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なぜ下がった? 日経平均

2013年09月18日

なぜ下がった? 日経平均


 三連休明けの本日(9月17日)の日経平均は93円安の14311円となりました。別に大幅に下落したわけではないのですが、本日の下落は「要注意」のような気がします。

 そう思う理由は、それぞれの材料が相場に与える影響が、今までと違っているからです。このようなときは相場に影響を与える材料の「優先順位」を変更する必要があるかもしれないのです。

 まず連休中に、オバマ大統領がシリアの化学兵器の取り扱いについてロシアと合意し、実質的にシリアへの軍事介入を断念しました。オバマ大統領の指導力が低下していることはともかくとして、原油価格が先週末に比べて2~3%下落しました。

 同じく連休中に、次期FRB議長としてオバマ大統領が推薦したばかりのローレンス・サマーズ氏が「あっさりと」辞退してしまいました。これもオバマ大統領の指導力が低下していることになるのですが、FRBが予定よりも早く量的緩和を打ち切ってしまう懸念は後退しました。

 これを受けて昨日(9月16日)のNY市場では、株式が118ドル高の15494ドルとなり、ドルも先週末の1ドル=99.35円、1ユーロ=1.3295ドルから、1ドル=98.70円、1ユーロ=1.3380ドルまで「ややドル安」となっていました。

 つまり本日の日経平均の強気材料が「シリア軍事介入断念」「原油安」「NY株高」、やや弱気材料が「ドル安(円高)」だったのですが、ドルは本日の午後には1ドル=99.30円と先週末の水準まで戻していました。

 そうした中で、本日の日経平均が93円安だったのです。

 確かにFOMCが本日から開催され日本時間の19日(木曜日)未明に量的緩和縮小が決定される可能性が高いからとか、朝方は「やや円高」だったからとか、先々週末のオリンピック招致決定で上昇しすぎていたからとか、消費増税が予定通り来年4月に実施されそうだからなどの「後講釈」は成り立ちます。

 しかし昨年末に安倍政権が発足して以来、「ここまで海外の強気材料がそろった中で日経平均が下落した」ことは、あまり記憶にありません。

 だから「要注意」なのです。

 それに加えて本日の10年国債利回りが、0.71%まで低下していることも非常に気になります。

 これもサマーズがFRB議長を辞退したため急激な量的緩和縮小が遠のき、米国の10年国債利回りが「やや低下」しているとの「後講釈」も成り立つのですが、もともと米国10年国債利回りは本年5月初旬の1.6%から3%近くまで上昇していたので(昨日は2.88%)、その間に「世界で唯一利回りが低下している」日本の長期国債との連動性はありません。

 長期国債利回りは、近い将来の経済状況を暗示しているのです。日銀が買い入れているので利回りが低下しているのではありません。このタイミングで日本の10年国債利回りが低下するのは、日本経済の先行き低迷を暗示していることになってしまいます。

 それでは実際に今週のFOMCが量的緩和縮小に踏み切れば、まず米国の金融市場はどうなるのでしょう? 規模はともかく、縮小されることはほぼ確実です。

 本誌の予想は、米国景気の減速懸念が多かれ少なかれ出るので「米国長期金利の上昇が止まり、たぶん低下を始める」そうすると「期待で買われすぎていたドルが反落する」そして「金利低下とドル安で米国株が再度買われる」だと思います。

 そうなると日本市場は、「やや円高になり、少なくとも円安が進むことはない」、「それに反応して日経平均がやや下落するも、米国株の堅調さをみて再上昇する可能性が強い。しかし中国などの新興国株の下落は続くので要注意」、「もともと米国長期国債と連動していない日本長期国債利回りは低いまま、あるいはさらに低下」となりそうです。

 このタイミングで予想しておくのは、違っていれば相場に与える材料の「優先順位」を間違えていたことになり、すぐに修正することができるからです。

 材料から相場を判断するのではなく、相場から材料を「優先順位」で並べて次に備えるのです。


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コメント
GDP瞬間風速と五輪で、消費増税を決めるのか? -首相に経世済民の覚悟を問う-
中長期で見れば、やはり消費増税が最大の相場要素だろう。
増税を既定事実と見る向きもあるが、増税すればとてもまともな経済運営が可能とは思えない。


■GDP瞬間風速と五輪で、消費増税を決めるのか? -首相に経世済民の覚悟を問う-

寿ぐべき東京五輪、喜ぶべき再興の兆し。
日本時間8日未明、2020年オリンピック東京開催が決まり、翌9日には4-6月のGDP改定値について、年率換算で実質3.8%増(名目3.7%増)と高い値が発表された。( http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MSKVYG6S972U01.html )

五輪決定と高いGDP増は、真に国民として寿ぐべき喜ばしい事であると共に、国のリーダーとして安倍首相の運の強さを感じずにはいられない。

◆一過性GDP増と五輪効果◆
これを受けて、安倍首相は来年4月に消費税を増税した場合の景気マイナス効果に対する経済対策の策定を指示し、主要マスコミは首相が増税を決断したと報じた。
直後に菅官房長官が、首相が増税を決断した事実はないと否定したものの、大和総研の熊谷亮丸氏等の証券会社系エコノミスト達は消費税増税が決定的になったと喧伝し、政府与党幹部の中には「消費税を上げない理由が無くなった」と越権発言をする者も現れ、10月に行われる安倍首相の最終判断を前に消費増税が早くも既定事実化されつつある風情だ。

