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成長戦略第3弾に市場が失望した理由

2013年06月06日

成長戦略第3弾に市場が失望した理由

 本日(6月5日)の日経平均は、安部内閣の成長戦略第3弾に新鮮味がなかったことから急落し、518円安の13014円となりました。

 さて本誌は、安倍内閣の経済政策や日銀の金融政策を「批判ばかりしている」とのご意見を良く頂くのですが、本誌は以前から「どんな方法を使ってでも円安・株高にさえしてしまえば、それが市場心理を好転させ、本格的に経済が回復する可能性が出てくる」と主張していました。

 安倍内閣の経済政策や日銀の「異次元」金融緩和で、とにかく円安・株高が実現したところまでは大いに評価しているのですが、現時点の重要課題は「市場心理の好転を維持する、もしくは後退しないようにする」ことであり、そのためには「金融緩和の副作用や、市場の予想外の反応」には丁寧に対応して市場の不安を取り除かなければならないのです。

 成長戦略第3弾は、その内容に新鮮味がなかったからではなく、現時点での市場(国民)の「最大関心事」から全く遊離していたので失望感が出たのです。

 「最大関心事」とは、金利(国債利回り)の上昇と日経平均の下落のはずです。

 さてその市場(国民)の「最大関心事」に対する安倍内閣・主要経済メンバーの発言を見てみましょう。

 日経平均の急落について甘利明・経済再生相は「日本は長い間デフレの病に伏せっていたので、極めて驚くようなスピードで立ち上がれば、立ちくらみもある」、同じく浜田宏一・内閣官房参与は「この程度では問題ない。日本全体が破産に向かうようなときには、(株価対策は)何かやらなければならない」でした。

 この程度なのです。

 最近の国債利回りの上昇についても浜田・内閣官房参与は「名目金利が上昇しているが、期待インフレ率が上昇しているので、実質金利はまだマイナスのままであり、消費や設備投資が増えるので日本経済にはプラスである」との従来の主張を全く変えていません。

 つまり安倍内閣の経済政策(アベノミクス)も、日銀の「異次元」金融緩和も、すべてこの「期待インフレ率さえ上昇すれば(仮に名目金利が上昇しても)、実質金利が下がるので経済にはプラスである」という浜田教授(だけではないようですが)の理論が「大前提」になっているのです。

 少なくとも昨今の国債利回りの急上昇と、それを受けた日経平均の急落を見ていれば、その大前提が「大間違い」であることが明白です。

 「大間違い」だったことが問題なのではなく、それを「全く修正しようとしていない」ことが大問題なのです。

 だから国債利回りの上昇と日経平均の下落が続き、市場(国民)がますます不安になるのです。

 誤解のないように繰り返しますが、本誌は「どんな方法を使ってでも、まず円安・株高にすべき」と主張していたので、アベノミクスと「異次元」金融緩和を批判しているわけではありません。ただ国債買入れの方法論に異論を唱えているだけです。

 しかし市場から大間違いを指摘されているなら、早急にその説明と対策が必要であり、さらに「大胆な修正」を加えるべきなのです。昨日付け「何でもありとなってきた安倍首相と黒田総裁」で、その一例を書いてあります。

 そこへ市場の最大の関心事から大きく遊離した成長戦略第3弾が出てきたので、失望と言うより「しらけて」しまったのです。

 それが本日の日経平均急落の「根本的原因」のように思います。

 せっかくなので成長戦略第3弾を読んでみました。感じたことは「何で、カジノが入っていないのだろう?」だけでした。

 きっと水面下の調整(各省庁と地方の思惑・利権の調整)が終わっていないのでしょうね。


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コメント
下げてもうけたい筋が理由付けに利用しただけ
昨日の株の下げは、安部さんの第三の矢に失望したというより、下げてもうけたい筋が理由付けに利用しただけだと思います。為替や長期国債利率変化などさまざまな筋書きをばくちの上げ下げに利用してるだけです。もっと大胆な施策を期待して法人税の引き下げなどがあったらなどと言ってる人もいますが、そんなことをしたらやりすぎだと言われます。
GPIF運用は?
昨日の下げは、GPIF運用の弾力化がロイターなどで報道されていましたが、成長戦略に出てこなかったからでしょう。
なんでも200兆円の運用で株価を押し上げることが明確になれば、みんな株を買いますからね。それを裏切ったのですから・・・。なぜ年金運用の弾力化の発言がなかったのかが気になります。
私も上の書き込みの天地玄黄さんの見方に賛同しますね・・
言いがかり的な下げですからね。
資産インフレにするって政府が云えば
市場も反応するでしょうがね。

