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金融緩和と量的緩和は全く違う 「金融抑圧」は回避すべき

2014年01月07日

金融緩和と量的緩和は全く違う 「金融抑圧」は回避すべき


 あけましておめでとうございます。一週間ほどお休みしてしまいましたが、これからも渾身の記事をお届けいたしますので、今年も宜しくお願い申し上げます。

 さて大発会(1月6日)の日経平均は382円安の15908円となりました。別にこれで昨年来の上昇相場が終わってしまったと考える必要はありませんが、もう少し根本的なところから考えてみます。

 表題の「金融抑圧」とは、公的債務負担の圧縮を目的として人為的に長期金利を低めに押さえこむことであり、マイナスの実質金利となる債券(主に国債)を保有する金融機関を通じて、最終的な負担を預金者・年金受給者・保険契約者などに押しつけることです。

 つまり「増税」と同じです。民間から政府に巨額の富(金利収入)が移転するからです。

 それでは「金融抑圧」の結果、景気はよくなるのでしょうか?

 よくなるはずがありません。

 もっと正確にいうと、長期金利を低めに押さえることによる景気刺激効果と、民間が失う巨額の金利収入によるマイナス効果のどちらが大きいかということですが、教科書的にはマイナス効果の方が大きいと考えられています。

 日銀の「異次元」量的緩和とは、この「金融抑圧」に外なりません。黒田日銀総裁も、はっきりと「国債を異次元に買い続けてマイナスの実質金利を実現する」と表明しており、まさに「金融抑圧」を行っていることを認めています。

 確かに「異次元」量的緩和で、デフレマインドの払しょくや日本経済の本格的回復への「期待」が盛り上がり、円安と株高が進んだことは事実です。ただ「期待」に反応するのは株式や不動産や為替などの資産価格だけです。

 つまり「異次元」量的緩和とは、あくまでも景気回復への起爆剤ではあるものの、長く続ければ続けるほど日本経済に悪影響が出ると考えるべきです。

 だからFRBは「さっさと」量的緩和の縮小に踏み切ったのです。

 そもそもFRBの現在の量的緩和(QE3)とは、実質国有化していたFNMAとFHLMCの保有資産を前倒しで縮小する際に市場に出てくるMBSを吸収するためと、2012年12月まで続けていたツイストオペで売却対象の3年未満のFRB保有国債がなくなったため長期国債買入れだけを続けていたもので、最初から「応急措置だった」はずです。

 ECBの量的緩和とは、2011年12月と2012年2月に合計1兆ユーロの資金を域内の銀行に供給した信用不安対策で、その残高も直近では5600億ユーロまで減少しています。つまりECBは今まで景気対策のための量的緩和は行っておらず、これからも行いません。

 FRBは「量的緩和が終了しても、短期金利をゼロ近辺に維持する金融緩和は相当期間続ける」と強調しており、ECBも昨年11月に利下げ(政策金利を0.25%)は行っています。

 つまりFRBはこれから、ECBはもとより、政策金利(短期金利)を低めにする「本来の金融緩和」に集中し、経済に悪影響のある「金融抑圧」を回避するため長期資産の購入(量的緩和)を控えるのです。

 つまり金融緩和と量的緩和は全く別の概念です。金融緩和で短期金利をゼロ近辺にして長期金利を「自然体」にしてこそ、利ザヤが確保されて経済に好影響を与えます。

 その中で日銀だけが「異次元」量的緩和を続け、さらに追加量的緩和にまで踏み切り、「金融抑圧」を維持・強化するのです。ここからの量的緩和(金融抑圧)は日本経済にマイナス効果しか与えないはずです。

 しかし聡明な元大蔵官僚である黒田日銀総裁が、その矛盾を認識していないはずがありません。

 ここまで考えると、そもそも昨年4月に導入された日銀の「異次元」量的緩和とは、「金融抑圧」を長期間続けて民間から政府に巨額の富を移転させ、増税と同じ効果を上げるための財務省の深謀遠慮だったとまで考えたくなります。
 
 純粋な安倍首相を焚き付けて、見事に消費増税に加えて「実質大増税」を実施していたことになります。

 本日の日経平均の大幅下落は、その辺りを暗示しているような気がします。


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コメント
公開しなくて結構ですが
申し訳ないですが、トンデモ論です。全く、経済学を知らないとしか言いようがありません。

わからない分野については、発言を控えたほうがいいと思います。

経済学を知っているものから見たら、「裸の王様」状態です。記事を書くのはまずいと思います。

アベノミクスと、米国QEは、ケインズ経済学の「流動性選好」説による「流動性のわな」概念で、「貨幣数量説」が成り立たないため、新しい古典派ルーカスなどの「合理的期待形成説」を取り込んだもので、当然、テイラールール、フィッシャー方程式に沿ったものです。

つまり、経済学理論の集大成理論です。現在考えられる、金融理論は、これ以外にないというほどのものです。

金融抑圧とか、金融緩和と量的緩和は違うとか、ちょっと本当に「裸の王様」状態です。まずいです。

詳しくは、9月に発刊予定の拙著に、経済学+経済学史で、詳しく(といっても図説なので、めちゃくちゃ簡単です)載りますが、それを読んでから、経済学関連について書いたほうがいいと思います。

本当に裸なので、まずいです。

まず、ケインズ「流動性選好」を学ぶといいと思います。何故、不況になるのかという理論、流動性の罠だと、なぜ金融政策が効かないのかという理論です。

松尾匡や、「ライブ経済学の歴史」や、ケインズ理論を徹底して学ぶ必要があります。(ちょっとつまんだだけでは、理解できないと思いますが)

リーマンショックで、アメリカホワイトハウスは、ケインズ理論を簡素化した、IS-LMしか使いませんでしたし、英中銀総裁も、「ケインズの、未来はわからない」ということを、もう一度考えないとダメだと言ったほどの理論です。

もし、調べてもわからないのであれば、質問してください。
ご意見ありがとうございます。

 本誌も経済理論はしっかり勉強したつもりですが、長く国際投資・マクロ取引に携わった結果、普遍的に通用する経済理論は無いと確信しています。長い経験から1つだけ得たアプローチは「相場は常に正しいもので、その時点で有効な経済理論を出来るだけ早く探し出して、あるいは時流に乗るようにアレンジして、次の変動に備える」で、本誌や有料メルマガも、その観点から書いています。

 つまり理論から相場を考えるのではなく、相場から「その時点で通用する理論」を見つけ出すわけで、当然に本誌の主張も時とともに変化しており、間違っていたこともあります。

 ご指摘の金融緩和と量的緩和ですが、本誌も昨年後半まで「全く同じ」と考えていたので、昨年12月の縮小を予想できませんでした。今はその違いを認識しているので、FRBは量的緩和を止めて金融緩和に戻り、その方が長短金利差が拡大して景気刺激効果が大きいと理解しています。

 また経済理論ではなさそうですが、経常収支の赤字はご指摘の通り、日本人の対外資産の増加より、外国人の体内資産の増加が大きい状態です。外国人の対内資産が増えるということは、日本の資産を外国人が(日本人から)取得していることに外ならず「日本人が国内資産を外国人に売り渡す=日本人全体として貧しくなる」ことになります。まあ表現があまり適当でなかったかもしれませんが、外国人が例え ば日本株を大幅に買い越しても(価格が上昇して日本人の資産が増えることはありますが)、日本人が国内資産を外国人に売り渡していることには違いがありません。

 頂いたコメントには書かれた本の紹介が複数あり、本来は宣伝になるのでコメントの承認ができないのですが、せっかくですので掲載させていただきました。
(多数の宣伝広告がきてしまうからです)
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