価ではないのです。
端的な例ですが、とあるスーパーXで円高還元セールをしても、別のスーパーYで円高還元セールをするとは限らないという感じでしょうか。でもって原油価格が上がったらガソリンスタンドは総じて値上げすると言えば良くわかると思います。
買い手と売り手が逆にはなりますが、同様のことが賃金(所得、人を雇う価格)にも言えます。今の世の中を見れば分かるように、商品価格下落による原価(賃金、人件費)の相対的な上昇による損失を避けるため企業は賃金を下げますが、賃金上昇は他社との競争等により人材確保(又は囲い込み)の必要性があって初めて行われるものです。経営者は長期的なスパンで物事を見ますので、輸出企業で言えば円安になって業績が上がったからといって即賃金上昇とはなかなかいかないものです。
当然ながらこれらの逆のケースもありますが、少なくとも等価(対称)ではないことは理解できると思います。
この性質分かっていれば、少なくとも「Bにはならない」とは言い切れない事がよくわかるでしょう。

更に言えば、①の政策は、FRBのようにコントロール出来ていればさほど問題ないのですが、問題となるのはコントロールを外れた場合です。
不安要素としては、
・貿易赤字
・財政赤字、巨額の国債・地方債残高
・基軸通貨のドルと違い、ほぼ独自通貨であること
抑止要素としては、
・債権国であること
・国債を国内でほぼ消化していること
などでしょうか。
日銀はコントロールを外れる事を恐れ、政府サイドは「コントロール外れないからさっさとやれ」と言っているのが近年の現状です。
各説ありますが、実際どうなるかは神のみぞ知る所ですね。
ぶっちゃけて言いますと、コントロール外れても別にいいのかもしれません。現状このまま悪くなっていくよりはね。

私という一介のプレイヤーとしては、良くなるかどうかは分からんけど方向性は明確なのだからそれに対応するだけですかね。
>>「今のデフレ状況の中では、デフレ率が変わらなくても過剰設備・失業率が増えていくという関係がある。」
>と述べられていますが、これは物価が変化しなくても過剰設備・失業率が増えていく(不況が進行する)ことを述べており、(後略)
基本的な用語に誤解があるようですが、「デフレ率」は変化率なので、デフレ率が変わらなくても物価は下がり続けています。
物価下落→売り上げ減→所得減→需要低下→需給悪化→物価下落と続いています。そして、需要低下からは、需要低下→供給過剰→過剰設備増大→新規投資減→需要低下、という別のループも存在します。
さて、金融緩和や財政拡大で需要が増えたらどうなるでしょう。需要増加→需給改善→物価上昇→売り上げ増→所得増→需要増加 となりますよね。
物価が上がるということは、生産者にとっては売り上げが上がるということです。我々生活者の多くは労働者(=生産者)ですから、所得が上がるということです。
物価だけ上がって所得が上がらない事態は、国内消費の多くが輸入品で占められている場合に起こりえます。海外生産車の所得は増えるが、国内生産者の所得は増えない状態です。日本の輸入依存度は円高で輸入が有利になっている昨今でさえ1割を少し超える程度ですから、「所得は海外に逃げてしまう」などと心配するほどでは亜林泉。円安になれば比率はまた下がるでしょうし。
http://www.iti.or.jp/stat/2-009.pdf
予想される別の意見としては、企業の売り上げが上がっても労働者の所得は上がらないこともある、というものですが、企業は誰かの所有物なので、企業が労働分配率を下げて利益を内部留保しても、それは誰かの資産が増えるということです。そして、その誰かというのは、日本企業では日本人が多いです。

円高時に物価が低下しなかった説明として競争の話を持ち出されていることについて。当時の日本市場は競争がないほどの寡占状態ではありません。むしろその後の不況期には、小粒な企業が多くいすぎるから国外での競争に勝てないと言われていたくらい多くの企業がしのぎを削っている競争が激しい市場です。
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