副島隆彦氏のブログの書き込みで 誰だか名は忘れましたが
今の市場の問題点をズバリいってますね・・
実質金利が低下すれば景気にプラスというのは経済学の常識ですが、それを異端のように言われてはね。
その常識が「大間違い」であると判断する根拠としては「国債利回りの急上昇と、それを受けた日経平均の急落」を挙げられています。国債利回りの急上昇はまあいいでしょう。4月中におおむね横ばいだった後、5月の上旬から中旬にかけて急上昇している。5月下旬から上昇は一服しているけれど。でも、もう一つの日経平均は、5月中旬まで勢いよく上がっていましたよね。異次元緩和の発表は4月上旬。4月から5月中旬までは正解だった政策が、5月下旬からは大間違いになったのかな?そんなわけありませんよね。
通貨危機等のショックがあった場合はともかく、1か月や2か月の市場の動きで政策を左右するなんて愚の骨頂だと思いますがね。
必要なことはさらなる追加緩和
たしかに期待インフレ率は上がり名目金利上昇を差し引いても実質金利は低下しているとは思います。ただし、現状程度の実質金利低下でインフレ目標が達成できるのかというと疑問です。期待インフレ率の上昇幅と名目金利上昇の上昇幅との間にもう少し差が出ないと厳しいように思えます。今のオペレーションの限界がそろそろ見えてきたのだとすると、必要なことはさらなる追加緩和です。今年末のマネタリーベース200兆円は金科玉条とすべき数字でもなんでもありません。柔軟に引き上げたら良いかと思われます。
ラッキーセヴンを逃がし男
再三再四の円相場の急騰や東京株式市場の大幅下落などの大荒れ市場に対して,麻生財務大臣は市場動向やそれが日本経済に与える影響などを注視する.と言ってるが,それでいいのか?どうしたら問題を解決できるのか,何も政策手段を打てないのは,解決能力が無いのではないのか?注視するのは誰でも出来る.政策手段を打たなければならない.例えば,田村厚生大臣にGPIFを一部介入させるとか,日銀にETF買いをいれさせるとか,他にも多種多様にあの手この手があるではないか?
よく調べたら一番売ってるのは外人ヘッジファンドより日本の機関投資家と個人投資家らしいですね。
問題は遅れ個人投資家が参入して来てこれだけ遣られると、市場の活性化に影響がでますよね・・
日銀ETFも日経225の指数関連銘柄だけじゃなく
きめ細かく拾って呉れなければ意味ないですね。
しかし、そうは云っても三井住友も下げてるし
市場から収奪して社員のボ~ナスに当てれと
政府から指示が出てるんでしょうかね?
うがちすぎですね・・
高級ワイン、高級料理を喰って景気上向きを演出していたた連中はど~なったでしょうか 笑

日本版ヘッジファンドが必要な時じゃないのかな。
溜池通信では別の見方をしており、闇株の分析は薄っぺらいと喝破されてる。

そうなんだろうなあと思う。
前略  私は初心者個人投資家です。本ブログにコメントをお寄せの有能で経験のある政治経済学者の皆様へ。アレヤコレヤ能書きを開陳されていますが、闇株編集部には刃が立ちませんね。あっさりと認めることが,自身の名誉と誇りを保つ唯一の道と心得よ。アベノミクスがウマク進んでも、僅か数年の話。資本主義の賞味期限は過ぎているのだから。私は今、少しずつゴールドを取得。何年後なのかは特定出来ませんが、株は又、泡と消え。新しき秩序が出現か。私はそれを待望祈念。

反論がなく やや淋しい感じかな
前略  2013年4月5日付、「原発事故を考察」や同6月10日付、「資本主義の賞味期限切れ」に対する反論やコメントがなく残念。闇株をお読みの皆様は、私のように「人を小馬鹿にし、未来予測をする人間は鼻持ちならない」はず。もう此奴には投稿する気力さえ失わせる位の反論を待つ。勿論、賛同応援支持尚可。 追伸:闇株編集部殿  ・当面する私の問題意識は、中国の体制が、「あと何年もつか」ということ。自由と民主主義を押しとどめることは不可能と推論。あと5年くらいかなと。プーチン体制はシブトイので10年くらいと予想。いつか、タイミングを見計らい中露の分析を心よりお待ち申し上げます。
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