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Jトラストのライツイシューの権利行使が終了

2013年08月02日

Jトラストのライツイシューの権利行使が終了


 7月30日にJトラスト(東証2部上場・コード8508)のライツイシューの権利行使期間が終了し、暫定集計では割り当てられた新株予約権6310万株(行使価格1800円)の86.0%に当たる5426万株が権利行使され976億円の資金調達となったようです。

 Jトラストの株価は、昨年11月中旬が1200円前後、本年3月中旬でも1800円前後でしたが、ライツイシューの発表直前の5月中旬には4560円の高値となっていました。しかし新株予約権割り当て権利付き最終日の5月27日には2310円と、高値の約半値になっていました。

 しかしこれは行使価格の1800円以上の株価は「無かったもの」と考え、権利行使されてJトラストに払い込まれる金額を最大化し、かつ既存株主(約48%を保有していた藤澤CEOをはじめ)の利益を最大限に守った、大変に「したたかな」増資だったといえます。

 公募増資でも第三者割当増資でも、新株が発行される限りは株価が下落するため、当局の推奨しているライツイシューにしたはずです。そうすれば少なくとも当局に「嫌な顔」をされず、「有利な点」も多いからです。

 「有利な点」とは、例えば公募増資や第三者増資では発行済み株数の25%以内でなければならないのですが、ライツイシューでは無制限です。新株予約権をすべて既存株主に割り当て、かつ権利行使しなくても新株予約権のまま換金する場が提供されるため、既存株主の利益を損なわないと考えられるからです。

 しかし「最大の利点」とは、何かと制限がある経営者の自社株売買が、割り当てられる新株予約権の売買も含めて問題視されないことのように思います。難しい問題ですが、新株予約権の取引期間であれば(例えば決算発表前などのインサイダー情報があったとしても)経営者が自社株を売買できるような気がします。

 経営者も一般株主も、ライツイシューの期間中は株主として「同等」に扱われるべきと考えられるからです(正確にはもっと調べます)。

 事実、ライツイシューの発表前に3005万株(約48%)を保有していた藤澤CEOは、保有株式も割り当てられた新株予約権も自由に売買し、最終的には2713万株を権利行使して488億円を払い込んでいます。しかし以前からの保有株の大半を外資系証券を通じてブロックで売却しており、最終的な持ち株は3738万株(32%弱)となり実際の資金負担は92億円ほどだったようです(大量保有報告書から推定。藤澤氏個人の関連会社分を含む)。

 Jトラストのライツイシューでは、権利行使の最終日(7月30日)直前に株価が権利行使の1800円を下回ることもあったため最終的には100%の行使とはならなかったのですが、それ以外は「大成功」だったといえます。

 権利行使終了後の本日(8月1日)の引け値は2166円と「大幅上昇」となっています。払い込まれなかった新株予約権が「消滅」したため、当面の売り圧力が無くなったからと考えられます。

 しかしJトラストのライツイシュー「大成功」の要因は、直前の株価の急上昇分を「惜しげもなく捨てた」ことと、何よりも大株主でもある藤澤CEOが権利行使を早めに宣言して市場を安心させたことです。

 サラリーマン経営者ではできない芸当です。従ってすべてのライツイシューが成功するというわけではありません。

 ちなみに藤澤CEOは、92億円の自己資金で976億円の資金調達を成功させたのです。確かに持ち株比率は48%から32%まで下がるのですが、こういうのを「ライツイシューを使った大成功のファイナンス」というのでしょう。



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コメント
上場廃止となったインデックスについて質問したいことがあります。
過去の記事で、

> 7月4日に民事再生手続き開始が決定されたことや、そうはいっても傘下にアトラスなどの「価値のありそうな企業」や「有望コンテンツ」がありそうなことを囃しているようですが、民事再生手続きでは株主資本は真っ先に切り捨てられるので発行株式に価値が出ることは絶対にありません。

とありますが、これはもし仮に事業譲渡で負債総額を超える額の資金を入手できたとしても、既存の株主資本は確実に切り捨てられるという理解でいいんですかね?(もちろん、実際にそんな高値で譲渡できるとは全く思いませんが)
それは今後提出される再生計画に株式取得と100%減資が組み込まれており、それを裁判所が認めたら(譲渡で得た資金で全債権者への弁済が終わったとしても)株主総会にかけずとも株式取得と100%減資を達成できるからでしょうか?
プロパストは民事再生法適用後も上場を維持したので、民事再生=100%の既存株主資本の切り捨てとは限らないと思いますが、闇株新聞様が「絶対」と断言した理由について、素人にもわかりやすく解説して頂けたら幸いです。
8月2日(ブルームバーグ):民事再生手続き中でゲーム事業をてがけるインデックス (東京都・世田谷区)の事業譲渡のための入札で、セガサミーホールディングス を含む約20社が関心を示していることが分かった。事情に詳しい関係者によると、早ければ来週にも候補先を絞り込み、月内にも譲渡先を決める方針だ
関係者によれば、今週行われた一次入札では約200億円を提示した企業があるという
巨額調達のJトラスト、買収で「楽天モデル」目指す
楽天や、ヤフーなどを今後目指すビジネスモデルの例に挙げた。民事再生手続き中でスマートフォン向けアプリなどを手掛けるインデックス の事業取得にも関心を示した
Jトラストが取得に興味を示すゲーム会社、インデックスの事業譲渡の入札では、事情に詳しい関係者によるれば、セガサミーホールディングス を含む約20社が関心を示している (ブルームバーグ)
FACTA
FACTAという、オリンパスを最初?に指摘したメディアが、Jトラストの闇として記事としてから、著しく株価が下落しています。この記事に着いてどう思われますか?また、今後の株価の動向について、コメント頂けませんでしょうか??
行使価格1800円割れしてから暴落幅が大きくなってきましたね
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