闇株新聞 the book


闇株新聞 the book
発売中です。
よろしくお願いします。

内閣官房参与・浜田宏一氏のインタビューについて  その2

2013年01月08日

内閣官房参与・浜田宏一氏のインタビューについて  その2

 昨日付け同題の記事にコメントを頂いていましたので、もう少しだけ続けます。

 まず本誌の「確かに株式や不動産価格が上昇することも日本経済にはプラスなのですが、ますます格差が拡大してしまうことになります」に対し、本誌も外貨取得で取り敢えず円安・株高にすべきと提言していたのに、何が問題なのか?とのコメントを頂きました。

 ご指摘の通り、本誌は常に「錯覚でも過大評価でも、とにかく円安・株高にしてしまえば、本当に経済が回復する可能性が出てくる」と書いているのですが、この「錯覚でも過大評価でも」とは、あくまでも経済回復に対する効果が「錯覚か過大評価でも」と言っているつもりです。

 しかし2~3%の物価上昇目標とは、経済回復そのものとの関係が明らかでないと思うのです(まあこれも「錯覚」と言えるのかもしれませんが)。

 数値目標は、もっと単純に「名目GDP値」を使うべきです。名目GDPのピークは1997年の523兆円で、直近のピークは2007年の512兆円です。それが2011年は468兆円まで落ち込み、2012年も470兆円程度のようです。

 これを例えば「500兆円を目指す」と言えば、もっと分かりやすいと思うのです。

 これに対して「実質GDP」では、2012年も520兆円近くになるそうで、実感と全く違うため使えません。

 もう1つ本誌の「人件費(賃金)の上昇が最も遅れます。従って消費が伸びないため、製品価格への転嫁が遅れ、設備投資や新規雇用も遅れます」に対し、それは違うんじゃないか?とのコメントを頂いています。

 これも物価上昇目標が実体経済に与える影響が分かりにくいことの1例で、ご指摘の通りかも知れませんが、やってみなければわからないとも言えます。だからわざわざ「仮に実現しても、その時に本当に経済が回復しているかどうか分からない」物価上昇を数値目標に使うべきではないと思うのです。

 それから浜田名誉教授は積極財政に反対のはずですが、どう折り合いをつけるのでしょうね? 政権にとって都合の良い積極的な金融政策だけを「つまみ食い」するのでしょうかね?

 話は変わりますが、麻生副総裁が「次期日銀総裁は財務省OBを排除しない」との発言をしています。

 これで武藤敏郎氏が「当確」のように思えます。

 財務(大蔵)官僚OBの序列では、武藤氏の他に渡辺博史・国際協力銀行(JBIC)副総裁、黒田東彦・アジア開発銀行総裁、溝口善兵衛・島根県知事なども「適格」なのですが、何といっても武藤氏は大和総研理事長と次官経験者としては悲しいほど軽量ポストなので、それなりのポストに就ける必要があるのです。

 武藤氏も最近は、日銀の大胆な金融緩和や政府との協力体制に「前向き」の発言をされており、準備万端のようです。

 因みに溝口氏は、2004年初めに「突如」35兆円ものドル買介入(コスト115円程度)を行った時の財務官です。まあ米国からの要請だったのでしょうね。

 これで竹中平蔵氏の可能性は、ほぼなくなりました。

 リクエスト頂いている小泉・竹中改革の評価については、近々まとめることにします。

 これも以前コメントを頂いていたのですが、本誌は残念ながら竹中氏と「年末年始に語り合う」ほど親しくはありません。

 明日は違う話題にします。

闇株にご賛同頂ける方は下のバナーをクリックをして頂けると助かります。
現在は「株ランキング3位」です。

Ads by Google

コメントをする⇒
| Comment:6 | TrackBack:0
関連記事
コメント
個人的には、闇株新聞さんと同じく名目GDP目標のほうが物価上昇率目標よりも好みですが、目標へのコミットメントに経済主体の期待を変える実効性をどう確保するかといった点にやや難があるように考えています。
というのも、名目GDP目標の場合は、目標にコミットする主体とその目標を達成するための力を持っている主体とを一致させることが簡単ではなく、経済主体からの信頼を得られるか微妙だと考えます。物価上昇率目標も名目GDP目標も、経済主体の期待(将来予想)に働きかける政策ですから、信頼を得られるかどうかがカギになりますが、その重要な点で名目GDP目標は今の日本ではやや問題があると思うのです。

物価上昇率はおおむね金融政策の結果です。なので、物価上昇率について中央銀行がコミットすれば、責任を負う主体と政策手段を使える主体とが一致しているので市場の信頼を得られます。
一方で名目GDPは、名目GDP成長率=実質GDP成長率+物価上昇率ですから、金融政策だけでは語れません。実質GDP成長率にも金融政策は大きな影響を持ってはいますが、財政政策や貿易政策、技術革新等の多要素も結構な影響を持ちます。なので、名目GDP目標にコミットするのは中央銀行ではなく政府になるでしょう。しかし、金融政策は中央銀行の管轄なので、政府は重要な政策手段を行使できません。ここにコミットする主体と政策実行主体との乖離があります。
少なくとも政策協定が必要ですが、現時点の日本銀行は嫌々金融緩和をしているのが明らかで、この四半世紀に何度も景気を顧みず引き締めを行った実績を考えても、自分が責任を負わない目標に関してはいつでも裏切るのではないかという疑念がぬぐえません。そのため、政策協定がどの程度市場から信用されるかは安心できません。

