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特定秘密保護法案の衆議院通過に思う

2013年11月28日

特定秘密保護法案の衆議院通過に思う


 特定秘密保護法案が昨日(11月26日)、衆議院を「圧倒的多数」で通過しました。

 政府広報のパブリックコメント受付が「密かに」始まったのが9月3日(終了が9月17日)だったので、やはり「事の重大性が十分に認識されないうちに大急ぎで成立させてしまおう」との意図があったはずです。

 このままだと12月6日の会期末までに参議院も「圧倒的多数」で通過し、正式に成立してしまうことになります。

 衆・参両議院で自民・公明が安定多数を維持しているので、最初から「勝負がついている」のですが、昨日の採決ではみんなの党が(どうでもよい修正案をのませたとして)賛成に回り、日本維新の会は(同じくどうでもよい修正案をのませて賛成するものの、議論の時間が短いとの理由で)採決前に退場するなど、全く野党としての役割を果たしていません。

 少なくともみんなの党は「コウモリ」はやめて、本当は与党に入れてほしいと正直にいうべきでしょうね。

 実際にできあがった特定秘密保護法案は、細部にまで「官僚の知恵とテクニックが宿って」いるようです。指定期間が最長60年となったことや、機密文書の破棄を禁じていないことや(注)、指定に際して第三者機関の設置を明言していないことなど、当初伝えられていた内容よりも「いつの間にか大きく後退して」います。

(注)民主党政権時代の「ほとんど唯一の功績」として、作成後30年が経過した外交文書を原則として自動的に公開するようになっていましたが、当然にこれも反故になります。一方で民主党政権時代に機密文書(外交だけではありません)が3万点も官僚によって「密かに破棄されていた」ようなので、要するにザルだったようです。

 また本日(11月27日)、日本版NSC設置法案が参議院を通過し(これには野党から民主、みんな、維新の会が賛成に回っています)正式に成立しました。

 これに集団的自衛権を憲法の拡大解釈で乗り切れば、「亡国の3点セット」が完成してしまいます。米国政府の思惑もあるため、すべてが官僚組織の思惑通りというわけでもないのですが、これが安倍政権を「国民が圧倒的に支持した」結果です。

 いつも思うことは、国民の代表で構成されているはずの国会が、明らかに「民意から大きくかけ離れた法案」をいとも簡単に成立させてしまう不気味さです。しかし(解散がないと思われるため)衆議院選挙は2016年の年末、(半分しか改選されない)参議院選挙も2016年夏までありません。

 つまりあと3年近く「行き過ぎた審判を与えてしまった反省をする機会」がありません。また、それまでに「すっかり」忘れられてしまうのでしょう。

 2007年の第1次安倍政権では、同じように強行採決を連発したのですが、このときは直後に参議院選挙があり自民党が空前の大敗を喫し、間もなく政権を投げ出していました。

 また今回は自民・公明の安定政権を成立させてしまっていたことが問題ですが、昨年の消費増税法案(注)は、当時の与党民主党が安定政権でもなかったなかで「圧倒的多数」で成立してしまいました。

(注)正式には消費税関連法案というのですが、「関連」していたはずの社会保障改革、議員定数是正、特別会計を含む行政の無駄の見直しが「すっかり抜け落ちた増税だけの法案」を「圧倒的多数」で賛成してしまいました。7月31日付け「消費増税実施の前に思い出してほしいこと」に書いてあります。

 改めていうまでもないのですが「国会が機能不全」であり、安定政権ができているときは「もっと機能不全」になるのですが、そうでなくても「やっぱり機能不全」なのです。要するに「常に機能不全」なのです。

 これも改めていうまでもないのですが「国会は官僚組織の意向」を実現させるところなのです。同じように「米国政府の意向」も実現させるのですが、この場合も官僚組織のメリットとなるよう「しっかり」と便乗してしまいます。

