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日本取引所グループと世界の取引所

2013年07月03日

日本取引所グループと世界の取引所

 本日(7月2日)の日経平均は246円高の14098円となり、約1カ月ぶりに14000円台を回復しました。FRBの量的緩和の早期縮小懸念も中国の「影の銀行」問題もそのまま残っているのですが、夕刻に1ドル=100円台となるなど円安がフォローとなりました。

 日本取引所グループの株価も650円高の10850円、時価総額で5957億円となりました。発足した本年1月4日の3885円から2.8倍となっています。

 さて本日は、日本取引所グループを含む世界の取引所についてです。「証券取引所」と書いていないのは、世界ではコモディティや為替などの金融商品や各種デリバティブの全てを一元的に取引する「総合取引所」の時代に入っており、世界的に取引所の再編がダイナミックに行われています。

 いままで何度も書いたのですが、「取引所」は国家にとって大変重要な基幹インフラです。経済や金融部門の国際競争力を強化するためには、どうしても国際競争力を兼ね備えた取引所が必要となります。

 日本では証券取引所を統合して本年1月に日本取引所グループが発足しました。株式関連の取引を完全に独占する「巨大な官製取引所」が誕生したのですが、世界の取引所のダイナミックな再編を見ていると、「これでいいのかなあ?」とつい思ってしまいます。

 さて先週の6月24日に、欧州委員会がICE(Intercontinental Exchange)によるNYSEユーロネクストの買収を正式に承認しました。

 NYSEとは、もちろん1792年発祥で世界最大のNY証券取引所の運営会社で、2007年にパリ・ブリュッセル・アムステルダム証券取引所(のちにリスボン取引所が合流)を運営するユーロネクストを買収してNYSEユーロネクストとなりました。

 上場している企業の時価総額は、本年5月末現在で18兆9064億ドル(NYが15兆8695億ドル、ユーロネクストが3兆369億ドル)となっています。これに次ぐのがナスダックOMXの6兆3565億ドル(ナスダックが5兆2795億ドル、北欧諸国の証券取引所を運営するOMXが1兆770億ドル)、日本取引所グループの4兆2328億ドル(大阪やJASDAQを含む)、ロンドン証券取引所の3兆8284億ドルと続きます。

 一方、ICEとは2000年にエネルギー関連商品の電子取引所としてアトランタでスタートし、現在では農作物、非鉄金属、金融商品、通貨、天候デリバティブなどを広範囲に取り扱う、全世界にネットワークを完成させた急成長の電子取引所です。

 このICEが昨年12月にNYSEユーロネクストを82億ドルで買収すると発表していました。米国では既に承認されているため、今回の欧州委員会の承認で完全に決定となります。

 欧州委員会の承認が必要だったのは、ユーロネクストがNYSE傘下であることと、同じくNYSE傘下にロンドン国際金融先物取引所(LIFFE)があったからです。またICEの最大の目的がこのLIFFEだったと言われています。

 もう一度繰り返しますが、2000年創業のICEがNYSEユーロネクストを買収したのです。

 また一昨年NYSEユーロネクストは、ドイツ証券取引所との合併で合意していたのですが、これは欧州委員会に拒否されて破談になっていました。この時も、新会社の取締役と株主の過半数はドイツ証券取引所が握る、実質的にドイツ証券取引所によるNYSEユーロネクストの吸収合併でした。

 つまり圧倒的に世界最大の上場時価総額をもつNYSEユーロネクストでも、株式関連だけでは生き残れないと認識しており、ICEの豊富な品揃えと電子商取引のインフラに組み込まれる道を選んだことになります。

 7月1日現在、ICEそのものの時価総額は129.5億ドル(1兆2950億円)と、昨年12月の買収発表以降で5割上昇しています。

 一方、NYSEユーロネクストは100.6億(1兆60億円)なので、単純に合計すると時価総額が230億ドル(2兆3000億円)ある巨大取引所の誕生となります。日本取引所グループは約6000億円です。

 それではNYSEユーロネクストを買収したICEが、世界最大の時価総額の取引所となるのかというと、上には上がいます。

 続きます。


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東京は手口さへ公開されてません、今は。縦軸に機能評価項目・横軸に世界の取引所、これを調査分析して公開したら馬鹿な管制取引所も黙っていられなくなる。ぜひ著作を。
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