そうした理由で、市場に信頼されて政策効果がちゃんと発揮されるという点で物価上昇率目標に分があると思います。世界中で採用されているという点から政治的にも導入しやすいでしょうし。
もっとも、経済政策の素人である生活者にとっては、物価上昇率を語るよりも「GDP(所得)が何割増えます」と言った方が分かりやすいでしょうし、コミットメントに信頼を得られれば名目GDP目標の方が大きな効果があるでしょうから、一長一短でしょうか。
日銀総裁人事、面白いですね。
天下らない元官僚の小笠原氏も予想をしていますが武藤氏は早々に候補から外れました。

麻生さんの3つの要件「健康、組織運営、語学の3つを兼ねている人が望ましい」の語学(武藤氏は国債畑出身でない)が根拠らしいです。

正解発表を待ちたいと思います。

小笠原氏ブログ
http://blogos.com/article/53546/?axis=g:2
10年債利回りですが、2012.12.6日 0.685%→2013.1.7日 0.840%へ利回り上昇<債券価格下落>していますけど、国債を多く保有する金融機関には、やがて、ボディーブローとなっていくかも?です。

補正予算で建設国債等の発行をし、民主党政権時の国債44兆円以上の発行はしないから、自民政権は50兆円の発行とするようです。参議院選挙までは、安倍政権のアドバルーンは凋ませられないかと思います。

従って、対ユーロ及び米ドルで円売りが加速しています。米ドル円は、節目90円ラインで、テクニカルからも抵抗を受けるかと見ています。

2013.3月期外需企業の決算は、想定為替レートからしまして円安に振れていますから、為替差益により業績上方修正が多くなることからも、株価上昇しているのかと思います。

雇用が増加し、社員給与の増加<個人所得増加>が伴わない政策ですと、将来、そのしっぺ返しがあるかと見ます。ばら撒かれた資金を企業が利用しないとですね・・・ただ、株価、不動産価格等の上昇するだけですと危険かと・・・
2~3%の物価上昇目標の根拠はインタビューの記事の中に理由が書いてあります。
つまり米国よりインフレ率を高くしないと円高が止まらないからです。米国が2%弱なのでそれ以上が必要という事でしょう。
闇株新聞・執筆者阪中彰夫氏も言ってられた日銀当座預金の付利の件の報道が以下にありました。


>>12月会合では石田浩二審議委員が当座預金の超過準備に対する付利(現行0.1%)の撤廃を提案し否決された。<<2013.1.9日・ローター記事からです。


輸出企業にとりまして一番の問題は、対米ドル、ユーロに対する為替かと思います。量的緩和政策で資金が潤沢になっても、企業が投資資金を回収できる為替相場でなければ、企業は事業投資を逡巡し、雇用増加は望めません。

日本のGDPに占める個人消費の割合は概ね60%ですから、雇用が安定し給与が増加し、その結果可処分所得も増加し個人消費が活発にならなければ、人口構成からしましても老齢人口が多い状況下では、個人消費は伸長していかないかと思います。

GDPに対して2倍超の負債!自民政権末期に竹中氏系列の女性大臣?だったかが、高らかにプライマリー・バランス「ゼロ」を標榜しましたが、政権は民主へ移行。まあ~、ぞの「ゼロ」政策は、夢想<願望>でしたけど・・・

上記状況下でも対米ドル円は、75円台を記録しました。勿論、為替相場はファンダメンタルズだけじゃなく、テクニカル等も含めたサイクルもありますし、トレーダーの思惑もありますけど、日本にとりましては分不相応な円高にあります。

それに比しウオン安政策をしてきた韓国は、サムスン電子が最高益を計上し、現代自動車<日本では見向きもなれない車>の米国進出は目覚ましかったですけど、ウオン安が是正され始めましたからサムスン牙城は厳しくなるかも・・・<韓国は、製造部品の多くも輸入していますから>


量的緩和政策で長期国債等買い入れ資金が主要となっているだけでは、企業の潤滑油となる事業資金とはならず、安定した雇用も生じませんから給与も増加せず、個人消費は活発とはならず、2%の物価上昇目標は、ただの「お題目」となるんじゃないでしょうか?

>しかし2~3%の物価上昇目標とは、経済回復そのものとの関係が明らかでないと思うのです
物価が上昇すれば、円安誘導になるので、輸出産業が伸びるという効果はないのでしょうか?
ただ、輸入品(資源・燃料含む)の価格が上昇する一方、賃金の上昇は最も遅れるため、逆に内需は冷え込む可能性があるので一長一短な気もしますが…
あと賃金より先に雇用拡大があるという意見ですが、雇用の流動性高い非正規雇用の拡大はあっても、流動性の低い正規雇用の拡大はあまり見込めない気がします。(特に日本では) 従って雇用拡大も限定的かと
コメントの投稿
闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム
Ads by google
Ads by Google
最新記事
最新コメント
全記事表示リンク
フェイスブック
カテゴリ
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

05月 | 2017年06月 | 07月
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -


ブログ内検索
Loading
お問い合わせ

※ページが見れない・表示されないという方はお手数ですが、原因究明のためお使いのOSとブラウザを記述の上お問い合わせ頂けますようお願い致します。

名前:
メール:
件名:
本文:

闇株新聞プレミアム

各種メディアに掲載されている闇株新聞の裏・・・

闇株新聞プレミアム