しかし、GDPの瞬間風速と東京五輪決定をもって消費増税に進むのは下策と言わざるを得ない。

東京都などの試算では、13~20年の7年間で国内経済にもたらす直接の経済波及効果は約3兆円。約15万人の雇用を創出すると予測する。
( http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0302Y_T00C13A9GO2000/ )
これは年率GDP伸び率にすると、0.09%の押上げ効果に過ぎない。
しかも、政府・東京都支出である5千億円程度の施設総工費を含めた数字である。

なお、大和証券の木野内栄治チーフテクニカルアナリストは経済波及効果を東京都等の資産の50倍の総額150兆円規模になるとするが、もしそれが本当に実現するなら年率実質GDP4%成長となり、そもそも消費税増税は不要となるだろう。

また、4-6月のGDP改定値は、やるべき事をやらなかった民主党政権下で溜まりに溜まったものが、黒田日銀による異次元の金融緩和とそれにより派生した円安効果で一気に戻ったもので1年とは持たない一過性のものである。

◆第3の矢は何処へ行った?◆
やはり、本格的な持続的成長の為には、将にアベノミクス第3の矢、成長戦略の具体化と実施を待たなければならない。

東京五輪を、早くも「アベノミクス第4の矢」と位置付ける向きがある。
しかし、第3の矢は何処に行ったのか?
成長戦略の現状はどうなっているのか?
政府の経済財政諮問会議や産業競争力会議では、竹中平蔵氏らの規制緩和派と藤井聡氏らの公共工事を含んだターゲットポリシー派が対立して、何一つ具体的なものが決まっていない。
規制緩和の内容と方法の中に良いものと悪いものがあり、ターゲットポリシーの内容と方法の中にも良いものと悪いものがある。
それらを腑分けして、具体化しスケジュール化し、パッケージに組み上げる。

戦略とは、勝つための、差別化され体系化された、実行への決然とした意志を伴う、包括的シナリオ・概略作戦書である。
安倍政権が今一番やらねばならないものは消費増税では無く、そういった事ではないのか?
そもそも、アベノミクスで掲げられた目標が、安倍政権途中からGDP実質1%、名目3%成長とトーンダウンした事は志が低いと言わざるを得ない。
実質2~3%を目指すべきだし、成長戦略の中身次第でそれは可能だ。

前述の熊谷亮丸氏等は、民主党野田政権が「国際公約」した消費増税を回避すれば国債暴落すると言う。
しかし、成長戦略を練り上げ堂々国民と国際社会に問い、英断をもって実行するのが本来であり、熊谷氏等の主張は増税ありきを前提としており立論が倒錯している。

◆社会保障改革でなく「社会構造改革」を◆
また、民主党の野田政権下での3党同意で消費税増税は「社会保障改革」財源の為に行うとしていたが、その「社会保障改革」の議論が一行に進まず識者やマスコミの批判を受けている。
しかし、「社会保障改革」と大層な名前が付いているが、その中身は保険料負担を引き上げ、給付を引き下げ、それでも足りない部分を消費税で穴埋めする事が想定されているという単純な話である。

それを具体化してしまうと、身も蓋も無くなり国民の反発により消費税増税の障害になるため、財務省、厚労省、与野党が阿吽の呼吸で結託し議論が進まないのが実態である。

そもそも、先ず「社会保障改革」を行うという発想が間違っている。
その前に、「社会構造改革」が必要だ。
即ち、もし雇用機会が増え、良き人材流動化により新規産業に適材が移り、年寄りや女性も働ければ、生活保護受給者が減り、出生率が上昇し、年金受給年齢も自然に引き上げ可能になる。
このためには、給付付き税額控除、同一労働同一賃金、恒久的雇用減税等による労働システム、社会構造の変革が不可欠である。
為政者が目指すべきは、こうした鼓腹撃壌の世の実現でなければなるまい。

アベノミクスの成長戦略では、こうした部分が弱い。
東京五輪は、成長戦略の一環として第3の矢の中に組込みトータルで施策する一方、こうした社会構造改革の部分を切り出してアベノミクス第4の矢として明確に位置付けるのが適当である。

安倍首相は、周囲に押され消費税増税に進むのか。
成長戦略に本気で取り組み、消費税増税はその成功の美酒の後に回すのか。

首相に経世済民の覚悟を問いたい。
結局「日本長期国債利回りは低いまま、あるいはさらに低下」しても、「日経平均がやや下落するも、米国株の堅調さをみて再上昇する可能性が強い」のなら、特に問題ないのでは?

安倍首相が異例のトップセールス「今の日本は買いです」某外資系主催投資家向け講演会で
「私の3本の矢の経済政策によって景色は一変しました。明らかに今の日本は 『買い』です」(安倍首相からのメッセージ) 理由としては、今後の成長戦略で「規制改革を突破口に(日本企業の)ポテンシャル
を思う存分発揮させる」としていて、「投資は他人よりも半歩先んじることが成功の 秘訣」と呼びかけました。
日経平均下落は要注意
確かにそうですが、日本人の売買が主力であろう東証2部指数は上昇しています。日本人投資家の感じているファンダメンタルは良好です。五輪開催決定によって上向きです。
メルケル圧勝になるよう世界の株価は金曜日まで上がります。
国際金融資本はメルケルに近いのが相場の肝です。
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