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「鉄の女」マーガレット・サッチャーの死去

2013年04月10日

「鉄の女」マーガレット・サッチャーの死去

 昨日(4月8日)、「鉄の女」と呼ばれたマーガレット・サッチャー英国・元首相がロンドン市内で亡くなりました。87才でした。

 サッチャーは、雑貨商の娘という身分ながら1959年に下院議員(保守党)に初当選し、1979年に英国経済の復活を掲げて選挙で保守党を大勝させ、そのまま英国初の女性首相に就任しました。

 サッチャーは、英国の統一通貨・ユーロ加盟に大反対でした。ユーロ導入の環境整備のための欧州為替相場メカニズム(ERM)への加盟も認めませんでした。

 ERMとは、自国通貨を欧州通貨単位(ECU)に対して上下2.25%以内に維持するもので、イタリア・リラだけは上下6%まで認められていました。

 サッチャーは、伝統あるポンドを捨てることも、通貨主権を失うことも、到底容認できなかったのです。しかし徐々に政財界のユーロ推進派に押され、1990年11月に辞任してしまいます。

 サッチャー辞任の1か月前の1990年10月に、英国はERMに加盟します。そして1992年9月にジョージ・ソロスなどのヘッジファンドに売り浴びせられ、ERMを離脱します。英国政府はポンド買い支えで33億ポンドの巨額損失を被りました。

 しかしその後の英国は、ポンド安を背景に空前の好景気となります。またポンドは今もユーロ導入後の新しいERM Ⅱに加盟しておらず、将来的にもユーロに加盟する可能性はほとんどありません。

 しかしサッチャーが、ここまで頑強に反対していなかったら、今頃ポンドは消滅していたかも知れません。

 またサッチャーは外交面でも、1982年3月に南大西洋のフォークランド諸島の領有権を巡りアルゼンチンと戦闘状態となり、同年6月に勝利を収めました。

 さらに余勢を駆って同年9月、香港島と九龍半島南部の英国主権の延長を鄧小平に掛け合います。

 英国は1842年の南京条約(アヘン戦争後の講和条約)で香港島と九龍半島南部を清から譲渡されており、九龍半島北部と新界地区は緩衝地として1997年まで租借していました。サッチャーはこの租借地だけを返還し、引き続き香港島と九龍半島南部の主権を維持しようと考え、中国の土地賃借契約期間である15年を意識して1982年に訪中します。

 しかし鄧小平に、新界から供給している電気・水を止めてでも香港を「回収」すると恫喝され、引き下がらざるを得ませんでした。

 あとサッチャーは規制緩和・自由競争主義者で、1986年に金融ビッグバンを導入しています。しかしこれはシティーの金融市場再生のためというより、証券取引に関する独占禁止政策だったようです。

 これで伝統ある英国のマーチャント・バンクは、すべて外資の傘下に入り姿を消したのですが、結果的には世界の金融センターとしてのシティーの地位は向上して、現在に至っています。

 これがサッチャーの行った政治です。

 サッチャーは後年、認知症を患っていたようです。その生活を中心に描いた映画「鉄の女の涙」が2011年に製作されています。

 サッチャー役のメリル・ストリープが、アカデミー主演女優賞を文句なく獲得しました。メリル・ストリープの凄いところは、役どころの出身地・身分によって微妙に違う英語を完璧に話すことで、サッチャーの「英国庶民の英語」も完璧に話していました。

 サッチャーは、女性であり庶民階級の出身という2重の差別を受けながら、活躍していたことになります。

 「偉大な政治家」がまた1人、世を去りました。

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鉄の女も
息子に関してはね~ 母として・・・・
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