 この安倍「超安定」政権の唯一の対抗馬が、脱原発を掲げた小泉「超親米」政権の復活だけというのも、暗澹たる思いにさせられます。

 気を取り直して、いろいろと考えてみることにします。


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コメント
「亡国の三点セット」がなぜ問題なのかよくわかりません。具体的にその三点で、どのような問題が起こりうるのでしょうか?
こんにちは。いつも拝読させていただいています。不勉強でお恥ずかしいですが私も「亡国の3点セット」の解釈・解説がお聞きしたいです。宜しくお願いします。
小泉原発ゼロ発言とエネルギー政策の未来
>この安倍「超安定」政権の唯一の対抗馬が、脱原発を掲げた小泉「超親米」政権の復活だけというのも、暗澹たる思いにさせられます。


■小泉原発ゼロ発言とエネルギー政策の未来

小泉純一郎元首相の原発ゼロ発言が波紋を呼んでいる。
11月12日には、日本記者クラブで、即時ゼロが望ましいと安倍首相に呼びかけた。

◆小泉発言の理由◆
何故、小泉氏が今の時期に一連の発言をしたのかについては、概ね下記の理由が推察される。

●汚染水漏れ等の余りのマネジメント破綻ぶりに、米国エスタブリッシュメントの総意として懸念が伝えられた。
●米国石油メジャー=共和党中枢筋から、シェールガス売り込みの為に働き掛けがあった。
●小泉氏は使用済み核燃料の最終処理場問題を純粋に考えると同時に、デメリットが顕在化してきた郵政民営化に代わり、原発ゼロで歴史に名を残したいと考えている。
●原発ゼロをショック療法として使い、逆に使用済み核燃料の最終処理場決定を国民に向かって促している。

今後の展開を見なければ、断定的な事は言い難いが、恐らくこれら複数の要素が合わさって小泉原発ゼロ発言が為されたと思われる。
凡そ人の言動の動機は、複数の要素や背景が合わさって行われ、時にはそれらが相矛盾している事すらある。
小泉発言に於けるそれぞれの要素の割合や関係は、現時点では明確ではない。

実は小泉発言に先だって、小泉政権で実質的に具体的な政策決定を行っていた竹中平蔵氏は、福島第一原発事故直後から折に触れて原発ゼロ発言を行っている。
その理由として、竹中氏は予備電源装置を機密性のない地下階に設置した合理的思考の欠如や、原発運側と監督側が癒着した体質を挙げ、日本社会は現時点で原発を運用する資格が無いと述べた。

なお、これはフランスの経済学者・思想家、ジャック・アタリ氏の考えとほぼ同様だ。
(但し、アタリ氏は、合理的対策を講じた上で日本は原発を再開すべきとの考えだ。)

何れにせよ、政権時代の小泉氏と竹中氏の一蓮托生ぶり及び米国益実現への尽力から見て、今回もマイケルグリーン氏等の米国対日工作筋を通し米国から何らかの指令が出ている事はほぼ間違いないだろう。

◆エネルギー政策の未来◆
さて、小泉発言とその今後の広がりは兎も角、日本は原発を含めたエネルギー全般について今後どのような政策を採るべきなのか?

言わずもがなだが、日本に限らず全ての国家社会の存在意義は、国民に「安全で豊かな暮らし」を提供する事に有る。
そして安全には、各分野での安全保障を含む。
日本のエネルギー及び原発政策については、下記の点が考慮されなければならないだろう。

(1)原発事故の可能性と万一発生した時のリスクが、最小化されなければならない事。
(2)石油ガスの輸入ルートが断たれないようにすると共に、万一断たれた場合に備えエネルギー自給率を高める事。(エネルギー安全保障)
(3)発電コストと輸入燃料代による海外への資金流出を最小化する事。
(4)核武装の潜在的可能性を持つ事により、他国による日本への核兵器使用と核拡散を牽制する事。(軍事的安全保障)

