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舞台を海外に移したオリンパス事件の始まり

2013年09月05日

舞台を海外に移したオリンパス事件の始まり


 本年7月5日付け「オリンパス事件・元会長らに有罪判決」で、国内におけるオリンパス事件は区切りを迎えたものの、海外におけるオリンパス事件が華々しく幕を開けるはずだと書きました。

 判決文の中にご丁寧に「上場会社のトップが取締役らと緊密に協議して実行した組織的犯罪である」と書き加えられており、これが今後の海外からの訴追に対し、オリンパスを著しく不利にするとも考えられるからです。

 本日(9月4日)、オリンパスが「英国重大不正捜査局(SFO)による当社および当社子会社の訴追について」とのIRを出しました。

 これは英国法人であるジャイラス社(オリンパスの連結子会社)の2009年度及び2010年度の決算関連書類の会計監査人に対する説明が、重要な点において誤解を生じさせるもの又は虚偽のものであり、これが「英国2006年会社法・第501条違反」の罪を構成するというものです(IRより)。

 英国重大不正捜査局(SFO)とは、2011年10月に解任される直前のウッドフォード社長(当時)が最初に資料を持ち込んだところです(FACTAの記事を英訳したものだけだったようです)。ウッドフォードは最終的に1000万ポンド(当時の為替で約12億3000万円)の退職金をせしめています。まあ菊川会長(当時)にとっては明らかな人選ミスだったようですね。

 IRからは、英国法人ではないオリンパス本社が、どのような構成で訴追の対象になったのかは読み取れませんが、親会社なので止むを得ないのでしょう。

 今後は英国刑事法院(Crown Court)に送致されますが、オリンパス側にほとんど反論の余地がないため、かなりの額の罰金(もしくは和解金)が科せられるはずです。

 一般論ですが、このような世界的な金融犯罪に対しては、英国当局と米国当局は緊密に連携しています。

 オリンパスの場合も、間髪をいれずに米国当局(司法省とSEC)がでてくるような気がします。もともとオリンパスは米国市場でADRが取引されているため直接「証券詐欺」の被疑者になり、損失隠しの舞台となったアクシーズ・アメリカは米国法人なので、もっと構成が簡単です。

 さらにアクシーズ・アメリカ代表の佐川肇と、実際の資金決済にかかわったチャン・ミン・フォンは、間違いなく米国当局と司法取引をしており、オリンパスに不利な証言を「山ほど」積み上げているはずです。

 米国でもオリンパスは完全に「外堀」を埋められており、やはり巨額の罰金(もしくは和解金)が科せられることになりそうです。

 オリンパスに日本の裁判所が科した罰金は(わずか)7億円でしたが、英国と米国の当局は「そんな控えめな額」では済みません。少なくともオリンパスは冒頭にも書いた判決文の「組織的犯罪である」のところだけでも取り消しを求めて控訴しておくべきだったと思います。

 これは考え方によっては、株主のためにとるべき行動を怠ったとして「株主代表訴訟」の対象になるかもしれません。

 適切な表現ではないのですが、損失隠しは「国内で完結させて」「会社ぐるみといわれないように慎重に」行うべきだったのです。

 本日は「2020年オリンピック開催地決定が迫る」の予定だったのですが変更しました。オリンピックの話題は明日にします。


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コメント
8/19R&I格付
「BBB-」→「BBB+」に2段階引き上げ

理由
・自己資本が1134億円増強
・今後も利益・キャッシュの蓄積が見込める
・訴訟や罰金による損失発生リスクを考慮しても、中期的に一定の財務基盤を確保できる見通し
・医療事業の収益基盤の強さなども評価

当日の株価は『爆上げ』してましたが、この格付アクションが正しいのか間違っているのか今から興味津津です。
元銀行員罪を認める
判決は1月10日に宣告されます。彼は、懲役最高5年を科せられる可能性があります。ロイター9月18日配信。

もう一人の日本人の行方もきになります。
FBIはいつごろ日本再上陸しそうでしょうか?
同見解の記事がありましたが
「英訴追で上がったオリンパス事件第2幕
FBIに渡った極秘資料の中身」ダイヤモンド

なんか映画の予告編みたいでワクワクしますね♪
オリンパス社長、「訴訟には着実に対応できた」引当金計上で
2011年に有価証券評価損などの損失を隠していた問題で訴訟を起こされた件で、決算で170億円の訴訟損失引当金を特別損失として計上したことについて、「着実に対応できたと思う」との見方を示した。
この結果、2014年3月期の連結純利益は前期比62%増の130億円と従来予想の300億円から下方修正した。
現在、適時開示の対象となっている訴訟は4件あるが、うち3件の計440億円について引当金を計上したという。請求額と引当金の差異などについての質問に対し、出席した役員は「内容についてはまだ係争中なので控えさせて頂く」と述べた
その上で「専門家の意見や過去の判例などを勘案した上で、合理的であろうという数字を引き当てた。訴訟がその段階まで進んできているということをご理解頂きたい」と説明した。日経新聞より
vsFBI
1月10日公判(結審?)予定だったのが延期されたんでしょうかね?
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