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MLB(Major League Baseball)とポスティング制度

2013年11月22日

MLB(Major League Baseball)とポスティング制度


 本日は秘密保護法案について書こうと思っていたのですが、危惧した通りに野党各党(民主党、みんなの党、日本維新の会など)が、何とか丸呑みとしたと思われないように「ほとんど意味のない」修正を加えるのですが、その「ほとんど意味のない」ところで喧々諤々している様子をみていると、書く気力がなくなってしまいました。

 そこで、この話題です。

 確定的と思われていた田中将大投手(楽天)のポスティング制度を利用したMLBへの移籍に暗雲が立ち込めています。MLB機構が提示していた改正案が、NPB(日本プロ野球機構)の返答が遅れたことを理由に11月14日に白紙撤回されてしまったからです。

 いろいろな理由が「解説」されていますが、これは単純にMLBのスケジュールの事情です。白紙撤回が通告された11月14日までフロリダでオーナー会議が行われており、各チームともそこで来シーズンの「チーム作り」「補強戦略」の大枠を決めてしまうからです。

 今シーズンの米国FA市場は「大物」が少なく、特に投手が「凶作」に近いといわれています。したがって田中投手のポスティングに参加するかどうかは「真っ先に」決める必要があり、オーナー会議が終わっても詳細が決まっていないとなると「全体の補強戦略が立てられない」からです。

 各チームは現有勢力とFA市場の動向と「予算」を睨みながら補強の優先順位を決め、その結果によって(獲得できてもできなくても)次の優先順位に移っていきます。各チームとも有力投手は常に不足しているため、(もちろん予算と相談ですが)真っ先に補強対象となります。

 逆に野手とくに高齢の選手が「ダブつき気味」の外野手やDHは後回しになり、最後の方で残った予算と相談しながら決めていくことになります。日本人選手でもここ数年、松井選手(引退)やイチロー選手(ヤンキース)の行く先がなかなか決まらなかったのは、このような事情があるからです。

 そもそもポスティング制度は昨年12月に失効していたのですが、昨年オフは該当者がいなかったため放置されたままでした。今オフはたまたま田中投手が大活躍したため、MLBもあわてて改正案を提示したのですが、本来の回答期限であった11月5日にNPBが選手会の反対で回答していませんでした。

 そもそもMLBも各球団も、多額の入札金が必要なポスティング制度には不満が多く、この際「できるだけ有利な仕組み」にしてしまおうと考えています。入札金を最高と2番目の中間にするなどの「改正案」だったのですが、すべて白紙撤回されてしまいました。

 報道では一部の低予算球団(具体的にはポストシーズンにも進出したピッツバーグ・パイレーツ)と金満球団(ヤンキースやドジャース)が対立した結果といわれていますが、そもそも基本的なチーム作りの考え方が違うはずなので「とってつけた理由」です。

 つまり今回の白紙撤回は、MLBの「単純なスケジュール事情」に「そうはいっても有利な仕組みにしてしまいたい思惑」が加わったもので、このままでは本当に流れてしまうかもしれません。

 というのはFA市場では、ポスティング制度の発効がないことを前提に(つまり田中投手が来ないことを前提に)、各チームの補強がすでに始まっているからです。

 早くも「凶作」のはずの先発投手の価格が急上昇しています。確実にいえることは、FA市場の主要動向が確定してしまったあと(例えば今年の年末などに)ポスティングが仮に行われたとしても、入札価格が大幅に下がってしまうことです。各チームの骨格が決まりつつある中で、大金をつぎ込むことが難しくなるからです。

 まあMLBとしては、その辺りも狙っているのかもしれません。

 もしNPB(日本プロ野球機構)が田中投手をはじめとする日本人選手や各球団のことを考えているのなら、ここは悠長にならず「今年はポスティングがなくてもよい」とのブラフも加えながら、ここ数日で合意してしまう必要があります。

 プロ野球コミッショナーは「統一球問題」の加藤良三氏(元駐米大使)が先月辞任して空席となっていますが、いずれにしても「高級官僚の天下り先」です。NPB事務局とすればコミッショナーが空席のうちに(責任は君だからねとネチネチいわれないうちに)思い切ってMLB機構と戦ってみるべきなのです。

 6月18日付け「プロ野球コミッショナーと統一球問題」も読んでみてください。


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コメント
>今オフはたまたま田中投手が大活躍したため、

笑うところ?
楽天のリーグ優勝、日本一。
沢村賞、日本プロ野球史上初シーズン無敗で最多勝。

もう日本で選手としてできることは「頂点」をやりつくしたわけで「居場所」もない感じですね。
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