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日本上陸「ハフィントン・ポスト」の野望

2013年05月10日

日本上陸「ハフィントン・ポスト」の野望

 米国を代表するウェブニュースのハフィントン・ポスト(THE HUFFINGTON POST)が朝日新聞と「共同」で運営する日本語版のハフィントン・ポスト・ジャパンが、5月7日に公開されました。

 この「共同」の意味はあとで書きますが、本家のハフィントン・ポストについては解説が必要です。

 ラジオやテレビの司会者で、作家、コラムニストでもあったアリアナ・ハフィントン女史が2005年に創業したハフィントン・ポストは、全米で最も読まれているニュース・サイトの1つです。

 月間の訪問者数が5000万人、投稿件数が800万件、寄稿するブロガーが3万人とも言われ、米国以外にイギリス、カナダ、フランス、スペイン、イタリア版を展開しています。

 実はハフィントンは、2011年にAOL(アメリカン・オンライン)に3億1500万ドルで身売りしており、ハフィントン女史はすでに十分な創業者利得を得ているのですが、今もハフィントン・ポストの編集長で最高権力者です(CEOは別にいます)。

 ハフィントンのビジネスモデルは、全米だけではなく全世界の既存メディアからのニュースをチェックし、反応の大きそうなニュースを自社サイトで「紹介」します。つまり自社の独自ニュースはごく一部で、取材費がほとんどかかりません。

 それらの「紹介」されたニュースに対し、登録されたフリーの記者・ブロガーがコメントやオリジナル(意見)記事を書きます。基本の原稿料は無料なのですが人気のあるこれらのコメントや記事に対して、当然に訪問者数やリンクしているツイッターなどSNSの使用頻度に応じた「出来高制」のインセンティブが支払われているはずです。

 そのようにしてハフィントンはPV(ページビュー)を増やし、ウェブ広告料を稼ぐのです。

 ハフィントン女史は筋金入りの保守ですが、ハフィントン・ポストの論調はリベラルです。その方がサイトへの訪問者数が増えるからでしょう。

 ハフィントンは「他社の取材したニュースサイトから反応の大きそうなものを中心に掲載し、出来高制のコメントでさらに読者の関心を引きつけ、サイトへの訪問者数やリンクしたSNSの使用頻度を最大化して広告料で稼ぐ」ビジネスモデルと言えます。

 米国でもカナダでも欧州でも「急拡大中」のニュース・サイトなのです。

 危惧されるのは、サイトへの訪問者数と広告料の拡大を「最大目的」としているため、ニュースの選別やコメントの論調が「読者の関心を引くことありき」になる恐れがあることと、広告代わりのニュースやコメントが紛れ込む(ステルスマーケティング)可能性が排除できないことです。

 その日本語版がいよいよスタートします。

 冒頭に書いた朝日新聞と「共同で」の意味ですが、実は日本語版の正式名称が「THE HUFFINGTON POST in association with THE ASAHI SHIMBUN」となっています。

 正式名称を見る限り、あまり「共同で」のニュアンスではありません。

 朝日新聞の木村社長は会見で、「これまで134年間メディアを運営し、その中で他紙に先駆けてオピニオン面を立ちあげた強みがある。従来の供給面が強い媒体から、読者参加型のウェブメディアによって新たな公共益、言論文化を作っていきたい」と話しました。

 本誌は、以前からハフィントンのビジネスモデルに強い関心を持っていました。本誌がハフィントンを目指しているというわけではないのですが、日本では特に読者参加型の討論の場がほとんど無いため、そこだけは部分的にでもトライしてみたいと思っています。

 しかしそれ以前に、ハフィントンの日本市場での野望と、朝日新聞の希望的観測の間には、最初から「微妙な距離」があることだけは、はっきりと分かります。

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コメント
なんな中途半端な奥歯に物がはさまったような言い方ですね。
クリックして下さいと言うならもっとはっきり述べたらどうです?
どうしても、この手のサービスは広告モデルになりますが、単純な広告モデルもつまらないのでキュレーション広告など斬新な広告モデルを築いてほしいものです。個人的には会員制で収益を見事に出しているニコ動こそ日本が世界に誇るサービスだと思いますが。
取材しないのでコストがかからない・・・のはいいとして、コストのかかっている既存マスコミへのタダ乗りはどうなるのでしょう。
リンク誘導だけならまだしも、コメント・オリジナル記事などをつけるのを売りにするとなると結構問題が大きいような。
「引用」であくまで通すんでしょうか。
昨今の極東情勢を鑑みるに、日中関係におけるセンセーショナルなポジションを米国メディアが獲得しようとしているかも、という解釈でよろしいでしょうか?
ソニー決算
決算を受けての大量の空売の動向が気になるところです。
以前お書きになったCBの行方も含めてご教授いただければと思います。
いまのところ変化は見られませんが、例のS.C.Lの所在地宛先がドイツ銀行内になってるのが面白い。
朝日と組んだ時点で失敗
日本の知識層、富裕層が朝日新聞をどうみているのか。この会社は裏は中国につつぬけである。人民日報日本支社はかつて朝日新聞内にあり、主要メンバーは朝日OBである。

つまり組む相手を間違えた。これが読売か日経だったら成功するかも知れないが朝日となった時点でおしまいである。

ということで、ハフィントン・ポストが朝日と組んだ段階でだれもまじめに取り合わないとおもわれる。
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