上記(4)について述べれば、核兵器への無条件アレルギーは別としても、米国の核の傘に入っている以上自国の核武装は不要だとの考えや、「レンタル核」で米国から核ミサイルボタンを借りればよいとの構想や、そもそも使用済み核燃料の捨て場に困っているのだから現存のそれを核兵器開発に使用すればよいとの考えもある。
もしこれらが半永久的に政治的にも技術的にも成り立つのであれば、日本の原発維持と核武装の潜在的可能性は切り離して議論が可能であるが、半ばタブー化されて原発維持論者側からも原発廃止論者側からも殆ど具体的な意見が出ておらず、霞が掛ったような状態であり、即ち日本では原発問題の半分が論じられていない状況だ。

上記の各項目は、相矛盾する部分がある。
しかし、これらを踏まえて、即時原発ゼロから原発促進の中で選択しなければならない。
理想を言えば、早期に画期的な代替エネルギーが開発され、中国を含めた国際情勢が安定し、世界が急速に核兵器廃止へ向かうならば即時原発ゼロもあり得るが、現実はそうなっていない。

一方、前述の無責任体制の中での福島第一原発事故や、事故後に仮設冷却電源の配電盤がネズミに齧られた件、度々起こる高濃度汚染水漏れ、高速増殖炉もんじゅから国の「緊急時対策支援システム」へのデータ送信停止等々を見ると、原発の安全性が合理的に確保されているとは言い難い。
トルコ等による日本の原発導入選択も、福島第一原発事故から教訓を学び対策を講じて日本の原発は安全性が高まっているとの期待が作用しているが、現状を見る限り美しき誤解と言わざるを得ない。

しかしながら、そこを乗り越えて何としても合理的安全確保を果たした上での当面の原発再稼働と、代替エネルギー開発・火力発電の高効率化を図り原発依存度を下げて行くのが日本のエネルギー政策の現実的な選択肢だと言うのが、月並みながら各点をトータルで考慮した上での筆者の結論である。
なおそのためには、福島第一原発事故の官民の責任者処罰が不可欠だろう。

人間の知恵には限界があるが、過去の失敗について虚心坦懐に反省し、それに対し最大限合理的な対策を講じた上で、種種の選択をして行かなければならない。
人類の未来はそこにある。
民主主義が機能するためには多様性が必要で、中間集団の無い民主主義は全体主義です。政党も中間集団のはずなのですが、政府と密着して中間集団の役割を放棄しているのですね。
貴誌のご指摘は的確なのですが、いつも代替案・改善案に乏しいような気がします。

批評の後にここはこうすべきだ~等の主張があればもっと説得力が増すので、ご検討いただければ幸いです。

お目汚し失礼致しました。
反対論が多々有りますが、
確かにやや不透明な部分がありますが、そもそも国民の知る権利と外交・防衛上の絶対に外部に漏洩させられない情報は相反するもの。隣国の現況等を鑑みれば成立は当然で、集団的自衛権を含めて遅すぎるくらいではないですか。
日本が核兵器が持てたなら、日本独自の
自立してる様な形が作れますが
まぁ~どうでしょうかね・・
隣にシナが居て、香港移譲では英国が ぐずってたら
鄧小平は ”そちらが1億人死んで、我々が1億人死んでもまだ10何億人残ってるぞ!戦争ヤルか?”と 恫喝する輩が居ますからね。
日本が、これだけ原発持ってても核兵器を作れなかったなら北朝鮮の方が 其の部分は利巧ですね 笑

それとも日本は コッソリ隠してるんですかね?

秘密保護
なぜ官僚になるのか。経済力が欲しいというよりも権力が欲しいからです。
日本の官僚は内弁慶で経済音痴であることが歴史的に明らかです。最近の失われた20年を振り返っても明らかです。
永遠の秘密保護によって日本国民は問題の存在が分からなくなります。
売国行為も分からなくなります。外国からの破廉恥な内々の圧力も情報公開を楯に跳ね返せません。
日本は坂道を転げ落ちていくでしょう。
秘密を守るには敵がどこまで忍び寄っているかを調査し摘発する情報機関が不可欠です。それなくしては全部を秘密にするしかありません。
三〇年後、日本の総理大臣は絶句するでしょう。
何でこんなクダラナイことまで三〇年も秘密にするのか。我が国の恥じだから、そのこと自体を秘密にしよう。
かくして60年秘密に延長されました
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